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日産自動車、日本電気(以下、NEC)、NECトーキンは2008年5月19日、3社間の合弁会社であるオートモーティブエナジーサプライ(以下、AESC)による自動車向けリチウムイオン2次電池の事業化を決定したと発表した。
2007年4月に日産とNECグループの折半出資会社として設立されたAESCは、次世代の電動自動車(ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車など)を対象としたリチウムイオン2次電池の開発およびマーケティングに取り組んできた。
リチウムイオン2次電池は形状や正極材料によりその種類もさまざま。形状では、円筒形、角型、ラミネート型の3種類がある。NECトーキンでは、角型とラミネート型を販売している。角型はおもに携帯電話やデジカメなどに搭載され、400Wh/m3(体積エネルギー密度)を超える高いエネルギー密度が特徴だ。大型機器用に搭載されるものは、円筒形や角型と比べ形状自由度、薄型化、軽量化の面でラミネート型が優位とされている。
また、リチウムイオン2次電池は、正極材がコバルト系とマンガン系の2タイプある。コバルト酸リチウムを使用するコバルト系は、放電エネルギーが大きい一方、希少素材のコバルトを使用しているため、材料コストが高いことや過充電防止用の保護回路が必要といった課題があった。この課題をNECトーキンが解決し、安定したスピネルマンガン酸リチウムの合成技術の実用化に世界で初めて成功した。
この成功により誕生した正極材にスピネルマンガン酸リチウムを採用したマンガン系リチウムイオン2次電池がAESC製リチウムイオン2次電池だ。従来の円筒形ニッケル水素電池と比べ2倍の電力を供給できる小型のラミネート構造を採用している。同社製電池を搭載した実車走行試験では10万km以上を走行する長寿命を実現した。カドミウム・鉛・水銀などの環境規制物質を使用していないため、環境にもやさしい。
同製品最初の搭載として、2009年に発売される小規模事業用フォークリフトに採用が予定されている。米国、および日本においても2010年度に投入される日産の電気自動車、および日産独自のハイブリッド車へ採用予定だ。
AESCの資本金は15億円となり、今後は日産、NECグループ、およびNECトーキンがそれぞれ51%、42%、7%の株式を保有する。AESCは初期段階として今後3年間で120億円の投資を行い、日産座間事業所(神奈川県座間市)内に生産ラインを新設する。2009年度までに稼働開始予定である同施設の年間生産能力は、車両にして1万3000台分相当からスタートし、将来的には6万5000台分となる見込みだ。
NECの取締役執行役員専務である鹿島浩之助氏は、「NECの研究所で誕生した高安全・低コストのマンガン系リチウムイオン電池技術と、NECトーキンの電池製造技術ノウハウおよび最先端の電極材料技術がAESCの競争力を高めるものであると確信している。当社の技術を実用化したAESC製電池の普及を進めることでCO2排出量を削減し、地球環境に貢献したいと思う。」と述べている。
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