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» 2008年06月18日 00時00分 UPDATE

開催直前! DMS2008速報:“国産・老舗”をアピールする富士通GLOVIAシリーズ

2008年6月25〜27日の3日間、東京ビッグサイトで「第19回 設計・製造ソリューション展(以下、DMS展)」が開催される。富士通は今回、「富士通 製造ワールドへようこそ! 〜 Let's change with us. 〜」をテーマに、製造業の生産管理サポートを行うERPパッケージ「GLOVIAシリーズ」を展示する。DMS展に先駆け見どころを伺った。

[上口翔子,@IT MONOist]

 近年、製造業では団塊世代の一斉退職による人員不足が懸念される中で、製品ライフサイクルの短期化、ジャストインタイムでの部材納入など、いかに効率よく業務を行うかが求められている。そうした背景を受け、製造業では製品の生産・製造工程をコンピュータ管理により効率化するアプリケーションソフト「ERP」の導入が進んでいる。

 富士通では、1994年よりサポートを開始したGLOVIAシリーズの中核となる生産管理ソリューション「GLOVIA smart 製造 PRONES」をはじめ、日本独特の生産方式や業態業種に対応した各種のソリューションを提供している。今回のDMS展では、中堅規模企業のサポートを主たるテーマとして、富士通グループ各社の製品ソリューションを出展する予定だ。

 今回はその中から生産管理ソリューションである「GLOVIA smart 製造 PRONES」と、「富士通環境貢献ソリューション」にも認定されている工程管理ソリューション「GLOVIA smart 製造 MES」を紹介する。

国産ならではのこだわりとは?

 ERPパッケージは一言でいってしまえば、ユーザーのやりたいことを手助けするツールである。第一に使いやすさは重要であるが、導入すればすべてが解決するわけではない。ユーザー自身がそのツールを使って何をしたいのか、という目的意識を明確に持っていることが重要だ。そう前置きしたうえで、同社 中堅ソリューション事業本部 販売推進部 担当部長、大澤 尚氏は次のように語る。

富士通 中堅ソリューション事業本部 販売推進部 担当部長 大澤 尚氏 富士通 中堅ソリューション事業本部 販売推進部 担当部長 大澤 尚氏

 「日本の製造業では、工場全体の生産計画や在庫管理を大枠でとらえる生産管理ソフトウェアの導入に加えて、工場の在庫を減らし、かつ生産現場を効率的に動かすために、製造現場の各工程を細かく管理するためのソフトウェアまで導入しています。生産現場を徹底して見える化しようとすれば、それに合わせてツールも細分化に対応する必要があります」

 同社のGLOVIAシリーズでは「PRONES(プロネス)」が全体的視野で生産管理をとらえるパッケージで、もう1段細分化したMES(注1)と呼ばれる工程管理に対応したパッケージも用意されている。

 「最近の日本の製造業の特徴として、パッケージの細分化による現場の見える化のほかにも、ITを積極的に活用されるお客さまが増えていますね。生産工程での最終的な判断は現場の人間が行うわけですが、部材がどこまで減ってきたら発注を掛けるかといった判断は必ずしも人間が行う必要はない。これまでKKD(勘、経験、度胸)に頼っていた部分をツールによって明確にルール化すれば、モノづくりのムリ・ムラ・ムダをなくしていけます」(大澤氏)


注1:MES(Manufacturing Execution System:製造実行システム) 製造ラインや工程など製造現場における情報(例えば、その工程に滞留する仕掛かり在庫数など)と、その上位に位置する生産管理システム(例えば、工場全体の在庫数を管理する)との間に発生する情報の不連続性を補完するために生まれたシステム。


今年で満13歳、国産ERPソフトの長寿シリーズ

 「GLOVIA smart 製造 PRONES」(以下、PRONES)は、富士通の100%出資会社である富士通関西システムズが日本の中堅製造業向けに13年間提供し続けている生産管理パッケージだ。これまで国内では900社以上、海外では200社以上の導入実績があるという。同社 ビジネスソリューション本部 山本 晃弘氏にその特徴を伺った。

富士通関西システムズ ビジネスソリューション本部 PRONES事業部 商品企画・開発部 プロジェクト課長 山本 晃弘氏 富士通関西システムズ ビジネスソリューション本部 PRONES事業部 商品企画・開発部 プロジェクト課長 山本 晃弘氏

 「老舗の国産ERPベンダとして、PRONESの開発では日本独特の生産方式に対応するよう努めてきました。例えば、自動車業界では3段階発注方式と呼ばれる“内示、確定、納入指示”という細かな発注段階があります。部品工場は納入指示を受ける前の段階でも、部材の手配を行い、生産計画を立てなくてはならない。ところが生産現場では納期を守るために、必要以上の在庫をバッファーとして抱えてしまう。そこで“内示”や“確定”という情報を扱えるようにして、いま部材がどれだけ必要なのかを高い精度で判断できるようにしています。PRONESにはほかにも、製番管理やかんばん方式など日本独特の情報を基にして生産工程をサポートする機能を搭載しています」

 当初PRONESは組み立て・加工業にフォーカスしていたが、最近では化学業、製薬業、食品業など、さまざまな業種独自の生産管理方式にもテンプレートという形でアドオンする機能を追加することで、多様な業種に対応しているという。

 「近年は国際化の進行により、複数の工場を持つケースや、工程ごとに別の工場で製造するケースが増えています。現場の人間の勘や経験で決定していた従来型の管理方法では、納期の短縮化に対応できなくなってきています。そこでPRONESでは分散された情報を見える化する機能を提供しています」(山本氏)

現場の把握とスケジュール管理を強力に支援

 「GLOVIA smart 製造 MES」(以下、MES)は中堅製造業の工程管理・在庫管理パッケージであり、工程ごとの仕掛かり在庫管理など現場情報の細かい追跡を行う。販売元である富士通グループのFFCシステムズ システムセンター 板垣 俊紀氏にお話を伺った。

FFCシステムズ システムセンター 産業システム部 板垣 俊紀氏 FFCシステムズ システムセンター 産業システム部 板垣 俊紀氏

 「MESというのは、従来の生産管理パッケージより扱う情報の網目を細かくしたツールです。例えば生産管理パッケージでは工場の在庫が増えている、あるいは生産計画が遅れている、といった大きな情報は取得できますが、じゃあなぜ遅れているのか、どこに在庫がたまっているのかといった情報までは取得できない。MESを導入すれば、各工程の作業情報を上位システムに通知できるようになりますから、生産遅れの原因がある工程での加工装置の故障といった情報を把握できるようになります」

 その結果、在庫の削減や計画業務の円滑化、人員コスト削減などの効果が出てくるという。また、工程管理や在庫管理を連動させることで現場の実態を踏まえた計画づくりができ、精度の高い納期回答や、実在庫を把握したうえでの生産計画といった効果も期待できるそうだ。

 「機能については、生産スケジューラと現場把握の両方を行うといったイメージ。どの工場に在庫が何個あるのかではなく、工場のどこに在庫が何個あるというところの管理まで行います。これまで現場任せとなりがちだった現場の情報を経営サイドとつなぐ役割を果たしています」(板垣氏)

パッケージのカスタマイズは必要か?

 日本の製造業では、自社の生産工程にこだわりが強く、パッケージを導入する際にもカスタマイズの要望が多いのではないだろうか。

 「パッケージの良さというのは、導入後の保守管理コストを削減できる点にあります。いったんカスタマイズしてしまうと、何か仕様が変更されるたびにデータベースをはじめさまざまな改修コストが発生してしまいます。例えば、法制度の変更に対応するケースでは、パッケージ製品ならバージョンアップという形で早期対応できますが、カスタマイズではすべて自前で対応することになり、コストや手間は膨大です。最近の傾向としては、むしろ標準パッケージを利用したいというお客さまが増えていますね」(大澤氏)

富士通 中堅ソリューション事業部 販売促進部 南玉英氏 富士通 中堅ソリューション事業部 販売促進部 南玉英氏

 富士通ブースでは、国産ならではの製造支援ソリューションがグループ各社から多数展示される。個々のERPパッケージのデモに加え、PRONESとMESを連携させたデモも展示予定とのこと。さらに今回、富士通ブースの商談コーナーにて「MONOist(モノイスト)の記事を見た」と伝えると、特別ノベルティーのプレゼントがある。「当日ブースにてお待ちしております」(富士通 中堅ソリューション事業部 販売促進部 南玉英氏)

展示会名 第19回 製造・設計ソリューション展(DMS)
開催日 2008年6月25日(水)から27日(金)
会場 東京ビッグサイト
ブース番号 東3ホール、小間番号6-1

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