仕事にちゃんと役立つ材料力学(7)

硬さを表すヤング率は“材料のバネ定数”

栗崎 彰 キャドラボ 2008/7/31

「ホントは、材力の知識に自信ないのよ」なんて、口が裂けてもいえない。そんなアナタに数式をあまり使わない材料力学解説をお届け!(編集部)

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 前回は材料の挙動を表現するために重要な2つの概念、応力とひずみの関係について解説してきました。実はこの応力とひずみの関係から、材料にとって非常に大切な定数を定義することができます。まさにそれぞれの材料の特性を代表する定数といっていいでしょう。

 解析を行うときに、材料特性として必ず入力しなければならない定数でもあります。最近の設計者解析のソフトウェアでは、解析する対象の部品の材料を選ぶようになっています。設計者にとって、材料はとてもなじみやすいですからね。これは、材料を選ぶことによって、今回学習する定数を解析データとしてセットしているのです。

悲しいコイバナと応力―ひずみ曲線

 前回、「シッカリとイメージに焼き付けておいてください」とお願いした「応力―ひずみ曲線」ですが、復習も兼ねて、恋愛のときのココロと状況になぞらえて、もう一度説明しておきたいと思います。このような連載で恋愛の話は不謹慎かとも思いましたが、僕はこの説明を聞いたとき、応力―ひずみ曲線がアタマの中にシッカリとイメージできました。そして二度と忘れることはありませんでした。

 応力―ひずみ曲線のイメージをシッカリと焼き付けておくためにもお話しておきたいと思います。ほとんどがダジャレですし、コジツケもありますが、その辺りはご勘弁ください。ぜひ「本当の」応力―ひずみ線図と見比べながら、読んでみてください(図1)。

図1 恋人同士の想いの大きさとココロの動きの関係を表したグラフ

第1章 出会い

男女2人の“出会い”が“原点”であることは間違いないでしょう。
日に日に、彼女への恋心は募り、想いは大きくなり、
それと同時にココロの動きも大きくなっていくのです。
想いの大きさとココロの動きは比例しながらスクスクと成長します。

第2章 幸福

彼女に告白し、いい返事をもらうことができました。
それは、幸福点(降伏点)そのものといえましょう。
しかしその先には、恋の試練が待ち構えています。
2人は、「出会ったとき(原点の気持ちを忘れないでいよう」と誓います。

第3章 婚約

イザ、お付き合いを始めてみると、
これまでは見えなかった彼女のいろいろな面が
見えるようになってくるものです。
たまに、気持ちがグラグラと揺らぐこともあります。
それでも、彼女への想いは穏やかに募っていくのです。
そして2人は婚約し、想いの大きさはピークを迎えるのです。

最終章 別離

結婚への戸惑いや、人生に関する価値観の違いから、
お互いの意見が衝突するようになり、ケンカが絶えません。
仲直りするたび、ココロにひずみを残します。
そうして、大きく揺らぎながら、少しづつ想いがしぼんでいきます。
かつての幸せな日々への未練はありますが、
だんだん、どうでもよくなってくる自分がいるのです。
ある日……、お互いに「もうだめだ」と悟って、
婚約は破談(破断)してしまいました。

 このように延性材料と少し悲しい恋のお話はとても似ているのです(図2)。

図2 鋼材のひずみと応力の関係を表したグラフ(第6回より)
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