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» 2010年06月21日 00時00分 UPDATE

ココが変わったWindows Embedded CE 6.0 R3(4):【番外編】評価ボードを使ってCE 6.0 R3を体験しよう (2/2)

[杉本拓也(株式会社富士通ソフトウェアテクノロジーズ),@IT MONOist]
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3.5.OSのビルド

 OSデザインの設定が終わると、次はランタイムのビルド作業となります。

 Visual Studio 2005のメニューを見てみると、複数のビルドメニューを見つけることができますが、今回はメニュー[ビルド]−[詳細なビルド コマンド]−[システム生成]を選択します。


OSのビルド 画像8 OSのビルド

 開発PCの性能にもよりますが、このビルド作業は数十分程度かかることがあります。ビルドが正常に終了すると、下記ディレクトリに“nk.image”というファイルが格納されます。

C:\WINCE600\OSDesigns\MONOist\MONOist\RelDir\MONOist_ARMV4I_Release 

4.ブート環境の設定

 今回は、簡単にOSランタイムが格納できるSDカードからのブート環境を構築します。SDカードからOSランタイムを起動する場合は、ボードに焼き込まれているブートローダー「U-Boot」の版数が重要となります。

 U-Bootが「U-Boot 2009.08 - DUB-1.0-3P」より古いバージョンの場合、SDカードからのブートができません。古い場合は、以下の手順でU-Bootのアップデートを行います。


4.1.U-Bootの更新

(1)PC側のC:\tftprootに、u-boot-xxxxx.bin(u-boot-xxxxx.binは、アップデートするU-Bootのファイル名に合わせて読み替えてください)をコピー

(2)「Digi TFTP Server」を起動し、TFTPサーバを開始する

「Digi TFTP Server」の画面 画像9 「Digi TFTP Server」の画面。このツールは、評価ボードの付属品として提供されているTFTPサーバ

(3)ボードのUART2ポートとPCをシリアルケーブルで接続

(4)PC側でターミナルソフト(Tera Termなど)を起動

(5)シリアルの設定を次のように設定

ボーレート 38400
データ 8bit
パリティ none
ストップ 1bit
フロー制御 none

(6)PCとボードをクロスのLANケーブルで接続

(7)ボードにACアダプタを接続し、POWERスイッチをONにする

(8)「Hit any key to stop autoboot: 」が表示されている間に[スペース]キーを押してU-Bootのコンソールに入る

(9)ボードのIP設定を次のように変更する

例)PC:IP 192.168.0.100 Subnet 255.255.255.0の場合 
 
CCWMX51> setenv ipaddr 192.168.0.102
CCWMX51> setenv netmask 255.255.255.0
CCWMX51> setenv gatewayip 192.168.0.100
CCWMX51> setenv serverip 192.168.0.100
CCWMX51> saveenv 

(10)ボードの電源をOFFにし、再びONにする

(11)再度コンソールで“setenv uimg u-boot-xxxxx.bin”と入力し、環境変数uimgにファイル名を指定する

(12)“update uboot”と入力し、アップデートを実施する(作業続行確認、U-Bootの上書き確認で[y]キーで続行する)

(13)ボードの電源をOFFにする

4.2.SDカードの作成と起動

 ここまでの作業が完了したら、SDカードをFATでフォーマットしましょう(このとき、SDカードの種類・容量によってはボードが認識しない場合があるので、その場合はほかのSDカードで試してみてください)。

 そして、フォーマットしたSDカードのルートに3.5.で作成した“nk.image”を格納してください。その後、ボードの電源を投入し、接続されているPCのターミナルソフトに「Hit any key to stop autoboot: 」が表示されている間に[スペース]キーを押して、U-Bootのコンソールに入ります。

 コンソールで“setenv bootcmd dboot wce mmc 1:1 fat nk.image”と入力し、ブートの環境変数をSDブートするようにします。その後、SDカードをボードにセットし、電源をOFF→ONします。

SDカードの作成と起動(1) 画像10 SDカードの作成と起動(1)
SDカードの作成と起動(2) 画像11 SDカードの作成と起動(2)


 これで、CE 6.0 R3が起動できる環境が整いました。次回はSilverlight for Windows Embeddedなどの新機能を交えながら実際にこのボード上で動作するアプリケーションの開発について触れたいと思います。お楽しみに!(次回に続く)

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