| ストレージの管理コストを劇的に削減した“Isilon IQ” RAIDの煩雑さと縁を切ったストレージの未来形 |
3次元CADデータ、Excelの工程管理表や部品表、PDFの設計図……、製造業には無数の非定型データが存在し、それらは日々際限なく増大していく。こうした電子データの“見える化”を目指すITシステムにとって、相次ぐ拡張に迫られるストレージの管理コストは頭の痛い問題だ。これを斬新なアーキテクチャによって解決したIsilon IQは新世代のストレージと呼べるだろう。
少しでもITを学んだことのあるエンジニアなら、ストレージ・システムと聞いて真っ先に思い浮かべるのは「RAID」ではないだろうか。データ保護とアクセス速度のトレードオフを考慮しつつ、RAID 0+1やRAID 5/6などと呼ばれるディスク構成を設計していく。それはITシステム特有の複雑さを持ったシステム構成である。
近年のITシステムを取り巻く環境は、データ量の増大という大問題に直面している。とりわけ製造業では、従来のERPやCRMといった定型データだけを扱っていればよい時代ではなく、WordやExcelで書かれた仕様書や指示書、PDF化された設計データ、CAD/CAM/CAEデータ、巨大な画像ファイルなど、非定型データが爆発的に増えており、これをどう管理していくかが情報システム部門を悩ませている。特に従来のRAIDによるストレージ・システムは容量を拡大させるための構成変更コストが高く、急激に変化するデータ量にうまく対応できない。
しかしRAIDが容量拡張のボトルネックだとはいえ、データを保護するためにはRAIDを使うしかないではないか。おそらく誰もがそう思うだろう。だが、RAIDと縁を切ったストレージ・システムが現実に存在するのである。それが、アイシロン・システムズが提供するクラスタ ストレージである。
| ダウンタイムなし、60秒で容量拡大できる驚異のストレージ |
アイシロン・システムズが提供するクラスタ ストレージ・システム「Isilon IQ」シリーズは、導入・管理・容量追加のコストを劇的に削減した次世代プラットフォーム製品だ。RAIDのようにディスク構成を設計する必要はない。ラックに搭載後、わずか10分足らずでクラスタの設定を完了できる。そして容量追加はハードウェアを追加するとたった60秒で自動的に設定が完了する。もちろん、この間のダウンタイムはなしだ。
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| モデル名 | 最大クラスタ容量 | 用途 |
| Isilon IQ Accelerator | 0TB | 性能のみを拡張 |
| Isilon IQ 200 | 48TB | 中小規模モデル |
| Isilon IQ 1920 | 184TB | Tier 1:ハイパフォーマンスモデル |
| Isilon IQ 3000 | 288TB | Tier 1&Tier 2:パフォーマンス&容量モデル |
| Isilon IQ 6000 | 576TB | Tier 1&Tier 2:大容量モデル |
| Isilon IQ 9000 | 864TB | Tier 1&Tier 2:最大容量モデル |
| Isilon IQ 9000 +EX 9000 |
1600TB | 単一ファイルシステムでの最大容量 (Isilon EX 9000:容量のみを拡張) |
これを可能としているのは「OneFS®」と呼ばれるOSソフトウェアである。Isilon IQではラックマウント対応マシンの1ノードにディスク、CPU、メモリ、ネットワークが搭載され、複数のノード(最小構成は3ノード)を単一のファイルシステムとして統合管理している。アプリケーションから見ると、巨大なCドライブが1つだけある状態だ。ここへデータを書き込むと、OneFS®が自動的かつ最適化して各ノードに多重化してデータおよびパリティを書き込んでくれる。このインテリジェントなOSソフトウェアのおかげで、ディスクの追加に際して従来エンジニアが設計していたストライピングやミラーリングといったRAID設計のコストが不要となったのである。
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| アイシロン・システムズ 取締役 営業本部長 兼 市場開発本部長 関根悟氏 |
Isilon IQのメリットについて、同社 取締役 営業本部長 関根悟氏は次のように語る。「従来のストレージ・システムでは、データ量のピークを想定してシステムを構築していました。もし想定を超えてデータが増えてしまったら、新しいシステムを再構築し、データを乗せ替えるしかないわけです。ところがIsilon IQは容量が足りなくなったらその都度、ノード(筐体)を付け足していけばいいのです。もちろんデータの引っ越しも不要ですし、システムを停止させる必要もありません」。
さらに耐障害性能に関しても、従来のシステムに対して優位であるという。「RAID 0+1やRAID 5の場合、1つのディスクが壊れても平気ですが、同時に2つのディスクが壊れてしまうと、データ損失が発生してしまいます。この問題を解消させたのがRAID 6ですが、Isilon IQはRAID 6に相当するN+2はもちろん、設定次第ではN+4までのデータ保護を提供しています。さらに、Isilon IQのデータ保護機能は、ディスクのみならず、ノード障害にも対応しています」(関根氏)。
| ワイ・ディ・シーの「YDC SONAR™」がIsilon IQを選んだ理由 |
2007年5月15日、アイシロン・システムズとリセラー契約を結んだワイ・ディ・シーは、横河電機グループのIT専門企業としてERP、CRM、EAI/EDIソリューションを手掛けてきた製造業に強いシステムインテグレータであり、半導体・FPD工場向け統合品質解析システム「YDC SONAR™」は多くの企業で採用さている同社のソリューションだ。
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| ワイ・ディ・シー 関西コンサルティング事業部 プロジェクト2部 営業技術グループ マネージャ 辻紀彦氏 |
今回の提携でYDC SONAR™にIsilon IQシリーズを組み込んだことについて、同社 関西コンサルティング事業部マネージャの辻紀彦氏は「YDC SONAR™は工場の見える化、つまりすべてのデータの見える化を推進するITシステムですが、そこで問題となるのはデータ量の爆発的な増加に対して、システムを止めずに拡張していくことでした」と語った。
PCが各自に行き渡るようになってから、かつては紙に印刷されたドキュメントだったものが、PCの内部に電子データとして保存されるようになった。データのブラックボックス化である。これを「見える化」するには、WORDやEXCELといった非定型データをファイルサーバに集約し、その情報をYDC SONAR で管理するシステムを作る必要がある。「ストレージの容量が足りなくなると、従来はシステムを停止させて拡張する必要がありました。ところが稼働を始めたシステムはほんの数時間でも停止させると業務に支障をきたします。そこでやむなく、正月休みに出社してストレージの拡張をするのが当たり前でした。Isilon IQはシステムを止めずに拡張していける点が、何よりも魅力でしたね。それから足りなくなった分だけ増やせばいいのも、社内稟議を通しやすくて助かります」(辻氏)。
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2001年に創業したアイシロン・システムズは当初、ゲーム産業や映像事業などのデジタルコンテンツ分野で採用を伸ばしてきた。その実績を基に、今後はストレージ市場の本丸といえるエンタープライズ分野にビジネスを拡大していく方針だという。中でも多種多様な電子データを必要とする製造業で、YDC SONAR™とIsilon IQの組み合わせは既存のストレージベンダにとって大いなる脅威となるだろう。
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