ヒルクライムレースのEVクラスで哀川翔監督チームのトヨタ車が優勝、総合は6位7台中5台が日本チーム

「パイクスピークインターナショナルヒルクライム2012」の電気自動車(EV)を対象とするエレクトリッククラスで、俳優の哀川翔氏がチーム監督を務める「Show Aikawa World Rally Team」のトヨタ製のEVレースカー「TMG EV P002」が優勝した。

» 2012年08月14日 16時30分 公開
[朴尚洙,@IT MONOist]

 「パイクスピークインターナショナルヒルクライム2012」の決勝レースが2012年8月12日(米国時間)、米国コロラド州コロラドスプリングスで開催された。電気自動車(EV)を対象とするエレクトリッククラスでは、俳優の哀川翔氏がチーム監督を務める「Show Aikawa World Rally Team」からエントリーした奴田原文雄氏が優勝した。トヨタ自動車のモータースポーツ子会社Toyota Motorsport(TMG)製のEVレースカー「TMG EV P002」で走行した奴田原氏の記録は10分15秒380。これまでのエレクトリッククラスの記録を更新した。内燃機関車を含めた総合順位でも6位に食い込んだ。

エレクトリッククラスで優勝した「TMG EV P002」三菱自動車の「i-MiEV Evolution」 左の写真は、パイクスピークのエレクトリッククラスで優勝した、「Show Aikawa World Rally Team」の「TMG EV P002」。右の写真は、三菱自動車のEVレースカー「i-MiEV Evolution」と選手、スタッフ。(クリックで拡大) 出典:アールケイワン、三菱自動車

 今年のパイクスピークのエレクトリッククラスには7台がエントリー。これらのうち、5台が日本チームの車両だった。三菱自動車は、EVレースカーの「i-MiEV Evolution」と北米向けのi-MiEVである「Mitsubishi i」の2台体制で参加。監督兼ドライバーの増岡浩氏が乗るi-MiEV Evolutionは、初日のコースアウトで車両を損傷したものの、決勝レースには参加し、2位(記録:10分30秒850)に入った。無改造の市販EVとして出走したMitsubishi iも6位(記録:15分10秒557)で完走を果たした。

 電気自動車普及協議会(APEV)がパートナー企業と結成する「Team APEV with モンスタースポーツ」は、独自開発のEVレースカー「E-RUNNER パイクスピークスペシャル」を用意した。パイクスピークで総合優勝を何度も獲得しているタジマモーターコーポレーション社長の田嶋伸博氏が乗車。練習走行で好記録をたたき出していたものの、決勝レースではスタートから1kmのところでモーターにトラブルが発生し途中棄権に終わった。

 「チーム・ヨコハマ・EVチャレンジ」の塙郁夫氏は、EVレースカーによるパイクスピークへの挑戦は2009年から4年連続。2010年の参戦で使用した「HER-02」を改良してレースに臨み5位(記録:11分58秒974)となった。

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