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NECとNECエレクトロニクスは2009年6月15日、磁性体に対して垂直な磁力を持つ垂直磁化を用いた磁壁移動方式のMRAMセル「2T1MTJ」を開発し、その実証実験に成功したと発表した。
2T1MTJは、垂直磁化を用いることで、スピントルクによる磁壁移動書き込みを低電流かつ高速に実現できることから、セルの微細化が容易だという。また、書き込み電流値とデータ保持特性の関係がほとんどない磁壁素子の特性により、従来のスピン注入MRAMでは困難であった書き込み電流低減とデータ保持耐性向上を両立している。
さらに、3端子の磁壁素子を用いており、読み出し/書き込みの電流経路を分離し、メモリアレイとしての高速化が容易な2個のトランジスタと、1つのMTJ(Magnetic Tunneling junction:トンネル磁気抵抗効果を有する積層構造体)からなるメモリセル構成に適応している。
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画像1 アレイ動作実証の結果
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画像2 素子縮小と書き込み電流特性
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NECグループでは、従来よりMRAMの高速性に着目し、システムLSIに組み込むためのメモリマクロ用に高速MRAM技術を開発してきた。しかし従来の電流磁場書き込み方式のメモリセルは、プロセス最小線幅が55nm以降の世代だと書き込み電流の増大によりセルサイズを小さくすることが困難だった。
今回開発したスピントルク磁壁移動書き込み方式のMRAMでは、垂直磁化方式の採用により、55nm世代以降の微細セルにおいて書き込み電流の低減が可能になったことで、NECのMRAM技術が大容量化にも応用できる見通しが得られたという。
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画像3 同社のシステムLSIの組み込み応用に向けた研究について
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画像4 システムLSIへのMRAM組み込みが適する理由
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今後は、2T1MTJをシステムに組み込んだ形での動作検証を目指し、さらなる試作が進められる。
なお、NECグループでは今回の成果を、2009年6月15〜18日までリーガロイヤルホテル京都(京都市) で開催されている学会「2009 Symposium on VLSI Technology」 で6月17日に発表する。
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