強力タッグが誕生!? オートデスクとHPが3Dプリンティング技術で協業Autodesk University 2014

オートデスクとHPは、3Dプリンタをはじめとする3Dプリンティング技術の革新に向け、協業を進めていくことを発表した。

» 2014年12月03日 11時00分 公開
[三島一孝,MONOist]
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 米Autodesk(以下、オートデスク)は2014年12月2日、米HPと3Dプリンタをはじめとする3Dプリンティング技術の革新に向け、両社で協力した取り組みを進めていくことを発表した。

 HPは2014年10月29日(現地時間)、2016年に業務用3Dプリンタに参入することを正式に発表。HPでは、積層する「点」を移動させながら3次元造形物を作成していく既存の3Dプリンタ技術とは異なり、「面」で積層する「Multi Jet Fusion」技術を採用。これにより既存の3Dプリンタの積層速度の「10倍以上のスピードを実現できる」(HP)としている。また複数の材料を組み合わせて利用することも可能だとしている。

 オートデスクでは、3Dプリンティング向けのオープンなソフトウェア基盤「Spark」を展開。また2015年からは同社の独自の3Dプリンタを投入することを明らかにしている(関連記事:3Dプリンタに新規参入続々、オートデスクとローランドDG)。

 今回の協業は、HPの「Multi Jet Fusion」と「Spark」を統合し、ソフトとハードの両面から最適な連携を実現することで、3Dプリンティング技術の高速化や信頼性の向上、素材や特性の多様化を目指すというものだ。今後は、両社で協業の枠を広げ製品間連携の拡大を進め、製造業の業務プロセスにおいて3Dプリンティングを活用できる領域拡大を進めていくとしている。米Autodesk社長でCEO(最高経営責任者)のカール・バス(Carl Bass)氏は「3Dプリンタの進化を促すためにエコシステム作る。また基金を作り、積極的に投資を進めていく」と述べている。

photo Autodesk Universityで発表されたSparkを採用しているメーカー(クリックで拡大)

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