新型「レジェンド」が「世界初」の歩行者との衝突を自動回避するシステムを採用安全システム(1/2 ページ)

ホンダは2014年内の発売を予定している新型「レジェンド」に、新開発の運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を採用すると発表した。「世界初」(同社)の「歩行者事故低減ステアリング」機能を搭載している。

» 2014年10月24日 13時05分 公開
[朴尚洙,MONOist]

 ホンダは2014年10月24日、同年内の発売を予定している新型「レジェンド」に、新開発の運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を採用すると発表した。

 ホンダ センシングは、フロントグリル内のミリ波レーダーと、フロントガラスの上部(バックミラーの裏側)に設置した単眼カメラ、2つのセンサーデバイスから得た情報を融合するセンサーフュージョンを用いた運転支援システムである。

 一般的にミリ波レーダーは、検知対象の電波反射率の問題もあって、四輪車や二輪車の検知にしか利用されていない。ホンダ センシングのミリ波レーダーは、電波反射率の低い歩行者まで検知対象を拡大できるレベルまで性能を向上している

 このミリ波レーダーは日本電産エレシス(旧ホンダエレシス)製の公算が高い。同社は2013年10月の「第20回ITS世界会議東京2013」において、歩行者検知が可能な77GHz帯のミリ波レーダーの開発品を展示していた(関連記事:歩行者も検知できる77GHz帯ミリ波レーダー、ホンダエレシスが開発中)。

 一方、単眼カメラについては、車両前方約60mまでの歩行者や対象物体の属性や大きさなどを識別できるので、より精度の高い認識を行えるという。

「ホンダ センシング」のシステム概要 「ホンダ センシング」のシステム概要(クリックで拡大) 出典:ホンダ

 ホンダ センシングでは、これらのセンサーデバイスの大幅な性能向上により、ホンダが従来展開していた運転支援システムの機能の他に、「世界初」(同社)の「歩行者事故低減ステアリング」などの6つの機能が追加された。

 また、多機能化に合わせてデータの処理能力も向上しており、周囲の状況に加えて、ドライバーの意思と車両の状態を認識し、ブレーキやステアリングなどの車両各部を協調制御できるようにした。「車速/車間制御」と「車線維持支援制御」の両方で、通常走行時から緊急時のリスク回避までの運転支援が可能だという。

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