ESEC2010 「MathWorks Japan」ブース レポート
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2010年5月12〜14日の3日間、東京ビッグサイトで「第13回 組込みシステム開発技術展(ESEC2010)」が開催された。460社に及ぶ出展企業の中でもとりわけ盛況を見せていたのが、モデルベースデザインツール「MATLAB/Simulink」を有するMathWorks Japanのブース。「組み込みシステムにおけるモデルベースデザイン」をメインテーマにさまざまなプレゼンテーション、各適用分野のデモ展示が披露された。
| モデルベースデザイン基盤として多くの実績を持つ「MATLAB」 |
MathWorks JapanはESEC2010において、“モデルベースデザイン基盤”ともいうべき「MATLAB」が組み込みシステム開発にもたらす効果をプレゼンテーションと各適用分野のデモ展示で披露。3日間のESEC期間中、ブースから人だかりが消えることはなく、MATLABへの関心の高さを示していた。
プレゼンテーションは「MATLAB製品ファミリの紹介」から「PolySpace 組み込みソフトウェア静的検証」まで7つのテーマで構成され、組み込みシステム開発にMATLAB製品ファミリを駆使したモデルベースデザインを採用する意義、ノウハウ、成功例が適用分野ごとに語られた。
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画像1 大盛況のMathWorks Japanブース |
例えば、適用分野の1つとして取り上げられていた「信号処理・通信システム開発」では、「アルゴリズムが複雑化し、設計フローと実装がつながっていない」「複数のツールにより設計されたコンポーネント同士の統合検証に時間がかかる」などの課題があるが、そこで「開発プロセスを再構築する手法」としてモデルベースデザインが有用となるとし、MATLABの優位性が紹介された。
モデルベースデザインでは、対象システムのモデル(実行可能な仕様書)を作成し、シミュレーションを繰り返しながら詳細化していく。複数のコンポーネントを1つのモデルの中で表現できれば、相互作用が検証しやすい。さらに詳細モデルから各コンポーネントのコードを自動生成することで、ハンドコーディングと比べて再現性の高い実装が可能となり、プロトタイプテストを効率化することができる。これらのプロセスを経てコンポーネント開発の結果を統合すれば、検証工数を抑えられ、さらに開発全体でモデルを“検証用ベンチ”として共有することにより、工程間のコミュニケーションも深まる。
| 幅広い組み込みシステムに適用可能な“90を超える”ツール群 |
こうしたモデルベースデザインを一貫して支援するのがMATLAB製品ファミリである。“実行可能な仕様書”としてモデルを作成するツールが中核のMATLAB/Simulinkであり、シミュレーションによるモデル詳細化では、アプリケーションに特化したブロックを提供するSimulinkのオプション製品群や、Simulink上で状態遷移図を記述してモデル化、シミュレーションするツール「Stateflow」などが使える。
そして自動コード生成ならば、ハードウェア設計向けHDLコードを生成する「Simulink HDL Coder」、MCUやDSP向けにC言語コードを生成する「Real-Time Workshop」、さらに統合検証に向けては、サードパーティのHDLシミュレータ製品と連携する「EDA Simulator Link」、組み込みソフトウェア開発環境と連携する「Embedded IDE Link」などが用意されている。いずれのツールもMATLABを基盤として連携しており、使い勝手が良い。
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画像2 ブース内プレゼンテーションの様子 |
プレゼンテーションではそのほか、自動車業界のトヨタ自動車、デンソー、日産自動車らも採用する、制御系設計分野での適用例も紹介された。MATLAB製品ファミリならば、制御対象のモデリング、コントローラ設計、ソフトウェア実装の統合開発環境の構築が可能。コントローラ設計のGUIツール「Control System Toolbox」、電気・機構・油圧・熱にまたがるマルチドメイン物理システムをモデリング、シミュレーションする「Simscape」、PCベースのリアルタイムシミュレーション環境「xPC Target」など多様なツールが提供されている。
何しろMATLAB製品ファミリは、“90を超える”機能別、アプリケーション別のツールから構成され、幅広い組み込みシステムに適用できる可能性を持つ。その可能性を実感してもらうため、ブース内では「DSP/FPGA実装環境」「画像・信号処理SimulinkモデルのS/Wプロトタイピング」「ステッピングモータ制御のモデルベースデザイン」などのテーマでデモ展示も行われていた。
ステッピングモータ制御のデモ展示では、角度制御ロジックをMATLAB/Simulinkのブロック線図で記述し、そのうちコントローラモデルの駆動パルス生成ロジックをStateflowの状態遷移図を用いて定義。実機レスでラピッドプロトタイピングを行ったり、ブロック線図からマイコンに実装するC言語コードを自動生成される様子が実際に見られ、モデリング・シミュレーション・実装をシームレスに統合するMATLABの機能性を十分にアピールしていた。
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画像3 さまざまなテーマでMATLAB製品ファミリのデモ展示が行われた |
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さらにブース内では、MATLAB/Simulinkには関心はあるが、ハードルが高いと思っている組み込み技術者に向け、気軽に操作できる“入門コーナー”も設けられ、インストラクターの指示により簡単なブロック線図の記述に挑戦する人が絶えなかった。ESEC会場では、ガイア・システム・ソリューション、コンカレント日本などMathWorksのパートナによる関連ソリューションも随所に見られ、MATLABが組み込み分野へ浸透している様が伺えた。
| 関連リンク |
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| MathWorks Japan | |
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