「プリウスPHV」の大規模実証実験が終了、1日1.1回の充電で燃料消費量半減電気自動車

トヨタ自動車は、フランスのストラスブール市における、プラグインハイブリッド車(PHEV)「プリウスPHV」を用いた大規模実証実験が終了したと発表した。実験データからは、1日当たり1.1回の充電によって、プリウスPHVと同じサイズのガソリンエンジン車と比べて、燃料消費量を平均46%削減できることが分かった。

» 2013年04月12日 16時43分 公開
[朴尚洙,MONOist]
トヨタ自動車のPHEV「プリウスPHV」

 トヨタ自動車は2013年4月11日、フランスのストラスブール市で2010年4月から約3年間実施してきた、プラグインハイブリッド車(PHEV)の大規模実証実験が終了したと発表した。

 この実験は、同社とフランス電力公社(EDF)、ストラスブール市の3者が協力して行った。ストラスブール市内に、PHEV「プリウスPHV」約70台と専用充電スタンド145台を導入し、PHEVの使われ方やその充電回数、燃料消費量に与える影響などについての実験データを蓄積した。EDFが設置を担当した専用充電スタンドは、各プリウスPHVを識別可能で、充電時の課金情報を管理する機能も備えている。

トヨタ自動車のPHEV「プリウスPHV」 トヨタ自動車のPHEV「プリウスPHV」(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 約3年間の実証実験で使用されたプリウスPHVの総走行距離は約400万kmに達する。実験データからは、1日当たり1.1回の充電によって、プリウスPHVと同じサイズのガソリンエンジン車と比べて、燃料消費量を平均46%削減できることが分かった。

 これらの実験データを反映した開発されたのが、2012年1月から販売されているプリウスPHVの市販モデルである。トヨタ自動車によれば、プリウスPHVの全世界での累計販売台数は約3万台になったという。

 トヨタ自動車は、次にフランスで行う大規模実証実験として、グルノーブル市と周辺地域における超小型電気自動車(EV)カーシェアリングを予定している。期間は2014年末から約3年間。使用する約70台の超小型EVには、「i-ROAD」(関連記事:トヨタが10年をかけて進化させたパーソナルモビリティ、「i-ROAD」が市街を走る)も含まれる計画だ。

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