国内向け「ミラージュ」、燃費・排気量・サイズは「第3のエコカー」のど真ん中東南アジア向けとは仕様が違う

国内向け予約が6月26日から始まる、三菱自動車のグローバルコンパクトカー「ミラージュ」。その燃費、エンジン排気量、サイズ、価格は、販売が好調な「第3のエコカー」のちょうど中間に位置している。

» 2012年06月25日 19時25分 公開
[朴尚洙,@IT MONOist]

 三菱自動車は、タイで2012年3月末から発売しているグローバルコンパクトカー「ミラージュ」の国内向け予約を6月26日から始めると発表した。国内市場向けに排気量1.0l(リットル)の3気筒エンジンとアイドルストップ機能「オートストップ&ゴー」を搭載した実用装備モデルの「M」は、国内のガソリンエンジン登録車でトップとなる27.2km/lという燃費を達成した。税込み価格は、オートストップ&ゴー非搭載のベースモデル「E」が99万8000円、Mが118万8000円、オートストップ&ゴー搭載の快適装備モデル「G」が128万8000円となっている。合わせて、国内向け発売日の8月末までに成約した場合に、5万2500円分(税込み)のディーラオプションをプレゼントするキャンペーンも始めた。

三菱自動車のグローバルコンパクトカー「ミラージュ」 三菱自動車のグローバルコンパクトカー「ミラージュ」

 ミラージュのタイ市場向けモデルは、排気量が1.2lのエンジンを搭載し、タイのエコカー認定基準を上回る22km/lの燃費を達成している。価格は、38万バーツ(約95万5000円)からとなっている。6月からは、タイ以外の東南アジア各国にも出荷を始める。

 今回国内向けに発表されたミラージュは、タイ市場向けモデルよりも排気量の小さい1.0lエンジンを搭載している。これにより、国内向けミラージュは、JC08モードで30km/lの燃費を達成している軽自動車の「ミライース」(ダイハツ工業)や「アルト エコ」(スズキ)と、エンジン排気量が1.2〜1.3lで低燃費を特徴にしている「マーチ」(日産自動車)、「ヴィッツ」(トヨタ自動車)、「デミオ」(マツダ)のちょうど中間という、独自の位置付けを獲得している。

 表1に、国内向けミラージュをはじめ、これらの“第3のエコカー”のエンジン排気量、燃費、ボディ全長、価格についてまとめた。各車両ともアイドルストップ機能を搭載していて、最も安価なモデルの仕様を示している。国内向けミラージュが、軽自動車2車種と、登録車3車種の中間のゾーンを狙っていることがよく分かる。

企業名 ダイハツ工業 スズキ 三菱自動車 日産自動車 トヨタ自動車 マツダ
車両名称 ミラ イース アルト エコ ミラージュ マーチ ヴィッツ デミオ
エンジン排気量 0.658l 0.658l 1.0l 1.2l 1.3l 1.3l
燃費(JC08モード) 30.0km/l 30.2km/l 27.7km/l 23.0km/l 21.8km/l 25.0km/l
ボディ全長 3395mm 3395mm 3710mm 3780mm 3885mm 3900mm
価格 79.5万円 89.5万円 118.8万円 120.1万円 136万円 135万円
表1 “第3のエコカー”の主な仕様と価格

 ミラージュと同クラスで、国内向けに量産されている車両としては、排気量1.0lのエンジンを搭載するトヨタ自動車の「パッソ」とダイハツ工業の「ブーン」がある。ただし、アイドルストップ機能を搭載していないパッソとブーンと競合するのは、ミラージュのEになるだろう。価格は、ミラージュのEが99万8000円、パッソとブーンが100万円からとほぼ同等。しかし燃費については、ミラージュのEが、パッソとブーンの20.8km/lを約11%上回る23.3km/lを達成している。

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