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» 2012年07月05日 13時12分 UPDATE

停車中は電池で冷やす:冷凍車もアイドルストップが可能に、デンソーが冷凍機システムを新開発

デンソーは、小型ハイブリッドトラック向けの冷凍機システムを開発したと発表した。同システムを使えば、従来の冷凍車では実現が難しかったアイドルストップ機能を利用できるようになる。

[朴尚洙,@IT MONOist]

 デンソーは2012年7月5日、小型ハイブリッドトラック向けの冷凍機システムを開発したと発表した。ハイブリッドシステムの2次電池の電力で動く電動コンプレッサを搭載しており、冷凍車でもアイドルストップ機能を利用できるようになる。デンソーセールスを通じて2012年8月に発売する。年間販売目標台数は150台。

 通常の小型トラック向けの冷凍機システムは、エンジンの動力で駆動するコンプレッサを使って荷室の冷凍・冷蔵室内を冷却する。このため、信号待ちなどの車両停止時の間も冷却を続けるには、エンジンを動作させ続ける必要があった。今回のシステムは、従来のコンプレッサに加えて、ハイブリッドシステムの2次電池の電力で動作する電動コンプレッサを新たに搭載した。走行時には従来のコンプレッサを使用するものの、停止時には電動コンプレッサに自動で切り替わるので、冷凍車であってもアイドルストップ機能を利用できるようになる。

トヨタ自動車の小型トラック「ダイナ」の冷凍車仕様.jpg トヨタ自動車の小型トラック「ダイナ」の冷凍車仕様。デンソーの新たな冷凍機システムを使えば、ダイナのハイブリッドモデルが標準搭載するアイドルストップ機能を利用できるようになる。(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 一般的な冷凍機システムは、長時間エンジンを停止している間も冷凍・冷蔵室の温度を維持できるように、外部電源と接続して冷凍機を動作させるための外部電源ユニットがオプション品として用意されている。今回発表したシステムは、この外部電源ユニットを標準で装備した。

 既存の外部電源ユニットは、電源回路やモーター、コンプレッサから構成されており、サイズが大きく重いことも課題だった。新システムは、外部電源と接続する際にも新搭載の電動コンプレッサで冷却するので、従来の外部電源ユニットに必要だったモーターとコンプレッサが不要である。これにより、外部電源ユニットを追加した既存の冷凍機システムと比べて約25%の軽量化を実現しているという。

 発売時点で対応するハイブリッドトラックは、トヨタ自動車の「ダイナ」と「トヨエース」、日野自動車の「デュトロ」の3車種。デンソーは、対応車種を順次増やしていく方針で、将来的にはモーターだけで走行する電動トラックへの適用も目指す。

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