拠点との同期に強いモバイルDB「Ultra Light」

組み込みデータベースカタログ 第2回

拠点との同期に強いモバイルDB「Ultra Light」

大原 雄介  2006/3/24

組み込みデータベースカタログ第2回は、アイエニウェア・ソリューションズ(以下アイエニウェア)のUltra Lightを取り上げる。お話を伺ったのは、同社エンジニアリング統括部 システムエンジニアチーム シニアコンサルタントの森脇大悟氏である。(編集部)

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製品名: Ultra Light
(SQL Anywhere Studioの1コンポーネント)
URL: http://www.ianywhere.jp
/sas/ul.html
評価版: http://www.ianywhere.jp
/dl/dl_evl.html
メーカー:
(代理店)
アイエニウェア・ソリューションズ
http://www.ianywhere.jp/

Mobile Linkによる上位DBとの連携を強く意識した組み込みDB。上位に当たるAdaptive Server Anywhereとの融合性も高く、必要に応じて切り替えも可能。モバイルDB用途で大きなシェアを持っている。




あのWATCOMにさかのぼる組み込みDB

 Ultra Light自体の説明に入る前に、まずUltra Lightが含まれている「SQL Anywhere Studio」の歴史を振り返ってみよう。

 SQL Anywhere Studioのメインコンポーネントである「Adaptive Server Anywhere」(以下ASA)は、コンパイラ(Watcom C/C++)で有名なWATCOMが開発した「Watcom SQL」というデータベースにさかのぼることができる。その後、WATCOMが米Powersoftに買収され(1994年)、さらに1995年にはPowersoftが米Sybaseに買収されたことにより、Watcom SQL改め「SQL Anywhere」はSybaseの製品としてラインアップされることになる。旧WATCOMの開発部隊の大半はSybaseのMEC(Mobile and Embedded Computing)事業部として集結し、SQL Anywhereシリーズを送り出すことになった。2000年には、このMEC事業部がそのままiAnywhere Solutionsとして独立する。

1992年

  WATCOMがWatcom SQLを出荷開始
1994年   PowersoftがWATCOMを買収
1995年   SybaseがPowersoftを買収
旧WATCOM社員、SybaseのMEC事業部に移籍
1996年   SQL Anywhere 5.0日本語版出荷開始
1998年   Ultra Liteテクノロジ発表
SQL AnywhereをAdaptive Server Anywhereに改称
SQL Anywhere Studio 6.0出荷開始
2000年   MEC事業部、iAnywhere Solutionsとして独立
2003年   日本法人アイエニウェア・ソリューションズ設立
2004年   SQL Anywhere Studio 9日本語版出荷開始
2006年   SQL Anywhere Studio 10出荷予定
SQL Anywhere Studio関連年表

 現在、アイエニウェアはASAを中心とした「SQL Anywhere Studio」に加え、「RFID Anywhere」「Answers Anywhere」「M-Business Anywhere」など多くの製品を展開しているが、中核となるのは携帯機器とセンターを結び付けるソリューションである。社名のi“Anywhere”が物語るように、「会社のコンセプトは、データセンターにあるデータをビジネスの現場で使えるようにするためのソリューションを提供することです。“Unwired”といういい方もしますが、そうしたインフラを提供するのが目的です」(森脇氏)というコンセプトに基づいた製品を提供している。

 今回紹介する「Ultra Light」も、このコンセプトに基づいている。製品としてアイエニウェアから提供されるのはSQL Anywhere Studioという統合パッケージであり、現在のところはUltra Light単体で提供されているわけではない。

画面1
画面1 SQL Anywhere Studioに付属する、Ultra Light用SQL実行ツール

 SQL Anywhere Studioには、

  • ASA
  • Ultra Light

という2種類のデータベースおよびMobile Linkという同期ツールなどが含まれている。

 システムの中核となるASA自体もかなり組み込み用途を意識した製品であり、同社サイトの「対応OS一覧」によるとWindows CE 3.0/4.1/4.2/5.0やWindows XP Embedded、各種Linuxをサポートしている。ASAが必要とするメモリ量は4Mbytesで「抜群に小さい」とはいえないものの、構成次第では組み込み用途での利用も十分可能だ。これに対し、Ultra Lightはより制約の厳しい環境を狙った製品で、同社はこれを「組み込み向けデータベース」と明確に位置付けている。データベースが利用するメモリはわずか150kbytes。機能的にはASAには及ばないものの、多くの点で共通の機能を持つ。

関連リンク:
対応OS一覧
http://www.ianywhere.jp/sas/os.html

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