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これまでのあらすじ
――「最近、電子部品があまりにも小さくなり、手作業での配線が難しい!!」。大学で電子工学を専攻している健一君は“プリント基板CAD”の教えを請うために、近所でプリント基板設計会社を経営する二三夫さんを訪ねた……。その日から、二三夫さんによる熱血指導がはじまり、マイコンボード「H8Tiny-USB」製作がスタートした。プリント基板CAD初体験の健一君にとって山あり谷ありの苦難の道のりであったが、若さとやる気でメキメキと腕を上げ、ついにH8Tiny-USBが完成したのだった!!(これまでのストーリーを確認する)
本連載「イチから作って丸ごと学ぶ! H8マイコン道」も今回からついに後半がスタートです。二三夫さんの指導の下ようやく完成したH8Tiny-USBを手に、健一君は喜び勇んで大学のサークル仲間の元へ向かったようですが、二三夫さんの「これからが勉強だぞ!」という言葉を忘れているような……。
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| 注:本連載では、筆者が実際にH8Tiny-USBを制作し、動作確認を行った内容を掲載していますが、読者個人で作成したH8Tiny-USBの動作保証や、H8Tiny-USBを使用したことによる、損害・損失については一切保証できません。すべての作業は自己責任で行ってください。よろしくお願いします。 |
はじまりはCygwinのインストールから
| ここは健一君が所属する大学のサークル部屋。また、いつもの足音が聞こえてきました……。 | |||||||||||||||
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――本連載もいよいよ“ソフトウェア編”に突入! というわけで、今回から健一君あこがれの先輩、岡野 晴子さんが登場です。どんな物語がはじまるのでしょうか……。せっかく作ったH8Tiny-USBをいきなり晴子さんに取り上げられてしまいましたが、健一君の前途は!?
H8マイコンのプログラムを開発する環境には、いくつかの選択肢があります。例えば、@IT MONOistの人気連載「H8で学ぶマイコン開発入門」では、ルネサス テクノロジの統合開発環境「HEW(High-performance Embedded Workshop)」を使って、ソフトウェア開発を行っています。
本連載では、あえて別の開発環境、「GCC(GNU Compiler Collection)」を使うことにします。GCCは、Linuxの世界で標準的に使われている開発環境で、実はLinuxに限らず、さまざまなシステム・CPUのソフトウェアを開発できます。
ただし、GCCはUNIX上で動くソフトウェアです。そのため、Windows PC上で動かすにはUNIXの環境を整えなければなりません。そこで、今回は「Cygwin」を用います。それではCygwinをインストールしていきましょう。
Webブラウザを開き、Cygwinのサイトにアクセスしてください。そして、トップページにある「Install Cygwin now」アイコンをクリックしてください。すると図1の「ファイルのダウンロード」ダイアログが表示されるので、[実行]ボタンを押します。次の「セキュリティの警告」ダイアログでは、[実行する]ボタンを押してください。
![]() |
図1 Cygwinインストーラの実行 |
ここからがCygwin本体のインストールです。以下の手順で進めてください。
(1)「Cygwin Setup」ダイアログで、[次へ]ボタンを押します。
(2)「Cygwin Setup - Choose Installation Type」ダイアログで、[Install from Internet]を選択し、[次へ]ボタンを押します。
(3)図2の「Cygwin Setup - Choose Installation Directory」ダイアログでは、Cygwinのインストール先、利用者、テキストファイルの改行コード設定をします。今回は特に変更せずに、標準設定のまま、[次へ]ボタンを押します。
![]() |
図2 Cygwinをインストールするディレクトリの設定 |
(4)「Cygwin Setup - Select Local Package Directory」ダイアログでは、インストールイメージの一時記憶先を指定します。標準設定のまま、[次へ]ボタンを押します。
(5)「Cygwin Setup - Select Connection Type」ダイアログでは、サーバへの接続方法を指定します。インターネット環境に合わせて項目を選択し、[次へ]ボタンを押します。
(6)「Cygwin Setup - Choose Download Site」ダイアログでは、どのサーバからCygwinをダウンロードするか指定します。近くのサーバを選択し、[次へ]ボタンを押します。
(7)Cygwinパッケージの検索がはじまります。
(8)次の「Cygwin Setup - Select Package」ダイアログでは、インストールするソフトウェアを選択します。ここで開発環境を構築するために必要なパッケージを選択しなければなりません。カテゴリ(Category)−開発(Develop)の中から、表1のパッケージをクリック・選択し、[次へ]ボタンを押します(図3)。
パッケージの名前 |
内容 |
| binutiles | アセンブラ、リンカなど |
| bison | コンパイラの構文解析コードの生成 |
| flex | コンパイラの字句解析コードの生成 |
| gcc-core | C、C++コンパイラ |
| make | ソフトウェアのビルド作業の自動化 |
![]() |
図3 開発環境の構築に必要なパッケージの選択 |
(9)Cygwinパッケージのダウンロードとインストールがはじまります。
(10)「Cygwin Setup - installation Status and Create Icon」ダイアログが表示されたら、インストールは終了です。標準のまま[完了]ボタンを押します。
無事にCygwinをインストールできたでしょうか。デスクトップのCygwinアイコンをダブルクリックすると、UNIXターミナルが開きます。ちなみに、(4)で指定したパッケージの一時記憶ディレクトリは削除して構いません。
それではCコンパイラの確認をしてみましょう。Cygwinから次のコマンドを入力してください。
$ gcc --version |
GCCがインストールされていれば、図4のようなメッセージが表示されるはずです。
![]() |
図4 GCCの動作確認 |
クロスGCCを自分でビルドしよう
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