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» 2015年01月27日 11時00分 UPDATE

mbed OS:ARM「mbed OS」とは何か?その詳細と動向 (1/4)

ARMが発表したIoT向けOS「mbed OS」はそれを支えるプラットフォームとともに開発が続けられており、2015年10月のリリースを目指している。これまで発表された情報を基に、mbed OSの詳細と現在の動向についてお伝えする。

[大原雄介,MONOist]

 英ARMは2014年10月に開催したカンファレンス「ARM TechCon 2014」にて、IoTのエンドデバイスOS「mbed OS」を開発中であることを明らかにした(ARMが「mbed OS」で伝えたいメッセージ)

 その後も着々と作業は進んでおり、2014年12月14日にはパートナー企業に対してAlpha 1がリリースされている。そしてAlpha 2/Alpha 3を経て2015年8月15日にはBetaがリリース予定である(Photo00)。製品版であるmbed OS v3.0のリリースは同年10月15日となっており、そこまで試すことはできないのだが、これまでの情報をベースに、もう少し詳細を紹介したいと思う。

photo (Photo00) mbed OSのリリーススケジュール  https://mbed.org/technology/os/ に掲載されている

mbed OSとmbed Device Server

 「mbed OS」と「mbed Device Server」で構成されるmbedプラットフォームはそもそも「エンドデバイスをクラウドにつなぐ事を容易にする」ためのものであるが(Photo01、02)、問題はその規模である。

photo (Photo01) 「mbed OS」と「mbed Device Server」の関係
photo (Photo02) mbedプラットフォームは単にデバイスとクラウドをつなぐ手段を提供するだけではなく、生産性やセキュリティ、接続性なども備えたものを想定している

 あるエンドデバイス1台だけをつなげるケースもあるだろうが(Photo03、04)、実際にはもっと多数のエンドデバイスが接続される事を想定するほうが一般的と考えられる(Photo05)。当たり前ではあるが、エンドデバイス側はそうしたスケールは無関係なので、このスケーラビリティはmbed Device Serverが吸収する形になる。

photo (Photo03) エンドデバイスが1台だけなら、話は比較的簡単である。この場合でも、いきなりエンドでバイスをクラウドにつなぐのは効率が悪いので、一度mbed Device Serverを介することになる
photo (Photo04) ARM TechCon 2014の会場にあった、mbed内蔵コーヒーサーバー。「The Trojan Room Coffee Machine」や「RFC2324(Hyper Text Coffee Pot Control Protocol(HTCPCP)」のように、コーヒーサーバーとネットワークは相性がいいのかもしれない(?)
photo 数多くのデバイスが接続された際の構成例。この場合にmbed Device Serverが数十台で足りるのかという疑問は残る

 さて、ではそのmbed OSとmbed Device Serverはどんな形になるか?という話である。

 このスライド(Photo06)前回の記事でも示したものだが、mbed OSの内部構造をまとめたものである。ただmbed OSはこの全部がロードされるわけではなく、アプリケーションの構築の際に、必要となるモジュールのみをリンクするような形で利用する模様だ。つまりRTOSというよりは、もっと薄い、ミドルウェアライブラリとかネットワークスタックに近い形での提供となると思われる。

photo これだけ見ると、右のサービス全てが同時に搭載されるように思えるが(ハイエンド構成のmbedなら不可能ではないかもしれないが)、実際にこれが全て搭載されることは無い模様だ
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