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» 2011年12月01日 00時00分 UPDATE

ETロボコン2011 レポート:「走り」と「モデル」のバランスが決め手!? ETロボコン2011 チャンピオンシップ大会 (1/3)

今年も「ETソフトウェアデザインロボットコンテスト」、通称ETロボコンのチャンピオンシップ大会がパシフィコ横浜で開催された。本稿では競技部門の模様と総合結果についてお伝えする。

[遠竹 智寿子,@IT MONOist]

年に一度の熱き戦いが始まった!

 今年も「ETソフトウェアデザインロボットコンテスト チャンピオンシップ大会」がパシフィコ横浜 会議センターで開催された(会期:2011年11月16日)。4月以降、技術説明会、試走会、地区大会といったスケジュールを経て、開催されたチャンピオンシップ大会は、前回大会同様、「組込み総合技術展 Embedded Technology 2011」の併催イベントとして実施された。

 同コンテスト、通称「ETロボコン」は若手組み込み技術者の育成と支援を目的として2002年より開催され、今回で通算10回目を迎えた。

 本稿では、11月16日に行われた競技会の様子と、競技・モデル審査を合わせた総合結果(表彰式)の模様をお伝えする。

10周年を迎えたETロボコン 画像1 10周年を迎えたETロボコン

震災後、開催が危ぶまれたETロボコン

 今回10周年という大きな節目を迎えたETロボコンだが、同コンテスト 本部・実行委員長の星光行氏は開会式で、「実は開催が危ぶまれていた」ことを告げた。

 「3月7日にETロボコンの申し込みが開始された直後……、東日本大震災が発生しました。正直、開催できるのだろうかと心配していましたが、東北地区の実行委員長から『こういった状況だからこそやりましょう。ぜひともやりたい!』というメッセージをいただき、開催を決定しました」と星氏。

 その後も、節電やシフト勤務などの影響で、多くのチームの準備や練習に支障があったそうだが、「そんな状況の中でも今回は、例年以上にモデルと走りを両立した優秀なチームが多く勝ち残ってきている。このチャンピオンシップ大会でも良い成績・好タイムが飛び出すのではないかと大変期待しています」(星氏)と、今大会への思いを語った。

ETロボコン本部・実行委員長の星光行氏 画像2 ETロボコン本部・実行委員長の星光行氏
各チームの応援団も集まり、熱気に満ちた会場 画像3 各チームの応援団も集まり、熱気に満ちた会場

ETロボコンのルールと今大会のコース

ETロボコンのルール

 既にご存じの読者も多いと思うが、ここでルールと今回のコースの特徴を簡単に説明しておこう。

 ETロボコンは、組み込みシステム開発分野および同教育分野における若年層/初級エンジニアへの分析・設計モデリングの教育機会を提供することを目的としている。コンテストは、UMLなどで記述された走行競技システムの分析とソフトウェア設計モデルの内容を審査する「モデル部門」と、自律型ライントレース・ロボット(LEGO Mindstorms NXT)の走行競技を行う「競技部門」からなり、その総合結果が「総合部門」として評価される。

 今回の総参加チームは338チームで、その中から地区大会で勝ち抜いてきた52チームがチャンピオンシップ大会に集結。この競技部門では各チームが同型のロボット(NXT)を用い、ソフトウェア制御によって指定コースをいかに速く、また難所と呼ばれるコースをクリアできるかが競われる。

今大会のコース説明&特徴

 今回のコースは、難所を置かない前半の「ベーシックステージ」と、難所をまとめて配置した後半の「ボーナスステージ」とに分けられていた。審査基準もスピードはスピードで競い、各難所クリア時には決められたボーナス点を換算するという見た目にも分かりやすいルールとなっていた。

コース全体 画像4 コース全体
「ベーシックステージ」について 画像5 「ベーシックステージ」について
「ボーナスステージ」について 画像6 「ボーナスステージ」について

 さて、毎年さまざまな工夫が凝らされている難所であるが、同コンテスト 本部・技術委員長の西川幸延氏によれば、「今回は、『ETロボコン史上、最も高い難易度』になっている」とのことだ。確か前回大会でもそう告げられており、コースをクリアできないチームが続出していたのだが……、今回はさらにその上をいく難易度を設定してきたようだ。

 また、今回はBluetooth通信を利用可能としたことも特徴となっている。これは、今後あらゆる組み込み機器が通信機能を搭載し、外部システムと連携して、さまざまなサービスや機能を提供していくだろうという考えを受けての採用だという。

難所1 画像7 難所「シーソー(奥)」と「階段(手前)」。シーソーを通過するシングルだとボーナスタイム10秒、シーソーの上で往復するダブルだとボーナスタイム20秒。階段通過はボーナスタイム15秒となる
難所2 画像8 難所「ルックアップゲート(手前)」と「ペットボトル相撲(奥)」。ルックアップゲートの通過でボーナスタイム10秒、ペットボトルと対戦する相撲は押し出しでボーナスタイム25秒、押し倒しでボーナスタイム15秒となる
ガレージイン 画像9 最後の難所「ガレージイン」。成功するとボーナスタイム5秒
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