個人が気軽に3Dデータで思い出を記録できる時代モノづくり総合版メルマガ 編集後記

いろんな形で残したい……。

» 2014年09月04日 12時00分 公開
[八木沢篤,MONOist]

 この記事は、2014年9月4日発行の「モノづくり総合版 メールマガジン」に掲載されたMONOist/EE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。


個人が気軽に3Dデータで思い出を記録できる時代

 「旅行」「誕生日」「入学」「卒業」「結婚」「出産」など、その時々の思い出を記録に残したいという願望は誰にでもあるものです。これまで、こうしたシーンで活用されてきたのがデジタルカメラやビデオカメラだったわけですが、今やその役目はすっかりスマートフォンに移り変わっています。

 スマートフォンであれば、撮りたいときに撮り、携帯電話の通信回線で写真や動画をその場でシェアすることも可能なため、ちょっとした出来事を記録して、ライフログ的に利用している人も多くいるようです。このように思い出は、毎日身に付けているデバイスで、いつでもどこでもデジタルデータで残せるようになりました。かくいう筆者も2歳になる息子の写真を毎日のように撮影し、成長の記録をSNS経由で実家の両親と共有しています。

 思い出を気軽に共有できるのがデジタルデータの魅力ですが、ここ最近、3Dデータで思い出の瞬間を記録するサービスに注目が集まっています。皆さんよくご存じの3Dスキャンサービスです。

 多くの場合、大掛かりな装置の真ん中に立ち、時間をかけて全身を3Dスキャンして、3Dデータ化。これを加工・修正して、3Dプリントするという内容が主流です。しかし、最近では、全身を取り囲むように配置された無数のデジタルカメラを用いて、“一瞬”で全身の3Dデータを作れるサービスも登場しています。東京リスマチックの「瞬撮」です。

「瞬撮」サービスの造形サンプル 東京リスマチックの「瞬撮」サービスの造形サンプル(※出典:連載「3次元って、面白っ! 〜操さんの3次元CAD考〜」より)

 水野操さんの連載記事(関連記事:「瞬撮」でフィギュア作ってみる? ――3Dスキャナでは考えられない早さの秘密)で紹介されているように、一般的な非接触式の3Dスキャナの場合、“とにかく時間がかかる”ことが欠点となります。そのため……。

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