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» 2013年02月12日 13時47分 UPDATE

地下鉄ホームから地上まで案内します:スマホと「ucodeNFCタグ」で移動経路案内、銀座・有楽町で実証実験が始まる

東京の銀座・有楽町地区で、NFC対応スマートフォンと、場所やモノの固有識別子「ucode」を組み込んだNFCタグ「ucodeNFCタグ」を活用した移動経路案内サービスの実証実験が始まった。スマートフォンをタグにタッチするという初動操作が簡単であることと、地下でも精度の高い位置情報を得られることが特徴だ。

[馬本隆綱,MONOist]
地下鉄構内の案内板に設置された「ucodeNFCタグ

 東京都と国土交通省は、東京の銀座・有楽町地区で、NFC(Near Field Communication)対応スマートフォンと、場所やモノの固有識別子「ucode」を組み込んだNFCタグ「ucodeNFCタグ」を活用した移動経路案内サービスの実証実験を行う。実施期間は2013年2月12日〜3月31日まで。

 この移動経路案内サービスは、NFC対応スマートフォンにインストールした専用アプリに目的地と利用者の属性(健常者、車いす、ベビーカーまたは高齢者)を入力し、実証実験区域内の路上や地下通路に設置されているucodeNFCタグにタッチすれば、利用者の属性に合わせた目的地までの移動経路をスマートフォンに表示し、案内するというもの。スマートフォンをタグにタッチするという初動操作が簡単であることと、地下でも精度の高い位置情報を得られることが特徴だ。

 東京大学大学院の教授でYRPユビキタス・ネットワーキング研究所の所長を務める坂村健氏は、今回の実証実験の目的について、「スマートフォンをタグにタッチするだけで、多様なサービスが受けられる。今回の実証実験に用いるNFCタグに組み込んだucodeは、位置精度が5cmと極めて高い上に、GPSの電波が届かない地下やビル陰でも位置情報として利用できる」と説明する。

実証実験について説明する坂村健氏 実証実験について説明する坂村健氏。右手に持っているのがucodeNFCタグである。

 東京都は国土交通省と連携し、ユビキタスID技術を活用した「東京ユビキタス計画・銀座」の実証実験に2006年度から取り組んでいる。ユニバーサルデザインの街づくりを目指したプロジェクトであり、実証実験区域内の場所やモノに組み込んだucodeのマーカーを用いた、さまざまなサービスや情報の提供を目的としている。

 同プロジェクトでは、既に1000個のタグが、実験区画内の店舗や街路灯、地下鉄、都営バスの停留所などに設置されている。これらのうち、今回の実験対象となるucodeNFCタグは約270個である。NFC機能を有するAndroid 2.3.3以上のスマートフォンに、「ココシル銀座」と「ココシル銀座バリアフリーナビbeta」という「Google Play」からダウンロードできる無料アプリをインストールしておけば、ucodeNFCタグのタッチ認識を用いた経路案内を利用できる(他の携帯端末でも、ucodeNFCタグの右下に表示されているQRコードを読み込めば、同じサービスを体験できるという)。

地下鉄構内の案内板に設置された「ucodeNFCタグ」 地下鉄構内の案内板に設置された「ucodeNFCタグ」

 今回の実証実験は、スマートフォンとucodeNFCタグを使った移動経路案内サービスという枠内にどどまらない。車いす使用者などに対して、段差や勾配、車いすで通れる道、車いす対応のトイレといったさまざまな属性情報を持つ地図データを活用した、バリアフリールートによる移動経路案内を行える。さらに、東京都交通局と東京メトロの連携によって、地下鉄ホームから地上までのシームレスな移動経路案内も可能になっている。

飲食店などのクーポンサービスも実施

 今回の実証実験と併せて、「東京ユビキタス計画・銀座」の公募実験の一環として「ココシル銀座 タッチ de クーポン」も実施される。これは銀座エリアの店舗を対象に、NFC対応スマートフォンとucodeNFCタグを活用したクーポンサービスで、ユーシーテクノロジ、KDDI、ぐるなび、サイファの4社が参加する。

 実験区画内に設置されたucodeNFCタグをNFC対応スマートフォンでタッチすると、現在地の最寄りの飲食店や美容室、ネイルサロンといった店舗リストがスマートフォンの画面に表示され、必要であればそれらの店舗が発行するクーポンを取得できる。各店舗では、設置された専用タグスタンド「ココシルタグ」にスマートフォンをタッチすると、事前に取得したクーポンを利用することができる。

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