いまさら聞けない エンジン設計入門(4)

NSXはチタン製コンロッド採用でエンジン性能UP

山本 照久 カーライフプロデューサー 2008/4/30

クルマの機構の重要部品・エンジン機構の基本をまずは理解しよう。いまさら聞けないエンジニアも、新米エンジニアも、いまのうちにCheck it out!(編集部)

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 今回はエンジンの主要部品である「コンロッド」について解説していきます。コンロッドは別名「コネクティングロッド」とも呼ばれています(以下、写真1)。別名というか、単純にコネクティングロッドを省略した名称がコンロッドです。

 コンロッドとは、「ピストン」と「クランクシャフト」とを結ぶ連結棒のことであり、ピストンの上下運動をクランクシャフトへ回転運動として伝達するという、非常に重要な部品です。コンロッドには圧縮力、引っ張り力、曲げ力などの複合的な力を受ける部品なので、極めて強い強度が必要です。


写真1 コンロッド(コネクティングロッド)

 コンロッドの各部にはそれぞれ名称があり、ピストン(ピストンピン)と連結している部分を「小端部(しょうたんぶ)」、クランクシャフト(クランクピン)と連結している部分を「大端部(だいたんぶ)」といいます。また組み立て式コンロッド(後述)の場合は「コンロッドキャップ」という部分もあります。

 小端部には成型後にピストンピンを挿入できるので特に特別なことはありませんが、大端部はクランクシャフトのクランクピンに組み付け可能な形状である必要があります。なので、コンロッドの大端部は2分割できる形状(組み立て式)であるのが一般的です。ただし単気筒やV型2気筒エンジンでクランクシャフトを分割できる構造(組み立て式)の場合は、大端部も小端部と同じように一体成型が可能な場合があります。一体成型の方がコストや強度面で優れているので、可能な限り、一体成型が選択されます。

リーマボルト

 多気筒(3気筒以上)の車両には一体式のコンロッドを組み付けることができません。現在の車のほとんどが多気筒だということを考えれば、必然的に組み立て式コンロッドが主流であるといえます。

 コンロッドはピストンが受けた爆発力を直接受ける部分で、かなりの強度が必要となるのはいうまでもありません。強度面で一番の弱点となるのが、コンロッドとコンロッドキャップとの合わせ面です。ボルトとナットで結合される組み立て式だと、想定外の強い力が瞬間的に掛かったときにキャップが横方向にずれてしまう可能性が懸念されます。そこでコンロッドキャップは確実に位置がずれないよう「リーマボルト」と呼ばれる根元が太い特殊なボルトを使用して対応しています(写真2)。

写真2 リーマボルト

 リーマボルトはコンロッドキャップに設けられたボルト穴とのクリアランスがほとんどない大きさに設計されており、物理的にずれない対策が施されているのです。実際、クランクシャフトに組み込まれたコンロッドキャップを取り外すときには、クリアランスがほとんどないために少し手間が掛かります。

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