H8で学ぶマイコン開発入門

開催直前! ESEC2009速報

ハードウェア性能を最大限に生かすために

原田 美穂 MONOist編集部 2009/5/7

2009年5月13〜15日の3日間、東京ビッグサイトで「第12回 組込みシステム開発技術展(以下、ESEC)」が開催される。本稿では展示会開催に先駆け、モンタビスタソフトウエアジャパンにESECの見どころを伺った。(編集部)

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ボードごとに細やかなハードウェア対応を行う理由とは

 組み込み機器向けOSとして数多くの実績を持つMontaVista Linuxは、Linuxカーネル 2.6系をペースとして、リアルタイム処理性能を独自に向上させたモンタビスタソフトウエアの主力OSだ。

 主要なCPUアーキテクチャに対応しているほか、それらCPUを搭載した各種ボードにも対応している。モンタビスタソフトウエアの技術者の手によって、個別のアーキテクチャ、ボードごとにチューニングが施されているため、開発者は、OS以下のレイヤや個別デバイスへの対応にコストをかけることなく、アプリケーション開発に注力できるのが利点だ。

 「対応済みの各CPUアーキテクチャ、ボードであれば、当社が責任を持ってサポートします」とは、同社 営業技術部 部長 吉本泰弘氏。

写真 モンタビスタソフトウエアジャパン 営業技術部 部長 吉本泰弘氏

 「アプリケーションの開発中に、あるライブラリの挙動に問題がある、といった場合は当社に問い合わせていただければ、迅速に対応し、対策や改良などの支援を実施します」と語る。

 OSSプロダクトベースで開発を行った場合では、開発中に複雑なエラーが発生したり、ベースプロダクトの実装上の問題を発見した場合、個別に対応し独自の実装を行う必要がある。こうしたケースでは担当者のスキルレベルに依存するため非効率であることに加え、品質管理の面でも大きな負担を強いられかねない。MontaVista LinuxはOSSプロダクトをベースとして、MontaVistaが機能強化、バグ修正を行ったLinuxであり、問題発生時に確実に解決のための手厚いサポートを受けられる。

ハードウェアごとに個別のソフトウェアスタック提供もあり得る

 現状のMontaVista Linuxの最新版であるMontaVista Linux 5では、従来よりニーズの多かったパワーマネジメント系機能の強化にも注目したい。もともとモバイル機器向けのMobilinuxでは、ダイナミック・パワーマネジメント機能を持っていたが、この機能をこの機能をMontaVista Linux 5で実装した形だ。

 モバイル機器では、いかに長時間充電なしで稼働するかが非常に重要なポイントになる。バッテリパワーなどハード面での工夫が必要なのはもちろんだが、OSがハードウェアの特性に合わせて最適なタスク実行を行い、無駄な処理にかかる消費電力を抑えれば、より効率よく、十分にハードウェアの機能特性を活用できるようになる。

 MontaVista Linux 5は、低消費電力設計を武器にネットブックから組み込み機器をカバーするAtomアーキテクチャ、テキサスインスツルメンツのデジタル家電向けCPUアーキテクチャOMAPへの対応など、対応アーキテクチャの幅を随時拡大しているが、こうした各CPUアーキテクチャ・個別のボードへの決め細かな対応方針は、徹底したチューニングを行うためのものにほかならない。

 同社では、今後もこうした個別ハードへのきめ細やかなチューニングを実施する流れを推し進める予定とのことで、「将来的にはユーザーランド上に提供されるソフトウェアスタックそのものもハードウェアごとに最適なセットを提供していく可能性もある」という。

ブース内デモとプレゼンテーションの情報は必聴

 会場ブースでは、MontaVista Linux 5、Mobilinuxのデモ展示、Eclipseプラグインとして提供される開発ツール「DevRocket 5 IDE」の情報が得られる。このほか、Accessが開発・提供しているACCESS Platform Linux(ALP)上で動作するグラフィックアプリケーションのサンプルも展示される予定だという。MontaVista Linux 5上で動作するアプリケーションの性能が、展示端末上で確認できる機会だ。

 会場ブース内プレゼンテーションシアターでは、ほかのリアルタイムOSからLinux OSへの移行の手順、Linuxそのものの最新動向といった情報を紹介するプレゼンも開催予定だ。

 現在、MontaVista Linuxの最新版はMontaVista Linux 5だが、次期バージョン登場の噂も聞こえてきている。どのような機能が盛り込まれるのかは現段階では不明だが、もしかすると会場ブースで新しい情報を入手できるかもしれない。

 このほか、有料専門セミナーも実施予定。組み込みLinux開発の基礎からじっくり解説する内容で毎年人気のものだ。開催概要は以下の通り。

展示会名 第12回 組込みシステム開発技術展(ESEC 2009)
開催日 2009年5月13日(水)から15日(金)
会場 東京ビッグサイト
モンタビスタソフトウエア
ジャパン ブース番号
東36-50
(ルネサスイーストン、ウェルビーン共同出展)
専門セミナー Linuxを使用した組込みシステム構築手法
日時 5月14日(木)午前9時30分から午後0時20分
セミナー番号 ES-12
講演者 モンタビスタソフトウエアジャパン
技術本部 本部長
木内志朗氏

 

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