三菱、走行しながら3D空間位置データを取得できるマッピングシステム

前シリーズ「MMS-S」に機能を拡張

三菱、走行しながら3D空間位置データを取得できるマッピングシステム

2009/10/24

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 三菱電機は2009年11月24日、車両で走行しながら絶対精度10cm以内の3次元空間位置データ(カラー点群、画像データ)を取得できるモービルマッピングシステム(Mobile Mapping System:以下MMS)の新製品「MMS-X」シリーズを11月30日から発売すると発表した。

 MMSは、車両にGPSアンテナ、レーザースキャナ、カメラなどを搭載しており、走行中に道路周辺の3次元空間位置データを取得できるほか、道路の維持管理に必要な道路台帳附図作成業務をはじめとする公共測量・調査や、路面/トンネルの調査点検などにも活用されている。2009年8月には、国土交通省が整備する新技術情報提供システム(New Technology Information System:NETIS)に登録(登録番号:KK-090011)された。

 同社では、カメラ2台、レーザースキャナ2台で車両の前方を計測する「MMS-S」シリーズを2007年より発売しているが、同システムから死角となる進行方向裏側のデータを得るために逆向き走行が必要だという課題があった。今回発表した新システム(MMS-Xシリーズ)は、前シリーズの基本機能を踏襲しつつ、より多くのセンサを搭載することで、課題を克服しながらさらなる拡張を加えている。

MMS-Xを車両に搭載した様子

 MMS-Xシリーズの主な特長は以下の通り。

1)多センサ化による広範囲のカメラ撮影と高密度レーザー点群の取得を実現
  道路周辺を撮影するカメラは、広い視野角(水平方向80度、垂直方向64度)を持つ500万画素の高精細カメラを採用。車両の前後左右に計6台まで配置し、全周囲(360度)を撮影できるほか、カメラで取得したカラー情報をレーザー点群に付与することで、レーザー点群のカラー化を可能にした。

 また、道路面と道路脇周辺を計測するレーザースキャナは、車両の前後に計4台まで配置可能とし、従来よりも高密度なレーザー点群を一度に取得できるという。さらに、別売の後処理ソフトウェアを用いることで、レーザー点群とカメラ画像から道路標識や横断歩道などの地物の認識や3次元地図の作成に対応した。

2)センサ搭載部の小型・軽量化と高精度計測(絶対精度10cm以内、相対精度1cm以内)を両立
  従来よりも多数のレーザースキャナとカメラを搭載しながら、車両の屋根のセンサ搭載部の小型・軽量化を実現。対応車種を小型化し、より狭い道での計測も可能にした。

 計測精度は「MMS-S」シリーズと同等の高精度を確保しており、GPS可視区間で道路面と道路脇周囲20m以内の3次元空間を絶対精度10cm以内、相対精度1cm以内で計測する。また、位置計測には全国に配置された国土地理院電子基準点をネットワーク化したGPS補正(FKP方式)を使用し、長距離の連続走行でも均一な精度が得られるようにした。

MMS-Xが取得したデータ(3Dカラー点群)の一例

3)「基準点またぎ機能」を搭載
  計測開始時に行う1回の初期化作業で効率的な長距離計測ができる「基準点またぎ機能」を搭載。同機能により、これまで電子基準点から半径30kmを超えるたびに行っていたMMSの初期化作業を不要にした。さらに同社では、高架下、トンネルなどのGPS不可視区間での計測時に、従来の測量手法にて計測された地物の位置(ランドマーク)を利用し、MMSの計測値を補正する「ランドマークアップデート機能」(ソフトウェア)を2009年度末に販売予定としている。

 そのほか、MMS-Xシリーズの詳細は以下のとおり。

型名
用途
仕様
価格
MMS-X 640
全周囲計測
カメラ:6台、レーザースキャナ:4台、自己位置計測機能
個別 見積 による
MMS-X 440
前後計測
カメラ:4台、レーザースキャナ:4台、自己位置計測機能
MMS-X 220
前方計測
カメラ:2台、レーザースキャナ:2台、自己位置計測機能
MMS-X 000
自己位置計測
自己位置計測機能のみ
車両本体は含まず。カメラやレーザースキャナの組み合わせやセンサの追加搭載など、カスタマイズにも対応する


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(@IT MONOist編集部 上口翔子)

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