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» 2007年11月08日 11時58分 UPDATE

デキるエンジニアのCAD設計(4):3次元モデルを余すところなく生かそう (1/3)

設計の概念を勘違いしているならば、CADを使う意味もなく、残業続きの日々となる。20年のキャリアを持つ技術士が、あなたをデキるエンジニアにすべく、設計の考え方を根底からたたき直す。(編集部)

[山田 学,ラブノーツ/六自由度技術士事務所]

3次元CAD特有の機能を使う

 前回のデキるエンジニアのCAD設計(3)の中で、詳細設計における2次元CADと3次元CADの使い方を説明しました。

 3次元CADは、「立体形状をビジュアルに見せるためだけのツール」ではありません。積極的にエンジニアリングとしての検討や、製造工程に利用できることを忘れてはいけません。

 3次元CADを使って設計することで2次元CADで設計を進めるより手間は掛かりますが、その手間を帳消ししてくれるうえに、さまざまなメリットが生まれます。

 2次元CADと3次元CADの違いは、図形を「平面的」に描くか(2次元)、「立体的」に描くか(3次元)の違いだけだ、と考えている人も多いと思います。ところが、3次元CADと2次元CADには決定的な違いがあるのです。

 2次元CADは描いた部品“図”として認識しています。“図”は“線の集合体”です。2次元CADは「どの位置にどのような線があるか」ということを認識しているだけなのです。一方、3次元CADは描いた部品を“線の集合体”ではなく、“物体”として認識しています。

この違いこそが、3次元CADが2次元CADを格段に上回る機能を持つといわれるゆえんなのです。

3次元モデルのメリット

 物体としてモデルを認識することで、次のようなメリットが出てきます。まずは、3次元CAD単体で実行可能な活用事例を紹介します。

 

1. 干渉チェック

 「干渉チェック」とは「CADが自動的に計算し、部品の干渉部を教えてくれる機能」のことをいいます。図1のように、部品間の干渉部分をビジュアルに示すとともに、干渉部品のリストも作成してくれます。

ALT 図1 干渉チェックの結果

2. 組み立て性の検証

 部品が干渉していなくても、組み立てられなければ意味がありません。ディスプレイの中には立体の空間が存在しています。このバーチャルな空間に使用する工具や作業者の手の操作エリアを当てはめることで、現物を作る前に組み立て性の検証が可能となり、不具合発生による部品の再製作費用など無駄な開発経費の削減につなげることができます(図2)。

ALT 図2 作業者の手が動く範囲はどのくらい必要だろう?
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