ARM、“どこでもインターネット”を実現するためのビジョン

Cortex-A5の概要と同社の戦略

ARM、“どこでもインターネット”を実現するためのビジョン

2009/11/9

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 ARMは2009年11月9日、英国本社よりマーケティング担当 上級副社長のイアン・ドリュー(Ian Drew)氏とプロセッサ部門 マーケティング担当副社長のエリック・ショーン(Eric Schorn)氏を招き、2009年10月22日に発表した新プロセッサ「ARM Cortex-A5 MPCore(以下、Cortex-A5)」の概要と製品戦略、および同社のビジネス状況について説明会を開催した。

 エリック氏、イアン氏ともに説明会中何度も掲げた同社のビジョンは“インターネットをどこでも使えるようにすること”。あらゆる生活場面にインターネットを浸透させることで、より高い付加価値を提供するというものだ。Cortex-A5はその可能性をもたらす製品として、ゲーム機やデジタルフォトフレームなど、あらゆるデバイスをインターネット対応としながら、低コスト化、省電力化に貢献するとしている。

Cortex-A5が目指すもの

 「Cortex-A5は、これまで発表したコアの中で最も優れた能力を有している。例えば、2008年のARM11/2005年のARM9/Cortex-A5の3つを比較した場合、Cortex-A5は必要とされる実装面積を(ARM11と比較して)5分の1とし、電力効率は(ARM9と比較して)3倍に、消費電力は(ARM11と比較して)3分の1を実証した。互換性の面でも、6世代、すなわち10年前のプロセッサとの濃い互換性を確保している」(エリック氏)

Cortex-A5の能力
Cortex-A5/ARM11/ARM9の比較

 「このように付加価値を提供しながら、Cortex-A5はコストを下げることもできる。必要とされる面積を最小限に抑えたことで、ソフトとハードの互換性を確保し、アプリケーションに対する拡張性を実現した。よって、最終製品の低コスト化にも貢献する」(エリック氏)

 なおCortex-A5のライセンス数は現在3、4社としているが、今後ARM11のライセンス数70とARM9のライセンス数250を加えた数のライセンスを獲得したいとしている。

――ビジネスモデルについて

英国ARM プロセッサ部門 マーケティング担当副社長 エリック・ショーン(Eric Schorn)氏

 イアン氏からは、今後のビジネスモデルについて語られた。

 「インターネットの登場により、新製品のモデルや機能、そして使い勝手が台頭している。このような新しい動きというのは単にARM、そしてARMのコア盛り込んだ製品だけではなく、ビジネスモデルそのものも抜本的に変える必要がある」(イアン氏)

 「ARMはIPの提供者として、100を超える半導体ベンダに差別化できる製品製造の手助けをしているが、その結果、携帯電話やPCなどを製造する各メーカーの方々は、他社とは異なったユニークな製品を製造している。しかしこうした環境を作り上げるというのは、従来、PCの世界ではできなかった。PCの世界というのは、標準化が進んでおり、寸法にしても皆、どんぐりの背比べという形の製品が出回っていた」(イアン氏)

 「結果、10年前の製品と、現在のそれとでは、ほとんど見栄え的には変わらない。しかし、携帯電話はそうではない。10年前のものと現在のものというのは、まったく異なる」(イアン氏)

――どこでもインターネットを実現するために

英国ARM マーケティング担当 上級副社長 イアン・ドリュー(Ian Drew)氏

 「インターネットを24時間ずっと使える状態にするために、ARMは、さまざまなパートナー企業と協業している。例えばARM11はすでにスマートフォンに実装されているが、従来はPC向けのソフトとして活用されていたAdobe Flashが、ARMのコアを使用することで、携帯電話やスマートフォンにも活用できるようになった」(イアン氏)

 「また、ブラウザにしても、OSにしても、プラグインにしても、ARMのデザインを生かすことによって、従来のPCだけではなく、複数の異なる形態のデバイスにこれらのソフトがコーティングされるようになった」(イアン氏)

 イアン氏はARMのコアが搭載されたシャープのネットブック「NetWalker」などを手に取りながら、「これらの製品から、私どものビジネスモデルそのものが変わっているというのを、お見せしたい」と述べた。

――ET2009のARMブースにて「ARM MCU EXPO」を開催!

 なお、説明会の中ではARM日本法人の代表取締役社長 西嶋貴史も登壇し、2009年11月18〜20日の3日間、パシフィコ横浜開催される「組込み総合技術展 Embedded Technology 2009(ET2009)」の告知をした。

 ET2009のARMブースでは、同社のパートナー企業25社とともに、ARMコアを用いた製品展示やデモンストレーションが行われる。詳細は、ET2009の事前特集ページでも紹介しているので、そちらもご覧いただきたい。


  >>「MCUパートナーが一堂に集結、ネットブック市場に注力するARMの展示」


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(@IT MONOist編集部 上口翔子)

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