新型「レジェンド」が「世界初」の歩行者との衝突を自動回避するシステムを採用安全システム(2/2 ページ)

» 2014年10月24日 13時05分 公開
[朴尚洙,MONOist]
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「ホンダ センシング」の8つの機能

 ホンダ センシングは、新たな6つの機能を含めて8つの機能を搭載している。

 新機能の1つ目は、世界初の歩行者事故低減ステアリングである。ミリ波レーダーと単眼カメラで路側帯の歩行者や白線などを検知し、歩行者側に車線を逸脱し、歩行者との衝突が予測されるような状況になった場合、音と表示に加え、ステアリングを回避方向へ制御することで、ドライバーの回避操作を促す。

「歩行者事故低減ステアリング」のイメージ 「歩行者事故低減ステアリング」のイメージ 出典:ホンダ

 2つ目の「路外逸脱抑制機能」は、単眼カメラで走行車線を検知する機能だ。車両が車線を逸脱しそうな場合に、ステアリング振動と表示で警告を行うとともに、車線内へ戻すようにステアリングを制御する。逸脱量が大きいと予測された場合は、ブレーキ制御により路外逸脱を抑制する。

「路外逸脱抑制機能」のイメージ 「路外逸脱抑制機能」のイメージ(クリックで拡大) 出典:ホンダ

 3つ目は「渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール」である。ミリ波レーダーと単眼カメラで先行車との車間距離と速度差を検知し、適切な車間距離を保つようにアクセルやブレーキの制御を行う。作動範囲を停止まで拡大したので、高速道路における渋滞時などの運転負荷軽減も図れるという。

 4つ目の「標識認識機能」は、単眼カメラで道路標識を検知し、マルチインフォメーションディスプレイやヘッドアップディスプレイに表示することで標識への注意を促し、安全運転を支援する機能だ。

「標識認識機能」のイメージ 「標識認識機能」のイメージ 出典:ホンダ

 5つ目は「誤発進抑制機能」。停車中あるいは極低速走行中に、近距離に先行車などがあることをミリ波レーダーが検知し、急にアクセルペダルを踏み込んだ場合の急加速を抑制し、音と表示およびアクセルペダル振動で接近を知らせる。

 最後の6つ目は「先行車発進お知らせ機能」で、停車時に先行車の発進をミリ波レーダーで検知し、先行車の発進を音と表示で知らせる。

 既にホンダ車に搭載している「衝突軽減ブレーキシステム(CMBS)」は、機能強化が図られた。ミリ波レーダーと単眼カメラで先行車、対向車、歩行者を検出し、先行車や歩行者との衝突の恐れがある場合に音と表示で知らせ、さらに接近した場合は軽いブレーキをかけて体感的に警告し、さらに接近した場合は強いブレーキをかけ回避操作を支援する。また、対向車線にはみ出して対向車と衝突する恐れがある場合は、音と表示に加えステアリングの振動で警告し、回避操作を促す。さらに接近し、回避行動が間に合わない場合は、ブレーキが作動し衝突速度を低減して被害の軽減を図る。

「衝突軽減ブレーキシステム」のイメージ 「衝突軽減ブレーキシステム」のイメージ 出典:ホンダ

 時速65km以上で走行しているときに動作する「LKAS(車線維持支援システム)」も機能が強化された。同機能は、単眼カメラで走行車線を検知し、車両が車線の中央を維持するように、高速道路でのステアリング操作を支援し、運転負荷軽減を図ることができる。制御中に車線を逸脱しそうになる場合はステアリング振動による警告も行う。

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