- - PR -
前回行った2学期【期末考査】では、“フリップフロップ”に関する内容を中心に出題しました。いかがでしたでしょうか?
解けた方も解けなかった方も、次項の解答と解説をぜひ読んでみてください。
仮に解けなかった問題があったとしても、今回の解説や過去問題を参考にして、1問1問確実に理解しながら解いていけば、必ずやその知識が身に付くはずです。
それでは、解答を発表します!
期末考査−第1問の解答と解説
第1問 →問題を確認する 答え.
|
【問題14】の解説で紹介したとおり、JK-FFはフリップフロップのすべての機能、すなわち、
- J=“0”、K=“0” 「保持」
- J=“1”、K=“0” 「セット」
- J=“0”、K=“1” 「リセット」
- J=“1”、K=“1” 「反転」
をする万能フリップフロップです。
第1問のJK-FFが立ち上がりエッジ型のフリップフロップだとすると、解答のタイムチャート内の赤字で示したようにクロックの立ち上がり(“0”から“1”に変化する)時にJK-FFが動作します。
| 解法のポイント: | |
| 【問題14】JK-FFのタイムチャートの解説 http://monoist.atmarkit.co.jp/fembedded/articles/eledrill2/2term/17/eledrill2_17.html#info14 |
|
期末考査−第2問の解答と解説
第2問 →問題を確認する 答え.スイッチをAに入れたとき、OUTから“1”が出力される ※白いところをクリックすると答えが表示されます。 |
第2問の回路は、フリップフロップを応用した“スイッチ入力回路”です。
スイッチの共通端子はGNDに接続されており、また【問題12】の解説のとおり「NANDゲートは1つでも“0”が入力されると“1”を出力する」ので、図1のようにスイッチを“A”に入れたときにOUTから“1”が出力されます。

図1 スイッチをAに入れたとき、OUTから“1”が出力される
ちなみに、第2問の回路は「チャタリング除去回路」と呼ばれる回路です。スイッチには機械的な接点があるため、オン/オフ時に振動が生じます。この振動によって、1回の入力にもかかわらず数回オン/オフを繰り返したような信号が生じる現象を“チャタリング”と呼んでいます。
第2問の回路でスイッチが切り替わるとき、スイッチは必ずA、もしくはBの接点を離れます。そのとき、フリップフロップの2つの入力がともに“1”となり、以前の値を「保持」します。これによりチャタリングが除去されるのです。
| 解法のポイント: | |
| 【問題12】フリップフロップの動作の解説 http://monoist.atmarkit.co.jp/fembedded/articles/eledrill2/2term/15/eledrill2_15.html#info12 |
|
期末考査−第3問の解答と解説
第3問 →問題を確認する 答え. ・タイムチャートは?
・回路の働きは? デジタル信号の立ち上がりを検出する回路 ※白いところをクリックすると答えが表示されます。 |
第3問の回路は、解答のタイムチャートのように入力信号Dinの立ち上がりを検出して、1クロック分のパルス信号Doutを出力する回路です。
それでは図2のように、各部の信号A、B、Cを調べ、回路の動作を確認していきましょう。

図2 第3問の回路
- Aは、CLKの立ち上がりでDinを「保持」したものです
- Bは、CLKの立ち上がりでAを「保持」し、さらにCはBの「反転」です
- Doutは、AとCの論理積です。すなわち、タイムチャートのようにDinの立ち上がり直後の1クロックだけ“1”を出力します
これをタイムチャートに落とし込むと、図3のようになります。

図3 第3問のタイムチャート
| 解法のポイント: | |
| 【問題15】D-FFによるシフトレジスタの解説 http://monoist.atmarkit.co.jp/fembedded/articles/eledrill2/2term/18/eledrill2_18.html#info15 |
|
期末考査−第4問の解答と解説
第4問 →問題を確認する 答え.
|
【問題17】の解説で紹介した方法で同期カウンタを設計すると、3ビットアップ・ダウンカウンタの機能は表1のようになります。
アップ・ダウン |
現在のカウンタの値 |
次のカウンタの値 |
||||
UP/DOWN |
Q2 |
Q1 |
Q0 |
D2 |
D1 |
D0 |
0 (ダウン) |
0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
1 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
|
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
|
0 |
1 |
1 |
0 |
1 |
0 |
|
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
|
1 |
0 |
1 |
1 |
0 |
0 |
|
1 |
1 |
0 |
1 |
0 |
1 |
|
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
0 |
|
1 (アップ) |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
0 |
|
0 |
1 |
0 |
0 |
1 |
1 |
|
0 |
1 |
1 |
1 |
0 |
0 |
|
1 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
|
1 |
0 |
1 |
1 |
1 |
0 |
|
1 |
1 |
0 |
1 |
1 |
1 |
|
1 |
1 |
1 |
0 |
0 |
0 |
|
表1の真理値表から求められる“簡単化された論理式”は、
D0 = Q0
D1 = UP ・ Q1 ・ Q0 + UP ・ Q1 ・ Q0 + UP ・ Q1 ・ Q0 + UP ・ Q1 ・ Q0
D2 = Q2 ・ Q1 ・ Q0 + UP ・ Q2 ・ Q1 + UP ・ Q2 ・ Q0
+ UP ・ Q2 ・ Q1 ・ Q0 + UP ・ Q2 ・ Q1 ・ Q0
となります。これを基にすれば、解答で示した回路図を描くことができます。
| 解法のポイント: | |
| 【問題17】非同期カウンタと同期カウンタの解説 http://monoist.atmarkit.co.jp/fembedded/articles/eledrill2/2term/20/eledrill2_20.html#info17 |
|
| 【問題18】カルノー図によるカウンタ回路の設計 http://monoist.atmarkit.co.jp/fembedded/articles/eledrill2/2term/21/eledrill2_21.html#info18 |
|
2学期終業式 〜継続は力なり〜
以上で、2学期の期末考査の解答と解説は終了です。また、今回をもって「完全マスター! 電子回路ドリルII」が終了となります。本当にお疲れさまでした。
さて、2学期では「デジタル回路」をテーマに出題してきました。
デジタル回路は、AND、OR、NOT、フリップフロップの基本論理素子から構成されます。しかし「駒が動かせても将棋にならない」のと同じで、デジタル回路を設計するには、まず表2のような基本的な回路をマスターする必要があります。
名称 |
機能 |
分類 |
| デコーダ | 信号の表現を変換する回路 | 組み合わせ回路 |
| セレクタ | 複数の入力のうち、1つを選択する回路 | |
| ALU | 加算、減算などの演算を行う回路 | 組み合わせ回路(注) |
| レジスタ | 情報を保持する回路 | 順序回路 |
| カウンタ | 数を数える回路 | |
| シーケンサ | 状態遷移を制御する回路 |
| 注:組み合わせ回路のみでは実現できない演算もある。 |
このうち、いくつかの回路は本連載で紹介しましたが、さらに3学期では「HDL(Hardware Description Language:ハードウェア記述言語)」により、“デジタル回路の技のバリエーション”を増やしていこうと企画しています。
それでは皆さん、【3学期】の連載でまたお会いしましょう!(3学期編に続く)
関連記事 トレーニング
組み込み開発フォーラム 新着記事
- フルスクラッチの“Hello World”を動かしてみよう(2011/3/31)
- FlexRayプロトコルの概要(その2)(2011/3/29)
- JASA、東北地域に拠点を置く会員企業を支援(2011/3/25)
- NEC、震災の影響を受けた4拠点の生産再開を発表(2011/3/23)
- 内部ブロック図の基礎と共通要素(2011/3/22)
- インテル、被災地におけるITインフラの復旧を支援(2011/3/22)
- Facts on AUTOSAR/AUTOSAR導入の現実(2011/3/18)
- 計測器・震災被害ホットラインを開設、テクトロニクス(2011/3/18)
- ZMP、地震の揺れを多角的に計測するアプリ無償配布(2011/3/16)
- メンター、3Dテレビ・マルチメディア検証プラットフォーム(2011/3/16)
- 【番外編】タチの良い計測値、悪い計測値とは?(2011/3/15)
- tarファイルシステムをAndroidに組み込む!!(2011/3/10)

















