選べるクラウドサービスを提供――CAEは「現象を解く」の一歩先へCAE最前線(3/3 ページ)

» 2014年08月27日 13時00分 公開
[加藤まどみMONOist]
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CAEのテーマは「いかに解くか」から「利用環境の整備」へ

 「かつてCAEは、解ける/解けないが問題だった。ゴムや破壊、クラッシュなどの難易度の高いものをいかに正確にシミュレーションするかが大事だった。だが今はそういった段階は過ぎている。現在はオープンソースでさまざまな問題を解くことが可能。ただ一方で、ペタワットサイズなど大規模な計算がたくさん出てきた。そのため今後はデータ通信に関する話題が重要になってくるだろう」と藤川氏はCAEを取り巻く現況を説明する。

 オープンソルバの利用は欧州が先行している。藤川氏によると、導入の初期には商業ソルバとオープンソルバの比率が1:2程度で、最終的には1:9程度になるという。これは設計基準の根拠を示す場合に商業ソフトウェアで計算することが決められているからだという。

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 同社では、将来的にはユーザーごとに最適なソリューションをセグメント化した状態でのCCNV提供を見据えているという。現在の主流となっている、ツールベンダーが汎用のツールを提供してユーザーがそれを個別の目的のために適用するのではなく、個別の設計目的、例えば、同社が既に提供しているターボ機械や、エンジンの噴霧燃焼、さらには音響や素材といった目的ごとの設計サービスをコンポーネントとして提供していきたいということだ。

 藤川氏はまた、目指すCAEの在り方として「Supercomputer on Your Tablet」というキーワードを示した。今はスパコンのクラウドサービスの転換期だという。

 「パブリッククラウドが多く登場し、ユーザーに選択の自由が出てきている。中学生でもタブレットでスパコンを使うことができるようになる」(藤川氏)。

 東京大学主催のFront Flow/blueのセミナーでCCNVが利用された際には、受講者はFOCUSに入っているということを意識せずに受講できたという。CAE周辺ではサービスの提供者と利用者のどちらにとっても新しい流れが生まれつつあるといえそうだ。

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