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» 2015年01月26日 10時00分 UPDATE

zenmono通信:3Dプリンタもあるよ! ――「出張まち工場」とは? (1/3)

モノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から、モノづくりのヒントが満載のトピックスを紹介する「zenmono通信」。今回は、川田製作所 副社長 川田俊介さんが登場する。

[zenmono/MONOist]


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本記事はモノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」の記事に最新情報を加筆・編集した上で転載しています。


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enmono宇都宮氏 本日のゲストは川田製作所 川田俊介さんです。

川田氏 よろしくお願いします。弊社は神奈川県の小田原市にある、精密プレス加工と金型製作をしている会社です。パートさんを入れて28人ほどの社員の半分以上が60歳以上で、年配の方と若手が入り交じってやっています。社長である私の父が昭和44年(1969年)に始めました。

enmono宇都宮氏 川田さんは副社長です。

川田氏 私は4年半前、川田製作所に入社しました。大学までは機械の勉強をしていたのですが、大学を卒業する時にコンピュータがブームになってきていて、「モノづくりよりコンピュータの方がいいな」と思いシステムエンジニアの道を選びました。コンピュータの仕事を17年くらいやったころ、父が70歳を超えました。「川田製作所をどうするんだ」という話になって、「今更だけどモノづくりの方(仕事)に入ろう」となったのです。前職の経験を生かして、現場よりも管理の仕事が多いです。「町工場で自分ができる事は何か」ということを常に考えてきました。それが最終的に、「出張まち工場」という活動になりました。

enmono宇都宮氏 「出張まち工場」の活動内容を教えてください。

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川田氏 月に1回、小田原で行われている「カミイチ」というハンドクラフト市があり、そちらに町工場が出張する活動をしています。2014年の4月に活動を始めて、これまでに6回出張しています。

enmono宇都宮氏 「出張まち工場」で3Dプリンタなどを持ち込んでいるとのことですが、実際に機械を動かしているのですか?

川田氏 動かしています。子どもが一番食いついて見てくれます。お父さんやお母さんからも「3Dプリンタを初めて見た」という反応があります。「カミイチ」は、地域のお父さんやお母さんが子どもを連れてくるような市です。そのような市に出展することで、町工場が地域とつながるきっかけとなるのではと思いました。3Dプリンタは2年前に買って使っていたので。

enmono宇都宮氏 プレス金型屋さんと3Dプリンタは真逆なイメージがあります。何がきっかけで購入されたのでしょう?

川田氏 2012年の10月末(クリス・アンダーソン氏の)『MAKERS』(メイカーズ)を読んだのがきっかけです。3Dプリンタが町工場の新しいモノづくりの道具にもなるという可能性を感じました。本を読んで1週間後には、PCを1台買う感覚でそれほど値段が高くない3Dプリンタを注文していましたね。これは3Dプリンタで作った小田原城(以下写真)で、「カミイチ」で販売しています。

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川田氏 ジオラマの設計をやっている設計会社さんに3Dプリンタを試してもらい、3Dプリンタで造形しやすいように工夫しました。材料は白い樹脂で、屋根などは色を塗っています。

enmono宇都宮氏 結構、細かいですね。このクラスだと、3Dプリンタの限界までやっていますよね。

川田氏 石垣もリアルに再現しています。他にも機械加工屋さんやガラス加工屋さんの製品など、町工場発の商品を販売しているのです。

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