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パレットをレンタルするビジネスとは
――「パレット」とは何ですか。また、パレットを“レンタルする”というビジネスとは?
市村 パレットとは、荷物の保管や輸送のために利用される荷台です。パレットの上に荷物を置き、フォークリフトなどで移動させます。
パレットというのは、季節や取り扱う製品の需要などによって、必要な枚数が大きく変動するものです。日本パレットレンタルは、生産量が上がって手持ちのパレットが足らなくなったという企業にパレットを貸し出す形態のレンタルから事業を開始しました。
ところで、おのおのの企業でパレットを所有して、メンテナンスするとコストがかかります。そこで、弊社は昭和46年(1971年)から、リターナブルなパレットをレンタルして、複数の企業で共有化しようというビジネスを始めました。パレットを共有化することによって全体数が減りますし、地球資源の保護にもつながります。
基本的なパレットレンタル事業は、A社に貸したパレットをA社から返してもらうというものです。しかし、実際の物流現場では、A社が原料を載せてB社に運んだパレットに、今度はB社が加工済みの製品を載せて卸業者のC社へ運ぶといったことが起きます。あるいは、A社の中で何か別のことに使われてしまって、レンタルしたパレットがどこへいったか分からなくなることもあります。
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| 市村 征之 情報本部 RFID推進部 RFID開発課課長 |
このように、貸し出したパレットが戻ってこないということは、実はかなり頻繁に発生します。そこで、「A社に貸したパレットをB社が使ってもかまいませんから、連絡をください。貸し出し先名義を書き換えて、B社とも契約を結ぶようにします」というビジネスを始めたのです。
現在では、「epal」というWeb物流機器在庫管理システムも提供しています。これは、2002年に弊社が開発したシステムで、ASPサービスとして多くのユーザー企業にご利用いただいています。
――パレットにRFIDタグを付ける狙いとは?
市村 これまでは日付と枚数だけの管理を行っていましたが、パレット1枚1枚にRFIDタグを付けることによって、在庫管理の精度を上げられると考えました。それで、2000年頃からRFIDに関わる研究・実験を重ねてまいりました。
弊社が他社に先駆けてRFIDに取り組んだのは、JIS規格パレットの普及に30年以上も苦労してきたという背景があります。RFIDについても、いろいろな規格が乱立するとアイテム数が増えてしまって管理が煩雑になってしまう懸念があります。そうなる前に、早めにこちらから提案できるような実績を作って、デファクトにしたいという意図があるのです。
| 【関連リンク】 パレット基礎知識 |
入出庫のチェックを人の勘からシステムへ
――RFIDタグ付きのパレットのメリットとは?
市村 物流の業界は、肉体労働を伴う部分が多い半面、出庫や納品の際にさまざまなデータのチェックを行うといったインテリジェントな作業も必要です。
例えば、パレットの入出庫の際にゲート型リーダが自動で一括読み取りして、検品ができるというのは、大きなメリットになります。
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| ゲート型リーダでの読み取りのイメージ。運ばれているのはプラスチック製コンテナ |
また、デポ(パレットの集積所)では、フォークリフトに一度にパレットを15段ずつ積んで移動するのですが、これを作業員の目見当といいますか、“職人技”でやっていることも多い。すると、他社のパレットが一枚混ざってしまっていても気付かないこともあります。パレットにRFIDタグが付いていれば、それを読み取ることで発見が容易になります。
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| 15段重ねのパレットを2列同時に運ぶフォークリフト |
さらに、戻ってきたパレットを洗浄したり、修繕したりといったメンテナンスでもRFIDが役立ちます。メンテナンスの工程上にRFIDリーダを設置することで、「このパレットは確かにメンテナンスを終えました」という証明ができます。
まれに「パレットが汚れていたから商品が汚れた」といったクレームがありますが、どこでパレットが汚れたのか分かりません。出庫した段階から汚れていたにせよ、輸送の過程で汚れたにせよ、お互いに原因不明で対策を講じることができないままになってしまいます。このようなトラブルを排除し、適正品質を維持するためにもRFIDタグが利用できると思います。
――利用しているRFIDタグの種類は?
市村 UHF帯タグで、EPCglobal準拠のものです。現在、弊社で取り扱っているパレットには木製のものとプラスチック製のものがあります。今後、プラスチック製パレットに移行していきますが、そのすべてにRFIDタグを付けるつもりです。すでに2006年度には、RFIDタグ付きパレットのテスト出荷を行いました。
取り付け位置は、 パレットの内側、フォークリフトの爪が入るところの奥です。検討の結果、読み取りという点からは全方位からほぼ均等な位置ということと、対衝撃という点からはフォークリフトの爪が通るぎりぎりの位置で一番当たりにくい場所ということから、この場所になりました。
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