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» 2014年01月29日 12時45分 UPDATE

電気自動車:「マクラーレンやフェラーリと同じ」、「トミーカイラZZ」は1台1台を職人が手作り

電気自動車(EV)ベンチャーのグリーンロードモータースは、EVスポーツカー「トミーカイラZZ(ズィーズィー)」の実車を東京で初公開。併せて第2期33台分の受注も始めた。また、同車両のEVプラットフォームは、京都府舞鶴市の工場で、「マクラーレンやフェラーリのスポーツカーと同様に、1台1台を職人の手作りで製造する」という。

[朴尚洙,MONOist]
「トミーカイラZZ」とグリーンロードモータースの小間裕康氏

 電気自動車(EV)ベンチャーのグリーンロードモータースは2014年1月28日、東京都内で会見を開き、EVスポーツカー「トミーカイラZZ(ズィーズィー)」を公開した。併せて、2013年4月に受注を始めた第1期分の33台に続き、第2期分に当たる33台の受注も開始した。その後、第3期分として33台を受注することにより、限定99台を生産する予定である。価格は税別で800万円。

 なお、第1期で受注した第1号車の納入は2014年春ごろになる見通し。今回の第2期の受注分は1年以内に納車する計画だ。

「トミーカイラZZ」とグリーンロードモータースの小間裕康氏 「トミーカイラZZ」とグリーンロードモータースの小間裕康氏(クリックで拡大)

 グリーンロードモータースは京都に本拠を置く企業であるため、これまでトミーカイラZZの実車は京都もしくは大阪でしか見ることができなかった。今回、東京で初公開した後は、2014年2月1日から六本木のカーグッズセレクトショップ「Le Garage(ル・ガラージュ)」で実車展示を行う。そして同年4月からは赤羽橋のパートナー企業の施設で常設展示する計画である。

 グリーンロードモータース社長の小間裕康氏は、「スポーツカーは、加速性能、軽さ、乗員のヒップポイントの低さが重要視される。当社が開発したEVプラットフォームトミーカイラZZは、時速0〜100kmの加速時間が3.9秒、車両重量が850kg、ヒップポイントが227mm。大排気量のエンジンを搭載するスーパーカーと同等以上の加速、軽自動車並みの車両重量の軽さ、走りをダイナミックに感じられるヒップポイントの低さを実現した」と語る。

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sp_140129glm_05.jpgsp_140129glm_06.jpgsp_140129glm_07.jpg 「トミーカイラZZ」の外観と内装(クリックで拡大)

京都府舞鶴市でEVプラットフォームを量産

 トミーカイラZZは、電動システムやリチウムイオン電池パックなどを収めた独自開発のEVプラットフォームに、樹脂製のボディカウルを組み付けた構造になっている。グリーンロードモータースは、トミーカイラZZの製造/販売の他に、このEVプラットフォームも外販していく考えだ。

 小間氏は、「既にアジアや欧州などの海外企業からEVプラットフォームに関する問い合わせを受けている。会社の立ち上げから3年間活動を進める中で、EVプラットフォームに用いるモーターや電池セルなどの個別の部品を供給するサプライヤのネットワークがかなり充実してきた。顧客との交渉では、EVプラットフォームとともに、このサプライヤのリストも確認してもらっている」と説明する。

 2014年11月には、京都府舞鶴市にあるアルミニウム部品の溶接を得意とする小阪金属工業の工場で、EVプラットフォームの本格量産を始める。「本格量産の立ち上げに時間がかかり過ぎているように思われるかもしれないが、マクラーレンやフェラーリのスポーツカーと同様に、1台1台を職人の手作りで製造することになる。そのための準備期間だと考えてほしい」(小間氏)という。

電池コストは3年で3分の1に、今後はさらに下がる

 小間氏に、トミーカイラZZの次に開発するEVの構想について聞いたところ、以下のような回答が返ってきた。

 「どういった車両を開発するかについては話せないが、充電インフラの整備と走行距離の短さというEVの2つ課題が克服されつつあることが、大きな影響を与えるだろう。充電インフラについては、2015年度末までに、ガソリンスタンドの数よりも多くのEV用充電器が国内に設置される見込みだ。10km圏内に1台はEV用充電器があるという状態になるので、もはや大きな問題とは言えない。一方、走行距離の短さは電池コストが高過ぎることに起因しているのだが、コスト削減は年々進んでいると感じている。例えば、当社が3年前に創業したときと比べて、現在の電池コストは3分の1くらいになっている。Tesla Motorsなどの成功例や、EV用リチウムイオン電池工場の量産規模の拡大も手伝って、今後もさらに電池コストは下がるだろう。このため、次期モデルのEVを量産するころには、コスト増に陥ることなく、内燃機関車と同程度の400k〜500kmという走行距離を実現できるはずだ」(同氏)。

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