インテルが提案する次世代の自動販売機

デジタルサイネージ普及の火付け役になるか

インテルが提案する次世代の自動販売機

2010/5/12

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  画像1 自動販売機コンセプトモデル

 インテルは2010年5月12日、同社の組み込み市場向けインテルCoreプロセッサ・ファミリーを搭載した近未来の自動販売機コンセプトモデルを発表。東京ビッグサイトで同日から開催している「組込みシステム開発技術展(ESEC)」の同社ブースで公開した。

 自動販売機にはタッチパネル機能を備えた大画面ディスプレイを前面に配置。プロセッサは最新の32nmプロセス技術で製造された組み込み用インテルCoreプロセッサ・ファミリーを採用。無線ネットワークとしてUQ WiMAXの無線モジュールを搭載している。また、インテルvProテクノロジーを採用し、遠隔地からの運用管理が行えるなど運用コストの低減や優れた電源管理、システム診断などの機能も提供されるという。

 この自動販売機は、ブイシンクとの共同開発によるデジタルサイネージ機能を装備しており、デジタル看板(広告媒体)として利用できるのが最大の特徴だ。前面に搭載したカメラを使った顔認識機能も備えており、自動販売機の前に立ったユーザーの性別や年齢などを識別して、そのユーザーの嗜(し)好にあわせた商品の提供も可能だという。ESECの会場では、ドリンクの自動販売機を想定したデモンストレーションが行われており、普段はデジタル看板として広告が表示され、人が前に立った場合に顔認証機能で性別と年齢層を瞬時に識別、中年の男性ならばお茶が優先的に表示されるようになっていた。

画像2 デジタルサイネージ機能を装備。普段はデジタル看板として広告が表示される 画像3 人が前に立った場合に顔認証機能で性別と年齢層を瞬時に識別、ユーザーに適した商品が優先的に表示される

画像4 インテル インテル技術本部 本部長 及川 芳雄氏

 ESEC会場に隣接したホテルで行われた記者説明会でインテル技術本部 本部長の及川 芳雄氏は「デジタルサイネージの出荷台数は2015年には800万台に達するとの予測もある。デジタルサイネージには今後、インテリジェンスな性能/ビデオ解析/遠隔管理/セキュリティといった機能が必要となる。今回発表した自動販売機は、インテルが考える組み込み市場でのコネクテッドデバイスの1例となるだろう」と語る。

 自動販売機のOSには、先日マイクロソフトから発表されたWindows 7ベースの組み込み機器向けOS「Windows Embedded Standard 7」を採用しているという。「デジタルサイネージ機能を備えた自動販売機では、高性能のプロセッサや高速通信とともに、グラフィックス性能やタッチパネル機能などを効率よく制御できるOSが必要になってくる。Windows Embedded Standard 7は、まさにこういったデジタルサイネージ向きのOSの1つといえる」(ブース担当者)。

◇◆◇

 日本の自動販売機は、飲料系だけでも250万台を超える。自動販売機は、全国どこにでも存在していて常時通電しており、すでに設置場所も確保されている大型の組み込み機器として、まさにデジタルサイネージ普及の火付け役に適しているといえるだろう。デジタルサイネージと高速な無線ネットワークとの組み合わせによって、街角の自動販売機が近い将来、さまざまなコンテンツ提供のインフラとしての役割を担う日が来るのかもしれない。

>>ESEC2010特集ページはコチラ

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(@IT MONOist編集部 西坂 真人)

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