先取り突撃! DMS2010

ブースにモノづくり生現場が出張してくる!

小林 由美 @IT MONOist編集部 2010/6/10

2010年6月23〜25日の3日間、東京ビッグサイトで「第21回 設計・製造ソリューション展」(以下、DMS展)が開催される。今回はアルテックのブースを紹介する。(編集部)

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 産業用機器・ソフトウェア商社のアルテックが今年、DMSで展示する製品は、Objet社の3次元プリンタ3品種(Alaris30/EDEN250/CONNEX500)およびそのサポートツール、パルステック社の3次元スキャナ「TDS-A」、センサブルテクノロジーズ社のデジタルモデリングツール「Free Form Phantom」(以下、Free Form)など。もちろん、それぞれの製品のデモも行う。出展製品そのものは昨年と大きく変わらないけれど、新しくてユニークな試みが2つと、新発表が1つ。

  • モノづくりの生現場出張
  • 3次元プリンタ造形サンプルが自由に手に取れるゾーン
  • 同社開発のソフトウェア新製品発表(まだ秘密)およびデモ

 新製品の内容については、いまは明らかにできないとのこと。ヒントは、「3次元プリンタをより便利に使うためのソフト」。開催当日をお楽しみに!

 なおObjet製3次元プリンタのスペックについては、昨年のDMS事前速報「3Dプリンタ普及の兆し。精度、スピード、あなたは何を重視する?」で詳しくお伝えしているので、そちらをぜひご覧いただきたい。

アルテック デジタルソリューション事業本部 デジタルプリンタ事業部 オブジェット営業部 課長 奥田 哲太郎氏

 3次元プリンタというものの存在はいま、日本の製造業の中でも、だいぶ認知されてきたころだろう。しかし実際その普及度はどうなのだろう? アルテック デジタルソリューション事業本部 デジタルプリンタ事業部 オブジェット営業部 課長 奥田 哲太郎氏はこう説明する。「国内製造業における3次元プリンタの普及は、まだまだこれからですよ。3次元CADユーザー全体のうち、3次元プリンタユーザーは1.2%程度といわれています。10ライセンスの3次元CADを持っている会社さんでも、1台持っているか、いないかということです。いま、少しずつですが景気が回復してきていることもありますし、これからの当社は、マーケティングにより力を入れていきます」。

 自動車部品、電気機器、玩具の業界で、多くの顧客を持つ同社。3次元プリンタをデザイン(意匠)部門だけではなく、設計部門までしっかりと広げていくことはもちろん、今後は成型や金型を扱う企業や工場にまでユーザーを広げていきたいという。さらに医療や建築方面など、顧客の業種拡大も狙う。

 魅力的な製品の数々を扱う同社だが、顧客へのアピールの仕方が常に課題だという。

 「当社の扱う3次元プリンタなどの製品デモを見ると、『すごい!』と思ってくださる方が多いのですが、自社で具体的に、どのように活用したらいいか分からないという方が、実はほとんどなんです」(奥田氏)。いくらその利点を言葉巧みに説明しても、なかなか伝わらないものだ……。

突撃! 隣のモノづくり生現場

 ――それなら、実際に使いこなしている人を見てもらえばいい! ――同社はそう考えた。

 同社の扱うFree Formは、「ファントム」と呼ぶ3次元マウスを用いて3次元モデリングするユニークなツールだが、これもまた3次元プリンタと同様、実務での展開方法に悩まれるケースがとても多いのだとか。「Free Formは相当慣れないと使いこなせないのでは……と敬遠されがちです」と奥田氏はいう。

 今回は、同社の3次元プリンタおよびFreeFormユーザーであるエムアイシーが、アルテックと共同出展し、モデリングの作業を来場者の目の前で実演する。エムアイシーはデジタル造形で玩具などの原型製作・試作を行う企業で、3次元CADを一切使わず、Free Formだけでモデリングを行っているという。

 会場でエムアイシーは、デモ用の作業ではなく、なんと実際の業務を行うとのこと。それなら自社のPRとともに仕事も進められて、同社にとっては一石二鳥か!? 「仕事の邪魔?」と気にしないで、気兼ねなく質問してみよう。ほかの展示会でFree Formを体験したことがある方なら、素朴な疑問を思い切ってぶつけてみてはいかがだろうか。同社に試作依頼をしてみてもいいとのこと。

 「このデモで、CADが使えない方でも、Free Formをすいすい使えるようになり、なおかつそれで業務が成り立っていることを実感していただくことができると思います」(奥田氏)。

造形サンプル大開放

アルテックのオリジナルキャラクター。
ボディと服で柔らかさが異なる
(CONNEX500によるモデル)

 展示会では、各企業の3次元プリンタ造形サンプルはたいていショーケースの中。それは破損や盗難を防ぐためだが、同社はそのリスクを上回る効果が得られると考え、スペースが許す限り、同社扱い製品による造形サンプルの多くをテーブル上に開放し、来場者に自由に触ってもらう。

 「“触ってみたい”というのは、人の基本的な欲求でありますし、触らなければ実感がわかないこともあります。実は、今年4月に行われたMEDTEC(医療機器製造業の展示会)の出展時、すでに少しやってみたのですが、それが結構、反響がよかったんですよ」(奥田氏)。ちなみに、MEDTECでは展示用テーブルがたまたま2つ余っていたため、試しにやってみたのがきっかけだったとか……。

 「Objet社製3次元プリンタは感触まで再現できるのが最大の特徴であり、一番の利点です。それにお客さんも、モノの感触を得ることで初めて、自分の仕事で具体的にどういう形で展開できるか、あるいはこれまでの仕事がどう置き換え可能か、想像しやすいと思います」(奥田氏)。



EDEN250のモデル:細部の作り込みや機構の動きを確認してみよう

 ユーザー事例を来場者に体験させることで、言葉では伝わりづらい製品の利点を感覚的に訴求することを試みるチャレンジングなアルテック。「これからも、少しずつ新しいことをやりながら、(当社を)大きくしていきたい」と奥田氏はいう。産業機械商社としての強みを生かしたサポート製品の各種にも期待したい。

造形サンプル、着目ポイント

 当日、Objet製3次元プリンタの造形品サンプルを見比べるうえでの着目点を挙げてみた。

  • 微細なシャープエッジ:微細なシャープエッジが作れるか否かは、造形精度を顕著に表す部分
  • 機構サンプルなら、実際に動かしてみる:違う機種の同様なサンプルと比較してみよう
  • 触り心地(面肌や硬度):触覚から得られる素直なインスピレーションを強く意識する。図面や3次元CADのモデルを見るだけでは絶対伝わらない情報がたくさんあることに気付くだろう

 3次元プリンタ関連では、アルテック以外にもメーカーや商社が続々と出展する。各社の3次元プリンタたちは、精度、材料の耐熱性、カラー出力、造形スピードなど、それぞれ強みを持っている。どれが一番だと思うかは、あくまであなたのニーズ次第! 装置本体だけでなく、オプションのソフトウェアやサポートなど含めて、じっくりと比較検討しよう。

展示会名 第21回 設計・製造ソリューション展(DMS2010)
開催日 2010年6月23日(水)から25日(金)
会場 東京ビッグサイト
ブース番号 東2ホール 20-28


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