品質管理に必須の統計的手法「X-R管理図」「P管理図」の作り方実践! IE:現場視点の品質管理(14)(3/5 ページ)

» 2012年09月05日 12時00分 公開

(6)グラフ化する

 X-R管理図の用紙を用意して、XとRを上下に並べて(XとRの管理図を一対として両方が記載できるように、X-R管理図用紙として書式設計しておくと便利)、時間軸(日付、時刻など)順にXおよびRの値をプロットし、各点を線で結びます。

 つぎに、手順(5)で計算した管理線を記入します。中心線(CL)は実線で、上下の管理限界線(UCL、LCL)は破線で横に引きます。

図1 X-R管理図(事例データ) 図1 X-R管理図(事例データ)

(7)管理線を延長してみる

 管理線を延長して、今後の製造工程の管理に応用していきます。この場合(管理用管理図)の管理限界線は一点鎖線を引き、解析用管理図と区別します。

(8)打点の位置を確認する

 予備データを取ったときと同じ方法で試料をとり、XとRを計算して管理図に打点していきます。打点が管理限界内、あるいは点の並びが正常であれば、製造工程は管理状態にあるものと判断します。一方、点が管理限界外に出たときや、点の並び方が異常な状態のときは、工程に異常発生の原因があると判定します。この場合は、ただちに原因を調査してそれを取り除き、その原因と対策事項を管理図用紙の原因の記入欄と対策の記入欄に記述しておきます。

(9)定期的に管理線を見直す

 ある期間、管理を続けていると、いままでの管理線では処置の基準として適当ではなくなってくる場合があります。従って、定期的に、直近のデータを用いて、最初からの手順を繰り返して、新しく管理線を引き直すかどうかを検討する必要があります。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.