日立、高度な稼働管理を行う植物工場生産支援クラウドサービスを提供製造ITニュース

植物工場内の生育環境データや栽培設備の制御データを収集し、リアルタイムで「見える化」するとともに、生育環境や栽培設備の遠隔制御も可能にする。標準価格は月1万8000円で、2014年6月1日より順次提供を開始。

» 2014年06月05日 11時15分 公開
[MONOist]

 日立製作所は2014年5月29日、「植物工場生産支援クラウドサービス」の提供を開始すると発表した。植物工場内の生育環境データや栽培設備の制御データを収集し、リアルタイムで「見える化」するとともに、生育環境や栽培設備の遠隔制御も可能にする。

 近年、野菜などの植物を計画的に生産するため、植物の生育環境を適正に制御できる植物工場での生産が拡大している。それに伴い、管理の効率化や、データ分析による生産の高度化などを可能とするサービスが求められているという。

 同サービスでは、各種のセンサー機器から植物工場内の光・温度・湿度・二酸化炭素濃度・養分・水分などの生育環境データや、細霧冷房や養液ポンプなどの栽培設備の制御データを同社独自のデータ収集・制御装置である「Farm Gate Way装置」(以下、FGW装置)に収集。リアルタイムでモニター画面に表示する他、生育環境データを収集するセンサー機器や、栽培設備の設定値の制御を遠隔で指示することもできる。

 また、収集した全データをデータベースに蓄積し、BI(Business Intelligence)ツールを活用して分析・評価することも可能。生産管理や経営視点での意思決定に役立つという。

photo 植物工場生産支援クラウドサービスの概要図

 価格は、標準構成で月1万8000円。管理データの種類や数、植物工場の広さなどによって価格は異なり、初期費用として環境設定費用やFGW装置の購入・設置費用などが別途必要となる。同サービスは、既にグランパが開発したエアドーム型植物工場に採用され、各ドームへのサービス提供は6月1日より順次開始する。

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