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» 2014年12月25日 12時29分 UPDATE

「組み込み開発」年間ランキング 2014:VAIOはVAIOのあるべき姿を取り戻せるか、ロボットの社会実装に期待 2014年記事ランキング (1/2)

2014年にMONOist「組み込み開発」フォーラムで多く読まれた記事のランキングを、2015年の注目テーマとともにご紹介します。

[渡邊宏,MONOist]

 2014年もあとわずか。今年も多くの話題がありました。ぱっと思いつくものだけでも、第三次とも表現されるロボットブームや「IoT」という言葉の定着(キーワード化)、メイカーズムーブメントの盛り上がりなどを挙げることができるでしょう。

 では、MONOist「組み込み開発」フォーラムで多く読まれたのは、一体どんな記事だったのでしょうか。今回は、2014年に公開した記事の1年間分のデータを集計し、ランキング上位記事と編集担当が注目したトピックを紹介したいと思います。

第1位:「これが新しいVAIOです」――ソニーPC事業の失墜と新会社に求められる新たなVAIOブランドの確立

 2014年公開記事で最も多く読まれたのは、本田雅一氏のコラム「『これが新しいVAIOです』――ソニーPC事業の失墜と新会社に求められる新たなVAIOブランドの確立」でした。

 オーディオ&ビジュアルに特化した“プレミアムPC”としてスタートして支持を得たVAIOですが、PCそのものへの需要低下はもちろんのこと、VAIOブランドを冠しながらも廉価版PCであるネットブックを投入したり、新興国での事業立ち上げを優先するなど、迷走ともいえる方向性のブレが散見されるようになり、ソニーはVAIO事業部を切り離す決断をしました。

 独立したVAIO事業部は「VAIO株式会社」となり、2014年7月より事業を開始しました。既に製品も販売していますが、そのラインアップは「VAIO Pro 11」「VAIO Pro 13」「VAIO Fit 15E」とソニー時代のそれを踏襲しており、VAIO株式会社としての完全な新製品はまだ披露されていません。

 ただ、2014年10月に米国で行われたクリエイター向けイベント「Adobe MAX 2014」にて、新コンセプトの12.3型Windowsタブレット「VAIO Prototype Tablet PC」を初公開するなど、「VAIOとは何か」を再提案するプロダクトの準備は進んでいるようです。2015年頭にはITと家電の総合展示会「International CES」が開催されるので、そちらでは何か新しい発表がなされるのかもしれません。

photo 「Adobe MAX 2014」で公開された12.3型Windowsタブレット「VAIO Prototype Tablet PC」

第2位:これはまさに夢の企画――巨大ロボが殴り合う「リアルロボットバトル」に密着してきた

 ランキング第2位は日本テレビの年末特別番組に密着した、「これはまさに夢の企画――巨大ロボが殴り合う「リアルロボットバトル」に密着してきた」でした。2014年12月にも第2弾が放送されたので、記憶に新しい方も多いかもしれません。

 “等身大のロボットが殴り合う”という、想像はできてもなかなか実現しない企画を実現させてしまったこの番組。等身大とはいっても、身長2m、重量330kg(いずれも規定最大値)のヒト型ロボットが殴り合う様子は迫力の一言に尽きます。実は2014年12月放送の収録にもお邪魔をしていまして、その舞台裏をまとめた記事を準備中です。お楽しみに。

photo 2014年12月に放送された「ロボット日本一決定戦!リアルロボットバトル」の様子(画像提供:日本テレビ放送網)

第3位:「Intel Galileo ファーストインプレッション」

 第3位はインテルのArduino互換ボード「Galileo」を紹介した「Intel Galileo ファーストインプレッション」でした。GalileoはArduinoとの互換性を持ち、加えてLinuxも動作するというやや上級者向けのボードですが、「電子工作初心者」を自認する筆者の手によって非常に分かりやすく解説している点がランクインの理由でしょうか。

 インテルはGalileoを「Galileo2」へとバージョンアップさせ、さらにはより小型化を進めウェアラブルデバイスやドローンへの搭載も見込まれる「Edison」(こちらはArduino互換ではありませんがArduino用拡張ボードが用意されています)も投入し、メイカーズあるいはIoTへの注力を進めています。

photo インテル「Edison」(右)とMicroUSB端子などを備えた拡張ボード(左)

 インテルといえばPCやサーバ用プロセッサの大手であり、巨人的な印象が強いですが、関係者に聞くところによれば「新ジャンルの創出」に相当力を入れているようです。主力であるPCやサーバ向けプロセッサが右肩上がりの市場とは想像できない以上、その気持ちも理解できますが、ウェアラブル機器やいわゆるIoTデバイスに使われるプロセッサの市場には強力なライバルが多数存在します。

 ただ、知名度や資金力に長けた“巨人”であることも確かで、GalileoやEdisonといった新プロダクト投入を始め、他業種との合同アイデアソン実施、「オススメを提案する」というIoTプラットフォームの発表など、精力的な活動を行っています。どのような形でその活動が結実するのか、見守りたいと思います。

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