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» 2014年04月10日 11時50分 UPDATE

ジュネーブモーターショー2014:フォルクスワーゲングループナイトに見る、「マッハ18」に向けた有言実行 (1/3)

Volkswagen(フォルクスワーゲン)グループが、「ジュネーブモーターショー2014」でも、国際的なモーターショーで恒例となった前夜祭イベント「フォルクスワーゲングループナイト」を開催。自動車ジャーナリストの川端由美氏による、同イベントのリポートをお送りする。

[川端由美,MONOist]
ランボルギーニの新型「ウラカン」

 世界中の富裕層が集まるスイスで開催されるため、スーパーカーやスポーツカー、カブリオレ(オープンカー)といった華やかな話題の多い「ジュネーブサロン」こと、「ジュネーブモーターショー」。欧州におけるその年初めてのモーターショーでもあるため、年次報告の意味合いも強く、自動車メーカーの役員やチーフデザイナーをはじめ集まる顔ぶれも華やかだ。

 ジュネーブモーターショー2014の前日となる2014年3月3日(欧州時間)、国際的なモーターショー直前の恒例イベントとなったVolkswagen(フォルクスワーゲン)グループの前夜祭「フォルクスワーゲングループナイト」が、いつにも増して華やかに開催された(関連記事:フォルクスワーゲンが電動車両を続々投入、世界トップシェアに向け布石着々)。


sp_140410geneva_vw_01.jpgsp_140410geneva_vw_02.jpg 「フォルクスワーゲングループナイト」のエントランス(左)と盛況の会場内(クリックで拡大)

主役はランボルギーニの新型「ウラカン」

ランボルギーニの新型「ウラカン」 ランボルギーニの新型「ウラカン」(クリックで拡大)

 今回の主役は、なんといっても、11年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたLamborghini(ランボルギーニ)ブランドの「ウラカン」だろう。1999年にフォルクスワーゲン傘下に入り、初のV型10気筒エンジン搭載モデルとして2003年にデビューした「ガヤルド」は、2013年末に累計1万4022台を世に送り出して生産を終了した。その後継として登場したのが今回の新型ウラカンである。ランボルギーニの伝統にのっとって、伝説の闘牛から車名を頂戴し、12気筒エンジンを積む上級モデルの「アヴァンタドール」と共通の六角形基調のフロントマスクを持つ。アルミニウムとカーボン複合材を使ったボディは、全長4459×全幅1924×全高1165mmの大ぶりなサイズだが、1422kgまでのダイエットに成功した。

 新エンジンは排気量こそ5.2l(リットル)のままだが、直噴とポート噴射を併用した新型V10ユニットは最高出力610hp(448kW)/8250rpm、最大トルク560Nm/6500rpmまで出力を向上させた。組み合わされる変速機は、従来のカム方式から7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)へと刷新された。最高速度は時速325km、時速0〜100kmの加速時間は3.2秒とハイパフォーマンスを誇りつつも、燃料消費量は12.5l/100km、C02排出量は290g/kmという環境性能を両立する。過給ダウンサイズが世の主流だが、自然吸気V10へのこだわりを捨てずに、燃費性能を高めた点は特筆すべきだろう。

成長ストーリーをけん引するアウディ

 2020年までに200万台の生産を目指すなど、フォルクスワーゲングループの成長ストーリーをけん引するAudi(アウディ)ブランドにも注目したい。前夜祭ではグループ内最多の3モデルを発表し、勢いに乗る姿勢を見せた。スポーツカー「TT」の発表は、ジュネーブモーターショー当日のお楽しみにしながら、時速0〜100kmの加速時間が4.7秒と俊足の「TTS」(TTの高性能版)を披露する演出はこのクルマのスポーティさを強調するのに好都合だ。TTは2014年1月の「2014 International CES(以下、2014 CES)」で「ヴァーチャル・コックピット」なる内装の一部を、「デトロイトモーターショー2014」でフロントビューを、それぞれにおわすコンセプトと予告してきただけに、TTSが登場したときの会場の盛り上がりは並大抵ではなかった。

sp_140410geneva_vw_04.jpgsp_140410geneva_vw_05.jpg アウディの「TTS」。イメージカラーの赤色の照明に照らされながら前夜祭のステージに入場(クリックで拡大)

 フロントビューは最上級位モデルの「R8」と共通するイメージで、アウディブランド共通の「シングルフレームグリル」と、ボンネット上のV字のキャラクターラインが強調されている。ボディサイズは全長4180×全幅1832×全高1353mmと、現行モデルより一回り小ぶりになった。車高を低めて、18インチホイールを履き、4本出しテールパイプを採用して、いかにもスポーツカーという外観に仕上がっている。アルミニウムとスチールを組み合わせたハイブリッド構造のボディは初代からの伝統だが、ボディ重量を約50kg軽量化している。あわせて、オプション設定される可変ダンパーも第3世代へと進化した。

 搭載されるパワートレインは、最高出力310ps(228kW)を発揮する排気量2.0lのターボエンジン「2.0 TFSI」と、6速MT(マニュアルトランスミッション)に四輪駆動のためのクワトロシステムが組み合わされる。なおTTには、最高出力230ps(169kW)/最大トルク370Nmの排気量2.0l直列4気筒ターボガソリンエンジンに6速MTまたは7段DCTが、最高出力184ps(135kW)/最大トルク380Nmを生む排気量2.0l直列4気筒ターボディーゼルエンジン+6速MTの2車種が用意される。

 環境性能を訴えるのも、グループ内におけるアウディの重要な役割だ。「A3スポーツバックe-tron」は、家庭用電源で充電でき、排気量1.4lのターボエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド機構を備えるプラグインハイブリッド車。容量8.8kWhのリチウムイオン電池パックを搭載し、最大50kmのEV走行(エンジンを使わずにモーターだけで走行するモード)が可能だ。ハイブリッド機構全体で、最高出力は206ps(151kW)、最大トルクは350Nmにたする。1.5l/100km(66.6km/l)の低燃費を誇る。

sp_140410geneva_vw_06.jpgsp_140410geneva_vw_07.jpg プラグインハイブリッド車「A3スポーツバックe-tron」(クリックで拡大)
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