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» 2011年12月14日 10時00分 UPDATE

【ET2011レポート】日立アドバンストデジタル:「みえないものを“みる”技術」が暮らしの安心・安全をサポート

デジタル家電やモバイル、車載情報機器などをはじめとする組込み製品の開発に多くの実績を持つ日立アドバンストデジタル。同社は2011年11月パシフィコ横浜で開催された国内最大級の組込み総合技術展「Embedded Technology 2011」(以下、ET2011)で、カメラ・センサー・画像応用技術を用いた最先端の“みえる化技術”を披露した。

[PR/MONOist]
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「暮らしの安全をみつめる」日立ADの組込み技術

 日立アドバンストデジタルは、デジタル家電やモバイル、車載情報機器などに組み込まれるハードウェアやソフトウェアの設計開発の他、自社開発のデジタル映像関連製品・システムの製造、販売事業を展開している。特に、映像・画像解析分野において多くの実績と高い技術力を持つ同社。今回のET2011では「暮らしの安全をみつめる」をテーマにした最先端技術を紹介し、多くの来場者の注目を集めていた。

 こうしたテーマを選択した背景とその狙いについて、日立アドバンストデジタル ビジネス推進本部 事業開拓室 開拓部 担当部長の岡田武彦氏は次のように語る。

 「今年(2011年)3月に発生した東日本大震災。不安を感じる日々の中、私たち社員一人一人が“『自分に・会社にできること』は何か?”を考えた。日々の節電、被災地のボランティア活動。そして何よりも『私たちの技術で“社会に安心・安全”を提供する』こと。今回のET2011では、1つの方法として、人々の暮らしを支える『点検』をテーマに選んだ。大震災以後、建物の安全性や点検に対する需要が急速に高まっているからだ。こうした市場に対し、当社の高い技術力をベースとして得ることが可能な点検の情報やその結果を管理するデータベースシステムなどを含む、“みえる化”技術を提案し、暮らしの安心・安全を支えていきたい」

画像1 ET2011に出展した日立アドバンストデジタル
画像1 ET2011に出展した日立アドバンストデジタル

 ET2011の日立アドバンストデジタル・ブースでは、定評のある映像・画像処理技術を中心に、4点のデモシステムを披露。中でも、距離画像センサーを用いた「3次元地図生成技術」、GPSなどの電波が届かない環境での利用を想定した「自己位置推定ソフトウェア」は、今回のテーマを具現化した注目技術であった。

人の入れない空間を可視化する「3次元地図生成技術」

 3次元地図生成技術は、距離センサーとカメラを用いて空間を認識し、3次元の環境地図を生成するというものだ。展示会場では、マイクロソフトの据え置き型ゲーム機「Xbox 360」用のセンサー内蔵ジェスチャーコントローラー「Kinect」を用い、3次元地図生成を実演して見せた。

 同技術は、人間が入れない場所や入りづらい場所の点検業務などに活用できる。例えば、住宅の床下や大規模な共同溝などでは、送水用パイプやケーブルTV用の配線などの障害物があるケースも少なくない。こうしたものが点検・補修作業などの妨げになったり、想定外のトラブルを引き起こしたりする可能性がある。同技術を搭載した装置で障害物を自動的に回避、さらに点検終了時に自律走行で点検開始位置に戻ることにより効率的に点検作業が行える。また、点検しながら3次元地図を作成することにより漏れなく点検を実施することができる。

「3次元地図生成技術」のデモ 画像2 「3次元地図生成技術」のデモ。センサーで検出した情報とカメラで撮影した画像をリアルタイムで合成し、3次元地図を生成していく

 センサーの移動距離や方向を認識し、検知した3次元空間にカメラから取り込んだ画像を張り付けることで3次元地図を生成していく。同社が手掛ける床下点検システム(リモコン操縦型のロボット)への展開だけでなく、周囲の状況を確認しながら自律動作するロボットやパーソナルモビリティなどへの応用にも期待できそうだ。

 なお、この3次元地図生成技術は、同社と産業技術総合研究所(産総研)との共同開発によるもので、ハイエンドなCPUでなくとも、インテルのAtomプロセッサを搭載する組込み機器上でも十分に動作可能だ。

GPS受信なしで位置を可視化する「自己位置推定ソフトウェア」

「自己位置推定ソフトウェア」のデモ 画像3 「自己位置推定ソフトウェア」のデモ。慣性センサーを内蔵したボードの動きとロボットアニメーションの動きが連動する

 一方の自己位置推定ソフトウェアは、加速度・地磁気・ジャイロ・気圧などの複数の慣性センサーを用いることで、GPSやネットワークが通じない場所であっても、移動速度、移動方向、移動距離、高度の変化を測定し、自己位置を推定できる技術だ。例えば、巨大な倉庫や工場の建屋内、地下などで働く作業者を支援する業務用アプリケーションや、GPSなどと組み合わせた歩行ナビゲーションなどに応用することができる。

 この自己位置推定ソフトウェアは、基本的にハードウェアを新たに用意したり、システム構成を見直したりする必要はない。一般的なスマートフォンなどに搭載されている慣性センサーをそのまま用いることができるので容易に導入可能だ。また、センサーを制御する小型ワンチップマイコン上で動作し、ROM/RAMサイズなどのシステムリソースに制限のある組込み機器にも搭載できるほどソフトウェアサイズは非常にコンパクトだ。

 その他、展示会場では、監視カメラ・内視鏡など、広角・小型レンズを使用するカメラで撮影した画像の劣化(ぼけた)を原画像に近い品質に復元する「超解像技術」、エントランスや駐車場など明暗が混在するシーンでの画像認識性を向上する「リアルタイムコントラスト補正技術」などのデモも行っており、多くの来場者の関心を集めていた。


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提供:株式会社日立アドバンストデジタル
アイティメディア営業企画/制作:@IT MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2012年1月13日

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