DNP、開発したAndroidアプリを解析・改ざんされにくい状態に変換するソフトウェアを開発不正アプリの流通による被害を防止

大日本印刷は、Android搭載端末向けアプリの不正改ざんを防止するソフトウェアを開発。2012年4月より、アプリケーション提供会社向けに、同ソフトウェアを使ったAndroidアプリのセキュリティ強化サービスを開始する。

» 2012年03月19日 18時14分 公開
[八木沢篤,@IT MONOist]

 Android搭載スマートフォンやタブレット端末の普及により、Androidアプリの数も右肩上がりで急増している。ユーザーは、Google Play(旧:Android Market)から気になるアプリを自分の端末にダウンロードし、利用することができる。今や日常的に行われている、ごく当たり前の利用シーンである。

 実は、こうしたAndroidアプリの多くが解析されやすいプログラミング言語で開発されており、不正改ざんの標的となっていることをご存じだろうか。アプリ数の増加と比例し、フィッシング詐欺や高額請求などの悪意のある動作を行わせる不正アプリも急増しているのだ。これは利用者にとっても、正規のアプリを開発・提供する企業にとっても由々しき問題だ。

 こうした問題に対し、大日本印刷は、Android搭載端末向けアプリの不正改ざんを防止するソフトウェアを開発。改ざんされたAndroidアプリが起動された場合に、これを自動的に検知し、強制的にアプリを終了させることで、不正利用を防止するというものだ。同社は、2012年4月より、アプリケーション提供会社向けに、同ソフトウェアを使ったAndroidアプリのセキュリティ強化サービスを開始する。具体的には、アプリ提供会社が開発したAndroidアプリを同社が受け取り、今回開発したソフトウェアで解析・改ざんされにくい状態に変換するサービスだ。2012年度で約1億円の売上を目指すという。

年間1回処理パッケージ 100万円(税別)
年間3回処理パッケージ 210万円(税別)
年間5回処理パッケージ 300万円(税別)
表1 サービス価格 ※処理は複数のアプリへの処理、同一アプリのバージョンアップにも使用可能。

 同ソフトウェアで変換されたAndroidアプリは、前述の通り、不正改ざんを自動的に検知し、プログラムやデータが書き換えられていた際は、強制的にアプリを終了する。また、悪意のある動作を行うよう改ざんされたアプリだけでなく、アイコンや文字などを入れ替えたアプリであっても、全て自動的に検知し強制的に終了させるため、不正アプリの流通やそれによる被害も防止できるという。

 これに加え、解析されやすいプログラミング言語で開発されたAndroidアプリのプログラムを難読化し、不正な解析や改ざんを防止。プログラムのノウハウやロジックの流出防止にも貢献できるとする。

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