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» 2014年03月12日 10時00分 UPDATE

面談不要の加工・成形屋さん(12):メイカーズを挑発したい! クラレ&プロトラブズの「クラリティ」デザインプレートとは?

化学メーカー クラレが開発した「クラリティ」は、透明で美しいエラストマー。「ちょっととんがったメイカーズにぜひ選んでいただきたい!!」ということで、“オンライン加工・成形屋さん”プロトラブズとコラボして、キラキラ輝くデザインプレートを作った。「クラリティ」デザインプレートを見ていれば、ふっとユニークな製品企画が思い付くかも!?

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 化学メーカーのクラレは、樹脂や繊維などでオリジナリティに富む素材を提供している会社だ。「世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやる」というユニークな企業文化を持ち、どこか職人気質なクラレと、ネットで頼める射出成形や切削加工で開発者を支援しているプロトラブズが、「クラリティ」という透明感ある名前の素材をめぐるコラボに動き出した。

 今回は、クラレのイソプレンカンパニー エラストマー事業部 クラリティ事業推進部 マーケティングチーム チームリーダーである松本章氏と、同チームの栗原豊明氏が、「クラリティ」の開発裏話や、そこに込めた思いについて明かした。プロトラブズの社長 トーマス・パン氏も登場し、クラレとのコラボで生まれた「クラリティ」デザインプレートについて語った。

yk_proto012_01.jpg (左から)プロトラブズの社長 トーマス・パン氏、クラレのイソプレンカンパニー エラストマー事業部 クラリティ事業推進部 マーケティングチーム チームリーダーである松本章氏、同社 イソプレンカンパニー エラストマー事業部 クラリティ事業推進部 マーケティングチームの栗原豊明氏

(以下、敬称略)

―― 「クラリティ」とはどういう素材なのですか。

栗原 クラレは、1972年からエラストマー事業を続けてきました。これまでさまざまなエラストマー製品を生み出してきましたが、「クラリティ」はその新製品となります。

―― どのような特徴がありますか。

松本 まず透明性です。世の中にはいろいろなエラストマーがありますが、ここまでキラキラ輝く光沢のある透明性の高い素材はありません。透明の代表といえば、まずアクリルですよね。プラスチック業界では「女王」と呼ばれるくらい、透明で美しいのです。ただし硬い素材です。「クラリティ」は、アクリルの美しさを持った柔らかい素材だと思っていただければよいと思います。次に耐候性です。変色しにくく、高い透明性が長く続きます。

yk_proto012_02.jpg 「クラリティ」のサンプル:曲げると、キラキラと光る

―― 同様の特徴を持った素材は他にあるのでしょうか。

栗原 この美しさと柔らかさを併せ持った素材は他にないと、胸を張って言えます。同時に全ての性能において平均的に優れているわけではない。これも1つの特徴です。

松本 アクリル系なのでアルコールには弱いですし、傷が付きやすく、熱にも強くない。学校の教科の中で体育だけ飛び抜けてできる子のような、やんちゃでとんがった素材なんですよ。

―― 「クラリティ」はどのようにして生まれたのですか。

栗原 もともとは、貼って剥がせるテープの粘着剤として開発しました。今のトレンドは、多様な個別ニーズに対応することが必要になっているので、小ロット化も含めたプロセス改善は当社が力を入れていることの1つです。一般的にテープの粘着剤は、乾燥させるのに時間がかかりますが、これは乾燥時間が不要なので、生産プロセスを短縮できますし、小ロット生産も可能です。この粘着剤を開発している過程で、成形材料としてモノづくりに活用できるのではないかと考えました。

―― 今回のプロトラブズとのコラボレーションのきっかけは?

松本 通常われわれは、粒状のペレットという状態で樹脂を販売しています。サンプルとしてお見せするのも、樹脂を板状に加工したものだけです。でも「粒」や「板」を見ても、何のインスピレーションもわきませんよね。やはり形になっている「何か」が必要だろうと考えました。でも「何か」を試しに少しだけ作るのはなかなか難しいことです。それに素材を売っていると、なかなかエンドユーザーに近いメーカーや、消費者の目線になれないので、発想に限界があります。そんなときにプロトラブズさんを見つけました。プロトラブズさんのサービスは、われわれにとっては夢のようで、こちらから押し掛けて行きました。

―― その両社の出会いはいつごろですか。

パン 2013年11月です。『「クラリティ」を使って、何かインスパイアされるようなサンプルを作れないか』というご相談を受けました。通常当社では、お客さまから完成した3次元CADデータを提供いただき部品製作するのみで、製品そのものの設計はしないのですが、今回は材料メーカーさんのスペシャルリクエストということで、既に弊社のサンプルとしてある形状に変更を加えるという形で設計協力することになりました。

 いくら言葉で説明しても、実際触ってみないと分りませんから、「クラリティ」という特徴のある樹脂に興味のあるお客さまが、実際に見て、触れて、インスパイアされるようなものを作りたい。そして試しに「クラリティ」でカスタムパーツを作ってみたいと思った時には、われわれのサービスを利用して作ることができる。これは面白い展開になるのではないかと思いました。

 こうして生まれた「クラリティ」デザインプレートですが、プロトラブズのおまけ教材「デザインキューブ」と同様に、「クラリティ」を設計で使う際の注意点が分かるようになっています(関連記事:「プロトラブズのオマケ教材が、ちょっとすごい」)。

yk_proto012_03_01.jpgyk_proto012_03_02.jpg (左から)「クラリティ」デザインプレート実物と3次元CADレンダリング図:あなたなら、「クラリティ」で何を作る?

―― どんな方に使ってほしいですか。

松本 われわれが今やりたいことは何かといえば、いい意味での“挑発”です。「クラリティ」には欠点もありますが、時間をかけて平均的にした素材ではなく、すっぴんのまま、きれいで柔らかい素材として、シンプルに投げ掛けたいのです。欠点は構造技術などの他のソリューションで補えるはずだと、そういう選択をする方と出会いたいですね。

―― 実用化はされていますか?

松本 バッファローさんからスマートフォンのケースが販売されています。薄くて、軽くて、着けている感じがしない。しかも柔らかいので着脱が容易です。今までシリコン系のもたつき感とか重さが好きでない方は、硬いプラスチック系のケースを選んでいたと思いますが、ネイルをしている女性や、力が弱い高齢の方には、着脱がしにくいのです。ニーズは、実は顕在化寸前まできていたのです。

栗原 今回のことで、私たちもプロトタイピングの重要性をあらためて学びました。形にして問うてみることで、潜在ニーズが浮かび上がってくることがあるのですね。

yk_proto012_04.jpg バッファローのスマートフォンケース

―― 「クラリティ」デザインプレートが欲しい、「クラリティ」で何か作ってみたいと思ったら?

パン 「クラリティ」デザインプレートはクラレ、プロトラブズともに、展示会やイベントなどで配布していく予定です。実際にカスタムパーツを作ってみたい方は、プロトラブズの通常の射出成形サービスのサイトで3Dデータをアップロードしていただき、通常の成形材料と同様に、「ProtoQuote」の見積もりのプルダウンメニューで「クラリティ」を選択指定していただければ、メールと電話の遠隔のコミュニケーションだけで、簡単にこの材料で部品を作ることができます。

―― ではMONOist読者にメッセージを。

松本 これだけ美しいけれど、これだけ他の物性がダメなヤツはなかなかないと思います。でも、見た目に特化した、挑発的、刺激的な樹脂でありたいと思っています。従来のように時間をかけて平均的な素材になるまで温存するのではなく、「ありのままの「クラリティ」を軸にして、何か作ってみませんか」という、ストレートなメッセージを投げ掛けたいです。これだけ柔らかくて、これだけ透明という「意外感」を感じていただいて、新しいモノ、新しいデザインに挑戦していただきたいと思います。

yk_proto012_05.jpg

*「KURARITY」または「クラリティ」とは株式会社クラレのアクリル系熱可塑性エラストマーの商標です。

*「KURARITY」または「クラリティ」の商標使用には株式会社クラレの承諾が必要です。

*『「クラリティ」デザインプレート』は株式会社クラレのアクリル系熱可塑性エラストマー「KURARITY」を使用して成形したサンプルであり、株式会社クラレが販売する製品ではありません。



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提供:プロトラブズ合同会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2014年4月11日

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