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» 2013年11月05日 19時30分 UPDATE

東京モーターショー2013:トヨタが燃料電池車のFCスタックの出力密度を倍増、セダンタイプで2015年に市販 (1/2)

トヨタ自動車は、「第43回東京モーターショー2013」において、2015年に市販するセダンタイプの燃料電池車(FCV)のデザインコンセプト「TOYOTA FCV CONCEPT」や、直感で通じ合うことで愛着を感じられる未来のクルマ「TOYOTA FV2」、次世代の日本のタクシーコンセプト「JPN TAXI Concept」などを世界初公開する。

[朴尚洙,MONOist]
「TOYOTA FCV CONCEPT」の外観

 トヨタ自動車は2013年11月5日、「第43回東京モーターショー2013」(2013年11月20日〜12月1日、東京ビッグサイト)の出展概要を発表した。2015年に市販するセダンタイプの燃料電池車(FCV)のデザインコンセプト「TOYOTA FCV CONCEPT」や、直感で通じ合うことで愛着を感じられる未来のクルマ「TOYOTA FV2」、次世代の日本のタクシーコンセプト「JPN TAXI Concept」などを世界初公開する。

 今回のトヨタ自動車の出展テーマは、前回の「東京モーターショー2011」と同じく「FUN TO DRIVE, AGAIN.」。クルマの楽しさを追求する未来のモビリティライフを提案するという。

 TOYOTA FCV CONCEPTは、実用性の高いセダンタイプのFCVのデザインコンセプトである。エクステリアでは、FCVの燃料電池(FCスタック)が「空気を吸い水を生成する機能」と、モーターによる「力強い走り」のイメージを具現化。フロントフェイスは、空気を吸い込む大型サイドラジエーターグリルを強調したデザインに仕上げた。サイドは空気から水への流れを豊かなドア断面で表し、リヤはカタマラン(双胴船)をモチーフに水が流れるイメージを表現している。水素ガスを充填するリッドには、水の波紋をモチーフにしたデザインを採用した。外形寸法は全長4870×全幅1810×全高1535mm、ホイールベースは2780mm。乗車定員は4人である。

sp_131105tms_toyota_01.jpgsp_131105tms_toyota_02.jpgsp_131105tms_toyota_03.jpg 「TOYOTA FCV CONCEPT」の外観(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 セダンタイプの専用ボディには、小型・軽量化した自社開発の新型FCスタックや耐圧70MPaの水素タンク2本を床下に配置している。新型FCスタックの容積出力密度は、現行のFCVの実証実験車「トヨタ FCHV-adv」のものと比べて2倍以上となる3kW/l(リットル)を実現。FCスタック全体の出力も100kW以上を達成している。また高効率の昇圧コンバータの搭載により、モーターの小型化やFCスタックのセル数の削減が可能になった。走行距離は500km以上、燃料である水素ガスの充填にかかる時間は3分程度と、ガソリン車とほぼ変わらない使い勝手となっている。さらに、外部給電能力も備えており、水素ガスが満タンであれば、一般家庭の使用電力(10kWh)を1週間分以上供給できる。

「直感で通じ合えるクルマ」

 TOYOTA FV2は、自動車技術が進歩した世界でも「Fun to Drive」が感じられる、未来の「愛車」を具現化した1人乗りのコンセプトカーだ。「直感で通じ合えるクルマ」をコンセプトとし、「ヒトとクルマが『カラダ』と『ココロ』で通じ合うことでクルマに乗ることが楽しくなり、乗れば乗るほど愛着が感じられるパートナーになる」(同社)という。外形寸法は全長3000×全幅1600×全高990(駐車時)/1780(運転時)mm、ホイールベースは2360mm。

sp_131105tms_toyota_04.jpgsp_131105tms_toyota_05.jpgsp_131105tms_toyota_06.jpg 「TOYOTA FV2」の外観(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 運転操作は、ハンドルではなくドライバーの体重移動によって行う。前後左右に体重移動する直感的な運転操作により、ドライバーがTOYOTA FV2と「カラダ」で通じ合えるというわけだ。また、周辺の車両や交通インフラと通信でつながることにより、危険を予知してドライバーに回避を促すなど、安全運転も支援する。

sp_131105tms_toyota_07.jpgsp_131105tms_toyota_08.jpgsp_131105tms_toyota_09.jpg 「TOYOTA FV2」の乗車イメージ(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 TOYOTA FV2は、ドライバーのパーソナル情報が蓄積された「TOYOTA HEART」とリンクして成長する。音声認識や画像認識などによりドライバーの感情を推測、その感情とともに蓄積された運転レベル情報や走行履歴からドライバーの状態に合わせておすすめの行き先を提案するなど、移動の楽しさを充実させるパートナーになるという。また、フロントガラスへのAR(拡張現実)表示に加え、ボディに設置したディスプレイ部の色や表示項目を自在に変化させることで、あたかも「愛馬」のようにドライバーとのコミュニケーションを行える。これらの機能によって、ドライバーがTOYOTA FV2と「ココロ」で通じ合えるとしている。

 なお、今回の発表に合わせて、スマートフォン上でTOYOTA FV2の運転操作とビジュアルを体験できるアプリを公開した(TOYOTA FV2のWebサイトからiPhoneとAndroidのアプリストアにアクセスできる)。また、TOYOTA HEARTの実現に向け、ロボット宇宙飛行士の「KIROBO」と「MIRATA」(関連記事:ロボット宇宙飛行士「KIROBO」の打ち上げ日程が決定! 8月4日午前4時48分ごろ)を用いた新しいコミュニケーション研究プロジェクト「TOYOTA HEART PROJECT」も立ち上げた。

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