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普及に向けた環境整う「Windows Embedded」
2面式になったコンビニのPOS、タッチパネルとGUIでさまざまな情報を入手できるKIOSK端末、高機能化が進むカーナビゲーションシステム、液晶/プラズマディスプレイやプロジェクタを使ったデジタルサイネージ(電子看板)……。
組み込みの世界というのは普段の生活でなかなか意識することはないが、実は近年、着実に進化を遂げている。冒頭に挙げたの例はそのほんの一部だが、この進化の立役者となっているのが、マイクロソフトが手掛けるエンベデッド製品「Windows Embedded」だ。
2008年4月の発表でWindows Embeddedという新名称で統一されたマイクロソフトの組み込み製品ラインアップは、この1年間で次々と最新製品・ソリューションとなって登場。組み込み製品としては重要な機器カテゴリとなるPOS端末向けの次世代OS「Windows Embedded POSReady 2009」が今春2009年3月3日に提供開始(ワールドワイドでは2009年1月にローンチ)されるなど、本格普及に向けた環境がいよいよ整い始めた。
3日間で計22ステージの無料テクニカル・セッション
このWindows Embeddedの最新動向や開発テクニックなど、組み込み開発者向けソリューションをチェックできるのが、2009年5月13〜15日で開催される「第12回 組込みシステム開発技術展(以下、ESEC2009)」だ。出展社の中でも最大級となる21コマのスペースをESEC展示会場に用意し、30人以上が聴講できるメインシアターを使って連日7〜8ステージ、3日間で計22ステージものテクニカル・セッションを実施する。セッションはすべて無料で行われるが、昨年のESECのようにWebでの事前登録はなく、今回は当日にブースで受講を申し込む先着順登録となるので注意が必要だ。
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Windows Embedded担当 シニアエグゼクティブ プロダクトマネージャ 松岡 正人氏 |
マイクロソフト Windows Embedded担当 シニアエグゼクティブプロダクトマネージャ 松岡 正人氏は、今回のESECでの同社ブースの見どころについて「基本的な構成は、昨年11月に行われたEmbedded Technology展(以下、ET)と同じだが、ボードベンダやシリコンベンダが中心だったETがハードウェア系をメインに据えたのに比べて、ESECは併設するSODECなどから流れてくるSIerなども多いことから、ETよりもやや一般受けする内容になっているのが特徴。とはいえ、すべての組み込みエンジニアに役立つ情報を用意している」と語る。
セッションのテーマで注目は、.NET Frameworkを使ったアプリケーション開発に関する講演。近年、PCアーキテクチャーを使用したPOSやKIOSK端末などの組み込み機器が増えていることを踏まえたもので、これには同社から3人のエバンジェリストが日替わりでセッションを担当し、.NET FrameworkやSilverlight、WPF(Windows Presentation Foundation)など同社最新テクノロジを使ったアプリケーション開発のアプローチやノウハウについて連日語られる予定だ。
また、Windows Enbedded CE系のセッションでは、ITRONや組み込みLinuxなどからWindows Embedded CEへ移行する際のポイントやノウハウが、実際に移行サービスを手掛けるパートナー企業から語られるという実践的な講演も用意されている。
さらに「モデル駆動型開発(MDD:Model Driven Development)」をテーマにしたセッションやWindows Automotiveに関する講演や展示、インテルやVIA TechnologiesといったPC系のプロセッサベンダなどのセッションも用意されているなど、非常に盛りだくさん。「会場では毎日、かなりディープな話が聞けるだろう」と松岡氏も語るように、あらゆる組み込みエンジニア必見の内容となっている。
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マイクロソフト ESEC会場図 |
「組み込みOSのサポートは15年必要」の理由
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松岡氏によると、今回のESEC展示には「マイクロソフトの組み込み分野でのビジネスの基本姿勢をしっかり理解してもらう」という大きな目的があるという。
組み込み分野でのWindows Embeddedに対するイメージはさまざまだ。特に昨年の4月にWindows Embedded新ブランディングを発表してから、ユーザーから従来製品のサポートはどうなるのか、というの声が聞かれるという。「今回のESECでは、各製品の名称変更やリブランディングの意味を、関連するパートナーさんと一緒にしっかり説明していくことも大きなミッションの1つ」(松岡氏)。
一般的に、半導体メーカーのデバイスサポートは7年といわれている。また製品の開発サイクルも、カーナビで約2年、家電で1〜1年半、携帯電話で1年前後という状況だ。そのような中でマイクロソフトは、基本的に10〜15年もの間、OSを提供していくという方針を貫いている。その基本姿勢には感服するが、実際に組み込まれるハード自体のサポート期間や開発サイクルから考えると、なぜそこまで、との疑問も生じる。
「実は、Windows Embeddedで一番ビジネスを展開しているのが、小売市場でのPOSやKIOSKといった業務用端末のところ。例えば、ガソリンスタンドでPOSが入ると、全国のガソリンスタンドに普及までに5年かかるといわれている。つまり、そこから7年はサポートが必要なのです。これが“組み込みOSのサポートは15年必要”という大きな理由」(松岡氏)。
同様に産業用組み込み機器でも、7〜10年というスパンでの耐用年数で使われることが多い。こういった状況下で、もう従来のOSは販売しませんというわけにはいかないというのだ。実際に、CEのバージョン2やNTのバージョン4をいまだに使っているユーザーは存在し、これらサポート期間がとっくに終了しているOSでも、マイクロソフトはOS販売を継続しているという。
「このような基本姿勢を知らないユーザーも多い。ESECではこのような基本的な取り組みからセッション内でしっかり説明していく。そういう誤解を払拭(しょく)する意味でも、ぜひESECの会場に足を運んでもらいたい」(松岡氏)。
マイクロソフトブースの詳細はESEC会場で確認してほしい。
| 展示会名 | 第12回 組込みシステム開発技術展(ESEC2009) |
| 開催日 | 2009年5月13日(水)から15日(金) |
| 会場 | 東京ビッグサイト |
| マイクロソフト ブース番号 | 東43-26 |
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