際立つ研究開発力！ 2014年米国特許ランク、トップ50のうち18社が日本企業：知財ニュース

　米国の特許調査企業であるIFI Claims Patent Servicesはこのほど、2014年の米国での企業別特許取得数のランキングを発表した。首位は22年連続でIBMが獲得した。2位が韓国サムスン電子で、3位のキヤノンが日本企業では最高位となった。

　首位となったIBMは7534件の特許を取得。2位以下に2500以上の大差を付けた圧倒的な取得数を示している。22年連続という記録も驚異的だが、過去の統計の中で7000以上の特許数を突破したのは今回のIBMがはじめてだという。同社はマシンが学習して推論し、より自然な形で人々とやりとりするコグニティブ・コンピューティングなど自社の製品分野に関係する領域を含め広範な分野で特許取得を行っていることが特徴となっている（関連記事：恐るべきIBMの知財戦略、なぜ太陽電池に賭けるのか？）。

　米国企業では、グーグル（Google）がはじめてトップ10入りを果たした。またアップル（Apple）も2013年の13位から11位へと順位を上げており、成長企業が特許取得数でも伸ばしていることが伺える（関連記事：アップルVSサムスン訴訟を終わらせた日本の工作機械の力）。

　日本企業では4055件の特許を取得した3位のキヤノンが最高位。キヤノンは日本企業の中だけで見ると10年連続で米国特許取得数が最も多い企業となっている。

　トップ10の他の企業を見てみると、2位のサムスン電子が4952件の特許を取得している。その他、4位 ソニー（3224件）、5位 米国マイクロソフト（2829件）、6位 東芝（2608件）、7位 米国クアルコム（2590件）、8位 グーグル（2566件）、9位 韓国 LGエレクトロニクス（2122件）、10位 パナソニック（2095件）と続いている。2013年のトップ10企業と比較すると、台湾 鴻海（ホンハイ）精密工業（1537件）が18位へと転落したのが特徴的だ。

　また、国別で見るとトップ50のうち18社が日本企業となり、地元である米国企業（19社がランクイン）に次いで国別社数では2位になった。トップ50の企業のうち37企業が日米2カ国の企業で占められており、米国特許ランクは事実上2カ国が主導している状況だといえる。

　その他では韓国企業が5社、台湾企業とドイツ企業が2社、中国、カナダ、オランダ、スウェーデン企業が1社という結果となっている。ただ、これらのトップ企業については特許取得数は伸ばしているものの、米国特許全体を見た場合、日本企業の占める割合は減少を続けており、ここ5年間で2.5％以上減小したという。一方で同期間の中国企業の比率は倍増したとしている。

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