電子機器 イベントレポート

電子機器 イベントレポート(13)〜ESEC 2009〜

Windows 7に期待
広がるタッチパネルの用途

上口 翔子 @IT MONOist編集部 2009/5/14

2009年5月13日から15日の3日間、東京ビッグサイトで開催されている国内最大規模の組み込み関連展示会「第12回 組込みシステム開発技術展(ESEC2009)」。本稿ではタッチパネル・ディスプレイゾーンの模様をお伝えする。(編集部)

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 コンビニのPOS端末やATM操作画面など、これまでは主に産業用途で使用されることの多かったタッチパネル。昨今では、携帯電話などの民生用機器にも採用される機会が増え、以前よりさらに身近に感じている人も多いのではないだろうか。

 ESEC 2009では、そうした市場ニーズを反映させた展示が数多く見られた。例えば、iPhoneで一躍脚光を浴びたマルチタッチ(多点検出)。従来は静電容量方式が得意とし、抵抗膜方式では難しいとされていたこの技術も、各社の工夫を凝らした技術開発によって“抵抗膜でマルチタッチ”が実現可能になるなど、タッチパネルの用途拡大に向けた期待が膨らむ。

 以下、ESEC 2009のタッチパネル・ディスプレイゾーンで見た最新のタッチパネル技術を紹介する。

参考記事:
iPhoneでマルチタッチができるのはなぜ?(タッチパネルの種類と各方式の仕組みを紹介)
http://monoist.atmarkit.co.jp/feledev/articles/mononews/02/mononews02_a.html

抵抗膜方式でもマルチタッチ

画像1 抵抗膜方式でのマルチタッチの様子

 タッチパネル研究所は、2〜9点の同時検出ができる抵抗膜方式のタッチパネルを展示していた。パネルの大きさは15インチ。高解像度マルチタッチ・センサーと電子制御コントローラを組み合わせることで、抵抗膜方式での多点検出(マルチタッチ)を実現したという。

(訂正:掲載当初、タッチパネルのサイズを22インチとしていましたが、正しくは15インチです。記事は修正済みです。おわびして訂正いたします )

 そのほかパネルに表示された写真などの拡大・縮小ができるジェスチャー機能や、スクロール機能、多点検出された際の中心位置の認識機能、などが備わっている。

 用途としては、ネットブックやゲーム機、カーナビなどを想定しているが、ユーザーの要望によっては今後あらゆるアプリケーションに対応していくという。「少量試作から量産も可能」(会場の説明員)とのこと。

画像2 46インチ静電容量方式タッチパネル

 また同社は、46インチの静電容量方式タッチパネルも展示していた。46インチという大型のタッチパネルを目にした来場者からは「プレゼンテーションで使えそう」「デジタルサイネージなど広告としても良さそう」などの声が聞かれた。


Windows 7への対応を目指す

 グンゼは、指とペンの両方のタッチ操作に対応した透過型静電容量方式タッチパネル搭載液晶ディスプレイを展示していた。液晶サイズは最大で12.1インチまで対応でき、マルチタッチ検出によるジェスチャー機能も備えている。

 ペンは、コイルを内蔵した専用のものを使用する。コイルで磁界を発生させることで、位置検出を行っているという。

画像3 ジェスチャー機能の様子

 なお、ブース内では、マイクロソフトの次期OS「Windows 7」を意識した声が聞かれた。Windows 7ではタッチパネル搭載型が増えることが予想されており、先日公開されたRC版にもその機能が搭載されている。

 「現在はWindows Vista用の独自ドライバでジェスチャー機能などを実現しているが、マイクロソフトが用意しているWindows 7用のドライバで動かした際には、非常にスムーズな印象を受けた。おそらく、マイクロソフトはそこに注力してOSを仕上げてきているだろう」(会場の説明員)

画像4 参考出品していた静電容量方式タッチパネル
多点かつ12段階の感度指数を検出できる

 「現段階でWindows 7へ搭載するには、技術的には問題ないが、ペンと指の両方に対応させるために、コスト面で課題がある。ただし、Windows 7でタッチパネルの標準搭載ないし搭載機の数が増えれば、タッチパネルがより一般化していくのでは、という期待は持っている」(会場の説明員)

 そのほか同社は、パターンの数だけ検知でき、かつ接触感度の容量を読み取ることのできる静電容量方式タッチパネルなども参考出展していた。コントローラなどの周辺回路はまだ開発中だが、現段階で50インチほどのサイズまで、対応できるという。


筆で書いたような入力ができる

 ペンタブレット技術を得意とするワコムは、同社が独自開発した電磁誘導方式のタッチパネルを展示していた。ペンが完全にパネルに触れていなくても電流の読み取りができたり、筆圧(静電容量の量)によって異なる太さが表示できるなどの工夫が凝らされている。また、ペンと指の両方が同時に触れた場合には、ペンのみが検知される仕組みだという。

画像5 ペン入力の様子

 なお、同社が発売している外付けのペンタブレットも基本的には同様の仕組みだが、表示できる筆の太さは操作ペンに内蔵されている圧力センサによって異なり、PC用が256種類、ペンタブレットが2000種類以上と、細かい精度が必要とされるペンタブレットの方が高く設定されている。

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