“対話感”を実現したロボット、一般家庭向けにもロボット開発ニュース

科学技術振興機構と大阪大学 石黒浩教授、ヴイストンは人間が人間と話すときに感じる“対話感”を実現した“社会的対話ロボット”「CommU(コミュー)」「Sota(ソータ)」を開発した。

» 2015年01月21日 17時00分 公開
[MONOist]

 科学技術振興機構と大阪大学 石黒浩教授(大学院基礎工学研究科)、ヴイストンは2015年1月20日、共同で人間と対等にコミュニケーションをとれる“社会的対話ロボット”「CommU(コミュー)」「Sota(ソータ)」を開発したと発表した。

 CommUとSotaは、人間が人間と話しているときに受ける感覚(対話感)を、ロボットと人間が話す際にも実現することを目的としたロボット。2体は複数ロボットの会話を人間に見せることを基本に、ロボットか人間か、どちらに向けて話しているのかを区別しながらの会話が可能で、さらには、会話の対象である人間もしくはロボットを無視してるように見せない“社会的振る舞い”も行える。

CommU(コミュー)とSota(ソータ)のプロモーションビデオ

 CommUは眼球を含む頭部と胴体、腕部に多くの自由度を配置し、視線を含む“そぶり”で人間に似た“社会的な振る舞い”を実現する。Sotaは構造をシンプルにするとともに、「ロビ」などを手掛けたロボットクリエイター 高橋智隆氏によるキャラクターデザインを取り入れ、ロボットプラットフォームとして一般家庭への普及を目指す。

photo CommU(コミュー、左)とSota(ソータ、右)
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photophoto CommUの表情/表現例

 CommUはRaspberry Pi、SotaはEdisonを内蔵しており、画像/音声認識や音声合成などのアプリケーション開発が容易であり、モーション作成についてもそれぞれ専用のミドルウェアを実装しており、ヴイストンの「VstoneMagic」からの作成/プログラミングが行える。

 今後は「社会的振る舞い」の実装を進めるとともにソフトウェア/コンテンツ開発環境を整備し、同時に、発達障害専門クリニックの診察室への導入を通じて、対話を用いた療育プログラム開発の検討を行うとしている。

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