トップランナーモーター百花繚乱! 産業用モーター各社の提案ラストスパートTECHNO-FRONTIER 2014(2/2 ページ)

» 2014年07月29日 16時00分 公開
[三島一孝,MONOist]
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ギヤモーターなどカスタマイズ製品で差別化を図る東芝

 東芝産業機器システムでは、高効率規制に対応したトップランナーモーターを中心に出展。標準型のモーターに加え、減速機を接続したギヤモーターなど関連製品の豊富さをアピールした。産業用モーターは、カスタマイズを加えて利用されることが多いが、関連製品を豊富に用意することで、さまざまなニーズに応えたトップランナーモーターを用意できる点を訴求した。

 一方で、IE3基準以上の高効率化も進めており、IE4クラスの基準を達成した3.7kWの誘導モーターを参考出展した。

photophoto IE3クラスに対応したギヤモーターラインアップ(左)とIE4クラスに対応した参考出品のモーター(クリックで拡大)

 東芝産業機器システム モータドライブ事業部 モータ・ドライブ企画部 モータ企画・マーケティング担当 担当課長の有冨克彦氏は「2013年のSCFでベースとなるトップランナーモーターを出展。今回はギヤモーターなど応用製品を用意できたことがトピック。産業用モーターはそのままで利用するケースは少なく、セットメーカーの要望に柔軟に応えていくことが重要になる。その意味で豊富な応用製品を用意することで、幅広いニーズに対応できる点を強みとして訴えていく」と話している。

黒と銀のラインアップをそろえた富士電機

 富士電機もトップランナー基準に対応したプレミアム効率モーターのラインアップを出展。ギヤモーターを銀、通常モーターは黒として出展し注目を集めた。

photophoto トップランナー基準を達成したモーターラインアップ(左)とギヤモーターラインアップ(右)(クリックで拡大)

 富士電機 パワエレ機器事業本部 生産統括部 鈴鹿工場 回転機部 設計課 主査 長谷川正明氏は「トップランナーモーターの規制開始(2015年4月)に向け、セットメーカーにとって、今はサンプル出荷および試験の時期に当たる。ここでラインアップがそろったことをアピールしていく。モーターの需要は特機などカスタマイズするものが多いので、ニーズに応える柔軟性を訴えていく」と話している。

高効率モーター技術を紹介したABB

 ABBは、IE5クラスを実現可能とする高効率モーター技術を紹介。モーターとインバータ技術で実用化したマグネットフリー、レアアースフリーの高効率モーター「SynRM」および「SynRM2」をアピールした。

photo ABBのSynRMの断面図。専用ローターを利用する独自構成を取る(クリックで拡大)

 ABBの広報・渉外責任者である又吉智子氏は「日本ではあまり産業用モーター市場に食い込めているとは言い難いが、グローバルでの高効率モーターの実績を生かし、さらに国内でも採用を増やしていきたい。グローバルでのサポート体制を持ち、日本のセットメーカーが海外展開する際にもしっかりサポートを継続できることが強みだ」と語っていた。

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