「iPadが家庭内のユニバーサルリモコンに」――ユビキタスの電力見える化サービス「Navi-Ene」ESEC2012速報

ユビキタスは、ESEC2012で無線LAN内蔵電源タップ「iRemoTap」と連携し、コンセントに接続された機器の消費電力量をクラウド上のサーバに蓄積、インターネットを通じて電力の使用状況を参照できる“電力の見える化”サービス「Navi-Ene」のコンセプトデモを披露した。

» 2012年05月10日 08時00分 公開
[八木沢篤,@IT MONOist]

 ユビキタスは2012年5月9〜11日まで開催中の「第15回 組込みシステム開発技術展(以下、ESEC2012)」および「第1回 ワイヤレスM2M展」に出展。同社の無線LAN内蔵電源タップ「iRemoTap」と連携し、コンセントに接続された機器の消費電力量をクラウド上のサーバに蓄積、インターネットを通じて電力の使用状況を参照できる“電力の見える化”サービス「Navi-Ene」のコンセプトデモを披露した。

 同社ブースに家庭内のリビングルームを模したスペースを設け、iRemoTapに照明、テレビ、扇風機、コーヒーメーカーを接続し、それぞれの消費電力量を計測。それらデータは、クラウドサービスであるNavi-Eneにアップロードされる。そして、ユーザーの手元にあるPCやスマートフォン、タブレット型端末で消費電力量などを時系列でグラフ化し表示(可視化)するというデモを実演していた。なお、同社は、家庭内におけるユニバーサルリモコンとしてタブレット型端末(AppleのiPad)の利用を想定し、iPad専用アプリを開発(試作中)。iPad上にインストールされた専用アプリからiRemoTapの各口に接続された機器ごとの消費電力量の可視化、および各接続機器の電源制御を実現していた。

“電力の見える化”サービス「Navi-Ene」のコンセプトデモ “電力の見える化”サービス「Navi-Ene」のコンセプトデモ
「Navi-Ene」のサービスイメージ 「Navi-Ene」のサービスイメージ

 「今後、タブレット型端末が家庭内におけるユニバーサルリモコンとして、あらゆる機器の情報を取り込み、コントロールするものになるだろう。また、ある一定以上の情報量を表示・コントロールさせようという場合は、スマートフォンよりも画面サイズの大きなタブレット型端末の方が適している。われわれとしては、まずiPadを想定し、専用アプリの開発に取り組んでいる。こうしたトレンドを見越して今のうちからアプリを作り込んでおけば、今後の進化にも必ずついていけるはずだ」(説明員)。

iPad上で可視化(1)iPad上で可視化(2)iPad上で可視化(3) iPad上にインストールされた専用アプリ(開発中)から、iRemoTapに接続された家庭内の各機器の電力使用量の確認や電源の制御ができる

 なお、Navi-EneおよびiRemoTapは、節電需要が高まる今夏を目標に正式リリースを予定している。Navi-Eneのサービス開始後は、節電ランキング、利用料金の予測統計情報、節電のヒント、FacebookやTwitterといったソーシャルネットワークサービスとの連携など、順次ユーザーニーズを反映した機能を追加していく計画だという。また、Navi-Eneで提供する電力見える化機能を、インターネットサービス事業者向けのOEMサービス、事業所の電力見える化システムや法人向けクラウドサービスといったシステムソリューション事業として展開していく予定だとする。

無線LAN内蔵電源タップ「iRemoTap」 無線LAN内蔵電源タップ「iRemoTap」

 なお、iRemoTapは当初2012年5月中の発売を予定(2012年2月発表)していたが、諸事情により延期され、今夏発売予定となった。販売は既報の通り、サンワサプライが行う。実売価格は2万円台になる見込みだ。また、現状の4個口だけでなく、「さまざまな口数のバリエーション展開も検討している」(説明員)とのこと。

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