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» 2011年04月13日 23時30分 UPDATE

スマートグリッド:Googleが太陽熱発電に力を入れる、10万世帯以上をまかなう発電所に投資

太陽エネルギーを利用する発電は、太陽電池を使う太陽光発電と、多数の鏡を使う太陽熱発電の2種類に分かれる。Googleは太陽熱発電所としては世界最大規模のプロジェクトに1億6800万ドルを投資した。2013年の完成を予定する。

[畑陽一郎,@IT MONOist]

 Googleは2011年4月11日(米国時間)、米国企業であるBrightSource Energyが建設中の世界最大規模の太陽熱発電所「Ivanpah Solar Electric Generating System(ISEGS)」に1億6800万ドル(約1億4000万円)を投資したと発表した。Googleはこれまで再生可能エネルギーに対して2億5000万ドル以上を投資している。

 ISEGSは、カリフォルニア州南部の内陸部にあるモハーベ砂漠に位置する。ラスベガスから約70kmの地点である。敷地面積は14km2。2010年10月に、米国の総合建設企業Bechtelが建設を開始し、2013年の完成を予定する。出力は太陽熱発電としては最大規模の392MWを予定する。日本国内の消費電力に換算して、10万世帯以上をまかなうことができる規模に相当する。

半導体を使う太陽光発電とは異なる

 太陽熱発電は、半導体を利用する太陽光発電とは違った原理で動作する。主に2つの方式があり、敷地に配置した多数の平面鏡(ヘリオスタット)を使って中央タワーの先端に太陽光を集中させる方式と、和菓子の八つ橋のような形をした曲面鏡の前に直線状のパイプを配置し、加熱する方式に分かれる。

 ISEGSは高さ140mの中央タワーを3基利用する。面積14.4m2の巨大なヘリオスタット鏡を17万3000枚使って太陽光を集中し、中央タワーの受光部を550℃に加熱する。この熱によって水を沸騰させて発電用蒸気タービンを動かし、発電する(図1)。

ALT 図1 太陽熱発電の仕組み BrightSource Energyがイスラエルのネゲブ砂漠に建設した太陽熱発電のための研究施設。鏡を使って太陽光を中央にあるタワーの先端に集める。太陽熱を直接利用するため、太陽電池のような半導体や電気回路は不要である。個々の鏡の根本には角度を変えるための小型モーターが仕込まれており、太陽を追尾して常にタワーに光が集まるよう制御されている。

 モハーベ砂漠は雨が少なく乾燥しており、太陽熱発電所の立地に適している。このため、BrightSource Energy以外の太陽熱発電も計画されている。例えば、イスラエルのSolel Solar Systemsは、曲面鏡を利用した太陽熱発電所Mojave Solar Parkをモハーベ砂漠に建設する契約を2007年にPacific Gas and Electricと締結している。計画出力は553MW、運営開始は2011年を予定する。なお、同社は、2009年9月にSiemensに買収されており、Siemensが計画を引きついだ。

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