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» 2013年04月26日 18時07分 UPDATE

5月30日に新サイトを公開:蜜月深めるトヨタとMicrosoft、「GAZOO.com」を「Windows Azure」で一新 (1/2)

トヨタ自動車は、自動車ユーザー向けWebサイト「GAZOO.com」について、Microsoftのクラウドサービス「Windows Azure」とビジネスコラボレーションプラットフォーム「SharePoint Server 2013」を用いて一新し、2013年5月30日に公開すると発表した。これにより、月間訪問者数を、現在の165万人から、2014年に200万人に増やすことを目標としている。

[朴尚洙,MONOist]
トヨタ自動車の山田博之氏(左)と日本マイクロソフトの小原たく哉氏

 トヨタ自動車と日本マイクロソフトは2013年4月26日、東京都内で会見を開き、トヨタ自動車の自動車ユーザー向けWebサイト「GAZOO.com」について、Microsoftのクラウドサービス「Windows Azure」とビジネスコラボレーションプラットフォーム「SharePoint Server 2013」を用いて一新し、同年5月30日に公開すると発表した。プラットフォームの変更によって、GAZOO.comへの月間訪問者数を、現在の165万人から、2014年に200万人に増やすことを目標としている。

sp_130426toyota_ms_01.jpgsp_130426toyota_ms_02.jpg 左の写真は、会見に登壇したトヨタ自動車の山田博之氏(左)と日本マイクロソフトの小原たく(琢の右偏に点を一画加えた漢字)哉氏。右の写真は、現在の「GAZOO.com」のホームページ。5月30日のリニューアルを告知するバナー広告が掲載されている。(クリックで拡大)

 GAZOO.comは、トヨタ自動車が1998年4月から運用を開始した「ユーザー参加型クルマポータルサイト」である。当初は、トヨタ自動車の販売店の業務改善を目的に立ち上げたが、その後トヨタ自動車を含めた国内外の自動車メーカーの新車を紹介する記事や、全国のドライブ情報、トヨタ自動車グループで扱う中古車の情報、世界の名車を紹介する「名車館」、ユーザー参加型のブログサービス「G-BLOG」など、自動車そのものの愛好者を増やすことを目的にコンテンツを拡充させてきた。

 トヨタ自動車 e-TOYOTA部 部長の山田博之氏は、「GAZOO.comは、当社の国内サイトにおいて、商品情報サイトの『TOYOTA.jp』に次ぐ2番目の利用者数を誇る。現在の月間利用者数は165万人である。また、トヨタ車の購入者層が40才以上に偏っているのに対して、GAZOO.comが30才以下の若年層ユーザーを獲得できていることも特徴の1つだろう」と説明する。

sp_130426toyota_ms_03.jpgsp_130426toyota_ms_04.jpg 左の図は、「GAZOO.com」の月間利用者数の推移。右の図は、トヨタ車購入者とGAZOO.com利用者の年齢層分布である。(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

コンテンツの制作と維持/管理コストを半減

 好調なGAZOO.comだが課題も抱えている。主要ターゲットとしていたスポーツカーやスーパーカーに憧れを抱く年齢層が40才以上になり、少子高齢化が進行。スマートフォン市場やSNSの台頭によって自動車に関する情報を収集するスタイルも変化している。「GAZOO.comには30万ページものコンテンツがあるが、これまでは自社運用のプラットフォーム上に蓄積してきたこともあって、利用者が必要としている情報を見つけ出しにくかった」(山田氏)という。

「GAZOO.com」におけるコンテンツの制作と維持/管理コストの推移 「GAZOO.com」におけるコンテンツの制作と維持/管理コストの推移(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 さらにコンテンツを制作し維持/管理するコストも増加している。2007年に掛かっていたコストを1とすると、スマートフォンに対応した2010年は2倍弱に、SNSに対応した2011年は2.3倍以上になっている。新たなサービスや端末に対応するため、コストは増加し続けている。

 これらの課題を基に、GAZOO.comをリニューアルするための3つの重点テーマを決めた。1つ目は、利用者を獲得できるGAZOO.comの特徴をより強化することである。「若年層の中でも、ヤングファミリーに焦点を当てたコンテンツを増やしていく」(山田氏)方針である。2つ目は、将来の端末やネットーサービスに適合し、活用できる体質への転換だ。従来は、PC向けを中心にコンテンツを制作してきたが、今後はスマートフォン向けが中心になる。3つ目になるのが、活用幅の拡大と、改良や運営に関するコストの低減である。山田氏は、「GAZOO.comのコンテンツを、TOYOTA.jpやテレマティクスサービスと連携させる。また、プラットフォームをWindows AzureとSharePoint 2013に置き換えることで、コンテンツの制作と維持/管理コストを、2012年と比べて半減できる見込みだ」と語る。

トヨタオリジナルのカードゲームの提供も

スマートフォン向けドライブルート紹介アプリと「Gazoo mura」の連携イメージ スマートフォン向けドライブルート紹介アプリと「Gazoo mura」の連携イメージ(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 5月30日に開始するGAZOO.comの新サービスには以下のようなものがある。スマートフォン向けのサービスとして、おすすめのドライブルートや観光スポット情報などを紹介するアプリを、iPhoneとAndroid端末向けに提供する。このアプリは、ドライブルートの見どころをバーチャルバスガイドが音声で案内する機能も備えている(現役バスガイドが監修)。このドライブルート紹介アプリと連携して、全国58カ所の宿泊情報を紹介する「Gazoo mura」のコンテンツも活用できるようにする。

 自動車ポータルサイトとしての機能を強化するため、車両情報に関するデータベースを拡充する。現在の1400車種から、国内外、新旧合わせて3000車種以上に増やす方針だ。

 ブログサービスが中心のコミュニティサービスは、2013年秋から始めるFacebookやTwitterなどのSNSとの連携により、さらに拡大させたい考え。

ヤングファミリーに焦点を当てたコンテンツ ヤングファミリーに焦点を当てたコンテンツ展開。図の右側にあるようなオリジナルのカードゲームも提供するという。(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 ヤングファミリーに焦点を当てたコンテンツについては、クルマの好きな男の子やその両親向けのものを増やしていく。例えば、ミニカーやラジコン、ミニ四駆、クルマをモチーフにしたお弁当作り、クルマをデザインに取り入れた服飾など、従来のGAZOO.comになかったコンテンツ群を一挙に投入する。トヨタオリジナルのカードゲームの提供も始める計画だ。

 さらに、GAZOO.comの新プラットフォームへの移行に併せて、GAZOO.comとTOYOTA.jpの会員制度を統合する予定である。

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