求人数・転職希望者数ともに過去最多。求人増も、それ以上のペースで転職希望者が増加中キャリアニュース

転職求人倍率をまとめた「DODA 転職求人倍率レポート」の2014年4月版をDODA(デューダ)が発表。採用の勢いは衰えず、消費税増税による求人数への影響もなかった。

» 2014年05月29日 09時00分 公開
[MONOist]

 インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」は2014年5月19日、2014年4月の転職求人倍率をまとめた「DODA 転職求人倍率レポート」を発表した。

 転職求人倍率は、ホワイトカラー層を中心とした転職マーケットにおける需給バランスを表すもの。DODA転職支援サービス登録者(転職希望者)1名に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値で、算出式は転職求人倍率=求人数(採用予定人員)÷転職希望者数となる。

 2014年4月の転職求人倍率は前月比で0.02ポイント減の1.19倍となった。求人数は前年同月比29.6%増、前月比では1.2%増。転職希望者数も前年同月比41.9%増、前月比2.7%増で、共に過去最多を更新した。新規求人数も前月比107%と増加傾向が続いている。

 業種別では「IT/通信」(求人倍率:2.37倍)の求人倍率が最も高く、次いで「メディカル」(1.63倍)、「サービス」(1.47倍)と続く。「メーカー」は求人倍率0.80倍で前月比0.03ポイント減、前年同月比0.31ポイント減となった。

 職種別では、「技術系(IT/通信)」(2.67倍)の求人倍率が最も高く、次いで「技術系(建築/土木)」(2.22倍)、「専門職」(2.17倍)と続く。製造業関連の職種としては、「技術系(電気/機械)」(1.69倍)が前月比で横ばい、前年同期比で0.27ポイント減となった。「技術系(メディカル)」(1.11倍)は前月比0.16ポイント減、前年同月比0.98ポイント減、「技術系(化学/食品)」は前月比0.06ポイント減、前年同月比0.29ポイント減だった。

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 DODAの木下学編集長は「新卒採用や新卒の受け入れ研修の影響で、例年4月の中途採用は落ち着きを見せる傾向にありますが、今年は採用の勢いは衰えず、消費税増税による求人数への影響もほとんどみられませんでした」と分析している。そして5月以降も求人数は増加見込みである一方、転職希望者数はそれ以上のペースで増加しているため、人気の高い求人には応募が殺到し、短期間で募集が終了する求人も少なくないと指摘。「売り手市場だから求職者に有利」とのんびり構えていると、より高条件・高待遇の求人を見逃す恐れがあると助言している。

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