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» 2013年02月28日 10時00分 UPDATE

面談不要の加工・成形屋さん(5):世の中を作るためには、3Dプリンタだけでは足りない

「世の中に物を送り出す」ビジネスは、「世の中自身」も作る。その役割が、いま個人や小規模グループにもゆだねられる時代がやってくる。今や誰もが作り手(Makers)になれる。しかし物を作るだけではなくて、メーカーとしてビジネスがしたい。そう考えたときには、3次元プリンタだけでは難しい。そこで活躍するのがプロトラブズのサービスだ。

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 かつて、私たちの生活を豊かにする製品を世の中に送り出すのは、主に大規模なメーカーの役割だった。しかし、いまや個人や小規模なグループがその潮流にいる。世の中の誰もが、単に作り手(Makers)になれるだけはなく、「“世の中の”作り手」となれる時代がやってくる。そして、その一助となるのがプロトラブズのサービスだ。

 「今の時代、誰もが作り手になれる」と説く、クリス・アンダーソン氏の書籍「MAKERS」が話題となっている。その中では、3次元モデルデータを使ってデスクトップ上で物を生産する、いわゆる「デスクトップマニュファクチャリング」の考え方が紹介されている。その要のツールが、3次元プリンタだ。

 製造業の設計開発の現場において、3次元プリンタといえば、部品の試作で使われるのが普通だった。ところが、ここのところのMAKERSブームで、それで「最終製品を作る」という情報がよく聞こえてくるようになった。既に実際、3次元モデルデータをWebサービスにアップロードすることで、自分の作りたい部品や雑貨などが発注でき、3次元プリンタでそれを出力して届けるサービスも存在する。

 実は、プロトラブズのサービスは、このような3次元プリンティングのオンラインサービスとしばしば混同されがちだ。プロトラブズは、Web上のサービスに3次元データをアップロードし、無料で見積もりが何度でも取れて、見積もり額に同意すれば、そこからすぐに発注までできる。「Webサイトに3次元モデルをアップして発注した後、宅配で物が届く」という流れだけに着目すれば、確かに両者は似ている。ただし物を作るプロセスや、そこでできる製品の性質には大きな違いがある。

 3次元プリンタは、3次元モデルさえあれば、「自由自在な形状が製作できる」あるいは「部品が組み上がった状態で造形できる」ことなどがその利点として挙げられる。それにより「物を作る」ということ自体のハードルが格段に下がったことは明白だ。しかし当然、その造形法には欠点もある。

 3次元プリンタによる造形は通常1品(小さな小物であればワークに並べられるだけ)につき数時間程度かかり、部品単価は数千円程度かかる。また、材料は装置専用のものしか使えず、製作品の寸法精度も通常の切削や射出成形の部品と比べたらよくはない。

 例えば「取りあえずアイデアを具現化する」あるいは「自分専用の物を作る」、または「1台だけ売りたい」、つまりその製品によって本格的なビジネスを考えていないなら、3次元プリンタがマッチする場合がある。

 しかし「その製品で世の中を変えたい」という志がある、あるいは製品によるビジネスをきちんと考慮したい場合は、定期的に、「大量に」とまでいかなくても「ある程度の数量の」生産が必要となる。現状の3次元プリンタはそういった生産には不向きだ。

 故に、3次元プリンタのオンラインサービスとプロトラブズを区別する大きなポイントは、「本格的なビジネスに向くかどうか」だといえる。そして本格的なビジネスを考えた場合には、中小製造業(町工場)の加工設備やプロトラブズがある。

ロット1万台以下のビジネスで生かすプロトラブズ

 最終製品の構成部材にはプラスチックが多くを占める。定期的に一定数の部品を生産する際は、金型を製作し射出成形する。その生産をプロトラブズの射出成形サービス「Protomold」で対応するかどうかは、まず「計画する生産ロット数=1万台」が基準となる。1万台以内であればプロトラブズを選び、それを超えるなら従来の射出成形工場に依頼する方がよい。

 ここで、小さなベンチャー企業による製品開発ストーリーを簡単に紹介する。SPIエンジニアリングは、社長を含めた4人のメンバーが企画から設計、開発、製造、販売までの全てに携わっている。同社はかつて大手メーカーが大きなシェアを握ってきた内視鏡に参入。ただし同社が手掛けるのは、大手が得意としてきた医療向け内視鏡ではなく工業用内視鏡だ。

yk_proto05_01.jpg SPIエンジニアリングのUSB内視鏡「HKT-USB」の筐体の3次元モデル
yk_proto05_02.jpg HKT-USBの実物

 同社製品は大手メーカー製品よりも小型で廉価なことをうたいながらも、生産数はロット1万に満たない。さらに製品が廉価だからといって品質も妥協していなかった。また展示会に製品を出品しながら来場者に聞き込みをして、新規製品に反映するという取り組みもしていた。

 同社は、従来品では樹脂切削や板金で加工されてきた部品を射出成形に置き換えることで製品のコストダウンを考えた。だがこの製品で見込んだ生産数では、通常の工場では不都合だらけで対応してもらえないことは必至だった。そこで同社が選んだのが小ロット生産に特化し、かつ同社が望む条件を満たしていたプロトラブズだった。

 プロトラブズは部品が数個単位で発注できるため、過剰な在庫を抱えなくて済む。また試作から生産までの全てがWeb上の1サービスでつながっており、オンライン上で加工担当と相談ができる。過剰在庫やコミュニケーションのロスなど、さまざまな無駄を省けることによるコストダウン効果も大きい。

 プロトラブズの手助けにより、SPIエンジニアリングは大手メーカーでは実現が難しかっただろう、小型で廉価な工業用内視鏡を世の中に送り出せた。そして現在、同社製品は自動車業界を中心とした大小を問わない企業の生産現場に広まり、その仕事を変えている。

 同社のように、小規模な組織の強みは「世の中のニッチなニーズに素早くアプローチすることが可能なこと」だ。例えば大手企業で新規製品に取り組む場合、綿密な調査で「そこに十分な市場の大きさが見込める」と判断した上で参入するのが通常だ。それは、大規模な組織を動かす上では仕方のないことだ。

 一方、小規模な組織でも市場調査はするものの、企画を製品化する上で大きな組織ほどに制約やしがらみはそう多くはない。よって大規模な組織では都合上埋もれてしまいがちなアイデアを拾い出し、かつ実現できる可能性が高い。

 しかしそれをクリアできたとしても、次に問題となるのが、生産だ。通常、射出成形工場では、1ロットに対し1万台の部品生産の計画がなければ採算が合わない。ここで工場側と折り合いが付かなければ、残念ながらその製品は世の中に誕生しない。その解決策の1つとなるのがプロトラブズであり、日陰に隠れてしまった素晴らしい製品が日の光を浴びるための橋渡しを担う。

 以前は誕生し得なかった製品が世に送り出されるということは、それまであり得なかった生活が実現する可能性があるということだ。MAKERSブームや3次元プリンタ、そしてプロトラブズが、その潮流を加速するツールであることは間違いないだろう。


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提供:プロトラブズ合同会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2013年3月31日

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